東京瓦斯株式会社による株式会社レノバとの資本業務提携について
少数株ドットコム株式会社(代表取締役社長:山中 裕、本社:東京都練馬区、以下「少数株ドットコム」)は、東京瓦斯株式会社(代表取締役社長:笹山 晋一、本社:東京都港区、証券コード:9531、以下「東京ガス」)宛に質問状を提出しましたので、下記の通りお知らせいたします。
少数株ドットコムは、東京ガスの実質株主でありますが、東京ガスより発表された株式会社レノバ(代表取締役社長:木南 陽介、本社:東京都中央区、以下「レノバ」)との資本業務提携契約の締結および約178億円の第三者割当増資の引き受けに関し、公開質問状を発出いたしました。
公益事業者として高い社会的責任を担う東京ガスが、多額の出資(議決権比率約13%取得)を行う判断に至った経緯について、株主・顧客・社会に対する説明責任を究明する立場から、本質問状を公表するものです。
またレノバを巡っては、創業メンバーによる政治献金問題や、秋本真利元衆議院議員との関係性に関して報道や疑惑が相次いでいます。こうしたリスクが潜在する企業との提携は、東京ガスのガバナンス体制、ESG経営、社会的責任との整合性に関わる重大な問題です。
当社は、以下の通り公開質問を行います。
●質問1.レノバの政治献金問題に関する事前調査について
以下について、貴社は提携契約締結に先立ち、調査・検討を実施されたのでしょうか。
・本田大作氏による政治献金の実態とレノバの関与の有無
・秋本元議員との間でのインサイダー的情報共有や便宜供与の可能性
・秋本元議員の国会での虚偽答弁疑惑とその影響
●質問2.デューデリジェンス及びリスク評価について
以下について、投資判断に必要な評価・検討をどのように行われたかを明らかにしてください。
・レノバのガバナンス体制に関する評価
・政治献金問題が事業運営に与える潜在的リスクの評価
・レピュテーションリスクの定量的・定性的分析
・第三者機関による独立調査の実施の有無
●質問3.株主・ステークホルダーへの説明責任について
以下について、公益事業者として株主・顧客・社会にどのように説明責任を果たされるお考えでしょうか。
・上記問題を承知の上で提携決定を下したのか
・問題が企業価値や社会的信頼に与える影響の評価
・「持続可能な社会の実現に貢献」という企業理念との整合性
●質問4.今後の対応及び監視体制について
第二順位株主として、貴社が果たすべき役割について具体的にお答えください。
・レノバに対するガバナンス強化要求の予定
・政治献金問題の解明に向けた働きかけ
・透明性確保のための第三者委員会設置等の要求
・問題が深刻化した場合の投資継続可否の判断基準
●質問5.ESG経営との整合性について
政治献金問題を抱える企業との提携が、貴社の掲げる「CO2ネット・ゼロへの移行」といった理念とどのように整合するとお考えか、ご見解を伺います。
・Governance(企業統治)の観点からの整合性
・社会的責任投資(SRI)の観点からの適切性
・機関投資家やESG評価機関からの評価への影響予測
上記質問への回答は、本質問状到達後3週間以内とし、書面による公開回答および必要に応じて記者会見での説明を希望いたします。
東京ガスは、公益事業者として約380万件の顧客にサービスを提供する立場にあり、その投資判断には極めて高い透明性と説明責任が求められます。今回の資本業務提携に関して、貴社の誠意あるご回答を強く求める次第です。
当社は引き続き、「上場株式のような取引市場が存在せず、非上場株式を手放したくても手放せない状況に置かれている株主に最適なソリューションを提供する」および「自社での株式買取を積極的に行い、社会的責任のある株主として非上場企業におけるガバナンス強化や信頼の向上に寄与する」というミッションのもと、非上場株式流通という分野において少数株主と企業にとって、より流動性が高く公正で開かれた選択肢の提供にコミットしてまいります。
■会社概要
少数株ドットコム株式会社 ( https://www.shosukabu.com/ )
所在地|東京都練馬区
代表者|山中 裕
事業内容|委任状争奪などの会社支配権の争いに関するコンサルティング、会社法の紛争の予防や対応に関するアドバイザリー業務、創業家や資産家に対するフィナンシャルアドバイザリー業務、企業統治体制の構築に関するコンサルティング、ベンチャー投資など
当社は金融庁の「責任ある機関投資家のための原則」(日本版スチュワードシップ・コード)に準拠し、この原則に沿って投資先企業をモニタリングし、投資先企業と対話を行っています。
https://www.shosukabu.com/stewardship-code/
以上
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- 経営情報
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- 証券・FX・投資信託その他