障害者雇用で実際に働いた経験がある人にアンケート。障害者雇用のメリットとデメリットは?
障害者雇用のメリット第1位は「働き方」2位「業務内容」3位「人間関係」、デメリット第1位は「給与」2位「人間関係」3位「業務内容」という結果に。また働いていた期間と職種の調査をしました。
▼本記事
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調査背景
株式会社manabyは、就労移⾏⽀援をはじめとした障害福祉事業を展開しております。今回は障害者雇用のメリット・デメリットについて調査を実施し、同じように障害者雇用枠で働くことを検討しているインターネットユーザーへのヒントとなることを⽬的としています。
調査結果まとめ
①働いていた職種 1位は『事務』『軽作業』
②障害者雇用枠のメリットは『働き方』
③障害者雇用枠のデメリットは『給与』『人間関係』
障害者雇用枠で働いてどれくらい?
■障害者雇用枠で働いてどれくらい経ちますか?
3か月未満 7名(16.3%)
3か月以上から半年 7名(16.3%)
半年から1年 7名(16.3%)
1年から3年 10名(23.3%)
3年から5年 6名(14.0%)
5年から10年 4名(9.3%)
10年以上 2名(4.7%)
※小数点第2位以下は四捨五入
障害者雇用枠で働いていた期間を調査したところ、このような結果に。
働いていた職種 第1位は『事務』『軽作業』
■働いているor働いていた職種を教えてください。
1位: 事務 14名(32.6%)
軽作業 14名(32.6%)
2位: サービス業 5名(11.6%)
3位: 清掃 3名(7.0%)
4位: 接客・販売 2名(4.7%)
5位: クリエイティブ 2名 (4.7%)
6位: 配送・倉庫 1名(2.3%)
7位: 技術関連 1名(2.3%)
その他 1名(2.3%)
※小数点第2位以下は四捨五入
働いていた職種は、「事務」「軽作業」が1位という結果に。続いて「サービス業」が11.6%、「清掃」が7.0%でした。障害者雇用の求人自体も「事務」「軽作業」が多いことからこのような結果になったことが考えられます。
働いて良かった点 第1位『働き方』
■働いて良かった点で最もあてはまるものを教えてください。
1位: 働き方(勤務日数・時間など) 14名(32.6%)
2位: 業務内容 12名(27.9%)
3位: 人間関係 8名(18.6%)
4位: 働く環境(勤務場所・コミュニケーションの取り方など) 5名(11.6%)
5位: 給与 2名(4.7%)
6位: 休みの取りやすさ 1名(2.3%)
その他 1名(2.3%)
※小数点第2位以下は四捨五入
働いて良かった点、第1位は『働き方』でした。2位『業務内容』3位『人間関係』と続きます。どのような場面で良かったと感じたのか具体的なエピソードを紹介します。
1位「働き方」に関するコメント
・体調が悪いときは日数や時間を減らしていただきました。作業量も体調によって調節してもらえて、良かったです。電話対応などは台本を作っていただけたので、緊張せず行うことができました。
・精神疾患とそのための服薬によって、長時間集中が続かないため仕事を探すのが難しい状況がありました。一日あたり数時間を隔日というかなり緩やかなペースの仕事配分にしていただき、体力的にも良かったです。
忙しい時期などはどうしてもバタバタするのですが、1時間毎くらいに上司が休憩するように言ってくださっていました。一般就労だとそれほどまでのお気遣いはいただけなかったかと思いますし、得意なことを自分に合わせた形で活かせたのがありがたかったです。
・定期的な医療機関への受診ための遅刻、早退や通勤時の混雑を回避し安全に出社できるよう出勤時間を遅くしていただくなどの御配慮を頂きました。
2位「業務内容」に関するコメント
・学校事務補助、障害者福祉施設で事務補助をしていました。足が悪く手も不自由なのですが、それを考慮してくださって業務してました。なるべく事務室から出ずに作業できる様にしてくれたり、他の職員さんからも頻繁に体調を気にかけてくださったりしていました。
・支援員の方がついてくれたので分からない時に質問することができました。作業自体は3ケ月程度で覚えることができました。
・障害者雇用ということで、業務についての配慮がしっかりなされていたことと作業手順についてわかりやすくしてもらえました。
3位「人間関係」に関するコメント
・先輩からのフォローがしっかりしていて毎日のやるべきことが明確で仕事しやすいです。
・コミュニケーションが苦手ということを理解してくれて、良い人ばかりの部署に配属されました。明らかに優しい人ばかりですし、仕事の進捗などもこまめに聞いてくださってとてもうれしかったです。
・歩行困難な軽い身体障害者として、働き始めて良かった点は、同じ障害を持つ仲間との出会いを通して、互いに支え合い、共に成長していく喜びを味わえたことです。職場では、健常者とは異なる視点や経験を持つ私たちが、それぞれの得意分野を活かして協力することで、チームワークを強化し、業務の効率化に貢献することができました。
働いて悪かった点は『給与』『人間関係』の回答が多数
■働いて悪かった点で最もあてはまるものを教えてください。
1位: 給与 13名(30.2%)
2位: 人間関係 12名(27.9%)
3位: 業務内容 7名(16.3%)
4位: 特にない 3名(7.0%)
5位: 働き方(勤務日数・時間など) 2名(4.7%)
6位: 働く環境(勤務場所・コミュニケーションの取り方など) 1名(2.3%)
休みの取りやすさ 1名(2.3%)
その他 4名(9.3%)
※小数点第2位以下は四捨五入
働いて悪かった点、第1位は『給与』、第2位は1票差で『人間関係』でした。この2つに悩まされた人が特に多いようです。具体的なコメントを紹介します。
1位「給与」に関するコメント
・軽減勤務をしているので仕方のないことであり、納得していた面ではありますが、一般就労の方と比較すると、給与が5万円程度低かったことです。
・やはり障害者雇用は給与が低く働くモチベーションを維持するのが難しいです。
・給与が低く、1年以上働いていても全く変化がありませんでした。
2位「人間関係」に関するコメント
・障害があるということは周りにも知らされていました。そのせいで過度に気を使われてしまい、逆に居づらかったです。社内の雰囲気が私への気遣い中心になってしまったのが苦しくて、半年で辞めました。頑張れば一般雇用でも働ける、くらいの障害だったら一般のほうが絶対に良いと思います。
・施設で働いているので、苦手な利用者さんとの距離の取り方がわかりづらくて困ってます。
・人間関係で嫌になることがある。特に直接働く人や上司がかわることで、ガラッと雰囲気や仕事内容もかわる
3位「業務内容」に関するコメント
・病院の看護助手として勤務しておりました。8時間勤務でしたが、ほとんど清掃と雑巾絞りしかさせてもらえず苦痛でした…。私が障がい者雇用であることは一部のスタッフしか知らず、あまり配慮は感じませんでした。他の看護助手スタッフと仕事内容が違うので「これぐらいの雑用ちゃんとしなさい」ときつい言葉で注意されることもありましたし、孤独でした。
・障害者である以上業務がある程度限定的になってしまうのでステップアップに関しても限定的になってしまうことです。
・悪かった点は業務内容が限定的なものばかりで給与があがらず、やりがいもあまりないことです。
今回のアンケートでは、実際に障害者雇用で働いてみて感じた「よかった点」と「悪かった点」を調査しました。
障害者雇用では、障害への配慮を受けやすくなる一方で、給与の低さなど人間関係などが不満あるのも事実です。
それぞれのメリットデメリットを比較して、自分に合った働き方を考えていくことが大切です。
この記事について
▼本記事
障害者雇用で実際に働いている人アンケート。障害者雇用のメリットとデメリットは?
▼調査概要
調査内容:「障害者雇用のメリットデメリット」に関するアンケート調査
調査方法:インターネット調査
調査期間:2024年04月15日~2024年04月29日
調査人数:43名
対象者 :障害者雇用で働いた経験がある方
▼アンケート属性
■性別
・男性 27名(62.8%)
・女性 16名(37.2%)
■年代
・10代 3名(7.0%)
・20代 9名(20.9%)
・30代 12名(27.9%)
・40代 16名(37.2%)
・50代 2名(4.7%)
・60代以上 1名(2.3%)
〈会社概要〉
社名 :株式会社manaby
本社 :〒983-0852 宮城県仙台市宮城野区榴岡1-6-30 ディーグランツ仙台ビル5階
代表者 :代表取締役社⻑ 岡﨑 衛
設⽴ :2016年6⽉
会社HP :https://manaby.co.jp/
〈運営メディア〉
マナポッケ:https://mana-pocket.com/
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