発災15年へ、語り部も施設も先行きに不安
10月22日 石巻にて震災学習の現地体験と震災伝承調査の記者発表会
公益社団法人3.11メモリアルネットワークは、毎年、東日本大震災の震災伝承活動調査を実施しております。震災伝承団体、伝承施設が先行きに不安を強めていることが分かったほか、思いや体験を伝える語り部の価値と、広域の被災地域で連携の意義を再確認する調査結果が得られましたので、記者発表会を開催いたします。
WEBサイトに公開済みの震災伝承調査詳報(https://311mn.org/info70)に2施設からの追加回答を含めた最新集計結果を報告させていただくほか、石巻南浜復興祈念公園周辺での震災学習の現地体験および関連情報を紹介予定です。
<記者発表会概要>
◆日時: 2025年10月22日(水)13:30~ MEET門脇(石巻市門脇町5-1-1)集合
◆内容: 13:30~14:00 祈念公園・震災遺構の現地学習体験と課題共有(屋外、MEET門脇集合)
14:00~15:00 震災伝承活動調査の結果報告、質疑応答(MEET門脇1階)
<岩手・宮城・福島の28の震災伝承団体、29の震災伝承施設からの調査結果概要>
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継続性の「不安がある」回答は伝承団体が96%(前回92%)、伝承施設が69%(前回68%)で高止まり。
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3年後に「資金見通しがある」の伝承施設は前回71%から51%に急減。
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30年後の人材確保の見通しのある伝承団体はゼロ、公的な支援が「十分である」は4%。
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「復興庁への期待」の最多回答は「被災自治体の伝承・防災施策の財政支援」で、「防災庁への期待」の最多回答は「防災行動変容を促す施策・法制度の整備」。
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「後世への伝承活動継続のために特に重要な人材」の最多回答は「語り部(体験、思いの継承)」で、「来訪者の意識や行動を変えるのに東日本大震災の語り部は寄与するか」に対して、伝承団体・施設の100%が「寄与する」と、団体・施設の両者から語り部への高い評価
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他伝承主体との連携強化による質の向上見込みが確認されたが、「国が関わる復興祈念公園と自組織との連携・協働の実現」に「そう思う」回答は、伝承団体が32%、伝承施設が31%。
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3.11メモリアルネットワークへの期待の第1位は「東日本大震災の伝承の価値発信」、第2位が「岩手・宮城・福島の(東北全体としての)ネットワーク発信」、第3位が同数で「岩手・宮城・福島の伝承現状・課題の報告」、「教職員を対象とした被災地視察研修」



発災15年を迎える中、今後の伝承継続や、災害から命を守る防災行動喚起に重要な情報として、ぜひご取材いただきたくお願い申し上げます。
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