<幸せな仕事に関する実態調査>現在の「仕事に対する幸せ度」 2022年度から4ポイント減少 “給与不満”が全体の33%と最大の要因
Z世代は、63%がオフィスワークを積極的に選択する意向を示しており、コロナ禍を経て仕事におけるコミュニケーションの重要性を強く感じている結果に
派遣事業を手掛ける株式会社オープンアップグループが運営する「幸せな仕事総合研究所」では、働く10~50代の男女・合計4,335名を対象に<幸せな仕事に関する実態調査>を実施しました。また、調査結果を元に、株式会社ワーク・ライフバランス取締役の大塚万紀子氏にコメントを寄稿いただきました。
<調査結果サマリー> ① 働く10~50代の男女に聞いた「仕事に対する幸せ度」 ☑ 「仕事に対する幸せ度」平均点は約56点。昨年度比で約4ポイント減少した。 ☑ 「仕事をしていて幸せに感じる理由」から、Z世代は「福利厚生の充実」を重視する傾向にあった。 現在の「仕事に対する幸せ度」を100点満点で評価すると平均55.9点であり、2022年度と比較すると約4ポイント減少した。また、「幸せ度80点以上」と回答した割合は全体の24.3%で、各世代間での大きな差は見られなかった。ただし、Z世代では、「仕事をしていて幸せに感じる理由」から、特に「福利厚生の充実」を重視する傾向があり、全体と比較しても6.2%高い結果となった。 ② 働く10~50代の男女に聞いた「仕事をしていて幸せに感じない理由」 ☑ 「仕事をしていて幸せに感じない理由」として最も多かったのは「給与が低い」(33.3%)であった。 ☑ 給与不満の主な原因は「経済状況に対して給与が追いついていない」で、全体の31.0%が挙げた。 「仕事をしていて幸せに感じない理由」として最も多かったのは「給与が低い」であり、全体の33.3%がこの理由を挙げた。給与不満の主な原因としては、「経済状況や生活費の上昇に対して給与が追いついていない」という点が最も高く、全体の31.0%がこの意見を示した。現代の物価高や給与の上昇が難しい状況が反映された結果と考えられる。ただし、Z世代は「趣味・休暇を十分に楽しむことが難しい」が最も高く(25.4%)、給与だけでなく、プライベートの充実も重要視している傾向が見られた。 ③ コロナ第5類移行後(現在)の「リモートワーク/オフィスワークの選択意向」 ☑ Z世代の63.0%は、リモートワークよりオフィスワークを積極的に選択していく意向を示している。 ☑ 「企業のオフィスワーク回帰」に関して、Z世代は「支持する」が28.4%と全体で最も多かった。 「幸せな仕事」に影響を及ぼすコロナ第5類移行後の働き方について尋ねたところ、Z世代の63.0%は、リモートワークよりオフィスワークを積極的に選択していく意向を示した。さらに、オフィスワークのメリットとして、「仕事の指示やアドバイスを直接受けることができる」が32.2%と高く評価された。全体平均より9.3%高い結果となり、Z世代はコロナ禍を経て、仕事におけるコミュニケーションの重要性を強く感じている可能性がある。また、「企業のオフィスワーク回帰」に関して、Z世代は「支持する」が全体より4.4%高い28.4%という結果に。社会人歴が浅い時期にコロナ禍を経験したZ世代だからこそ、オフィスワークを求めている可能性が高い。 |
<調査概要>
[調査方法]インターネット調査
[調査時期]2023年5月19日~5月23日
[調査機関]Grillリサーチ
[調査対象]働く10代から50代の男女 計4,335名
★Z 世代:18~27 歳/ミレニアル世代:28~43 歳/氷河期世代:44~52 歳/バブル世代:53~58 歳
本調査結果や分析をご掲載の際は 『株式会社オープンアップグループ調べ』 と明記ください。
- ① 働く10~50代の男女に聞いた「仕事に対する幸せ度」
☑ 「仕事に対する幸せ度」平均点は約56点。昨年度比で約4ポイント減少した。
☑ 「仕事をしていて幸せに感じる理由」から、Z世代は「福利厚生の充実」を重視する傾向にあった。
2022年に引き続き、最高値 100 点として、現在の「仕事に対する幸せ度」を働く10~50代の男女に尋ねたところ、平均55.9点という結果であった。そのうち、「幸せ度 80 点以上の人々」は24.3%。「仕事に対する幸せ度」において各世代間での大きな差は見られなかった。
2022年度の調査結果と比較すると、「仕事に対する幸せ度」は約4ポイント減少(前回:60.1点)。「幸せ度 80 点以上の人々」も7.8%減少(前回:32.1%)したため、全体的に「仕事に対する幸せ度」が減少したといえる。
また、「仕事をしていて幸せに感じる理由」として全体で最も高かったのが「自分に合っていると思う」で24.7%、続いて「職場の人間関係が良好」が20.6%、「労働時間や働き方など柔軟性がある」16.9%という結果であった。
ただし、Z世代では、「福利厚生などが整備されている」という項目が22.3%と最も高く、全体平均の16.1%を大きく上回った。
全体順位 | 仕事をしていて幸せに感じる理由(複数回答可) | 全体の割合 | Z世代の割合 | 全体とZ世代のギャップ |
1位 | 自分に合っていると思う | 24.7% | 19.0% | -5.7% |
2位 | 職場の人間関係が良好 | 20.6% | 19.9% | -0.7% |
3位 | 労働時間や働き方など柔軟性がある | 16.9% | 12.3% | -4.6% |
4位 | 業務にやりがいや達成感を感じる | 16.4% | 13.3% | -3.1% |
5位 | 福利厚生などが整備されている | 16.1% | 22.3% | +6.2% |
Z世代が特に「福利厚生」を重視する傾向である理由としては、近年、メディアにおいても会社のユニークかつ多様な働き方にフィットした福利厚生や取り組みが頻繁に取り上げられており、職場における福利厚生充実の必要性を少なからず感じることができるからだと考える。
企業や職場は、仕事における「幸せに感じる」理由が世代別で異なることに着目し、包括的な取組だけでなく、各世代に適した取組を推進していくことが望ましい。
- ② 働く10~50代の男女に聞いた「仕事をしていて幸せに感じない理由」
☑ 「仕事をしていて幸せに感じない理由」として最も多かったのは「給与が低い」(33.3%)であった。
☑ 給与不満の主な原因は「経済状況に対して給与が追いついていない」で、全体の31.0%が挙げた。
「仕事をしていて幸せに感じる理由」と対照に、「仕事をしていて幸せに感じない理由」についても尋ねたところ、最も多かったのは「給与が低い、不十分」であり、全体の33.3%がこの理由を挙げた。続いて「評価・人事制度が不満」が19.2%であったが、給与の項目が群を抜いて高く、「仕事をしていて幸せに感じない」要因に直結している可能性が高いと考えられる。
順位 | 仕事をしていて幸せに感じない理由(複数回答可) | 全体の割合 |
1位 | 給与が低い、不十分 | 33.3% |
2位 | 評価・人事制度が不満 | 19.2% |
3位 | 精神的に辛い | 17.9% |
4位 | やりがい・達成感を感じない | 17.3% |
また、「給与への満足度」は、「満足している」が5.9%、「おおむね満足している」が33.1%、「あまり満足していない」が35.2%、「満足していない」が25.9%と、全体で61.1%が給与に対して満足していないと考えていた。尚、給与への不満の原因として、高かった項目は以下の通りである。
順位 | 現在の給与に満足していない理由(複数回答可) | 全体の割合 |
1位 | 経済的な状況や生活費の上昇に対して給与が追いついていない | 31.0% |
2位 | 労働量と働きの質に対して報酬が不適切である | 29.7% |
3位 | 給与水準が業界基準よりも低い | 29.5% |
4位 | 責任と役割に見合った報酬が得られていない | 25.7% |
給与不満の原因としては、「経済状況や生活費の上昇に対して給与が追いついていない」という点が最も高く、全体の31.0%がこの意見を示した。現代の物価高や給与の上昇が難しい経済状況が反映された結果と考えられる。また、「仕事に対する幸せ度」が2022年度比で減少した要因の1つと考えることもできる。
世代別で比較すると、Z世代だけは「趣味・休暇を十分に楽しむことが難しい」ことが給与不満の原因として最多(25.4%)であった。各世代と比較しても数値が最も高く、Z世代は、給与だけでなく、プライベートの充実も重要視している傾向があると考えられる。
- ③ コロナ第5類移行後(現在)の「リモートワーク/オフィスワークの選択意向」
☑ Z世代の63.0%は、リモートワークよりオフィスワークを積極的に選択していく意向を示している。
☑ 「企業のオフィスワーク回帰」に関して、Z世代は「支持する」が28.4%と全体で最も多かった。
2023年度の幸せな仕事に関する本実態調査は、2022年度の調査時期と異なり、新型コロナウイルス第5類移行後であることから、アフターコロナにおける仕事の実態調査も行った。「幸せな仕事」に影響を及ぼすと考えられるコロナ第5類移行後の働き方について尋ねたところ、Z世代の63.0%は、リモートワークよりオフィスワークを積極的に選択していく意向を示した。
オフィスワークに感じるメリットとして最も高かったのは、「仕事モードに入りやすい」(36.1%)で、全ての世代で最も高い項目であった。また、Z世代が感じるオフィスワークのメリットとしては、「仕事の指示やアドバイスを直接受けることができる」が32.2%と高く評価された。全体平均より9.3%高い結果となり、Z世代はコロナ禍を経て、仕事におけるコミュニケーションの重要性を強く感じている可能性がある。
全体順位 | オフィスワークに感じるメリット | 全体の割合 | Z世代の割合 | 全体とZ世代のギャップ |
1位 | 仕事モードに入りやすい | 36.1% | 35.1% | -1.0% |
6位 | 仕事の指示やアドバイスを直接受けることができる | 22.9% | 32.2% | +9.3% |
さらに、コロナ第5類移行に伴う「企業のオフィスワーク回帰」に関して、Z世代は「支持する」が全体平均より4.4%高い28.4%という結果に。ミレ二アル世代は25.4%、氷河期世代は22.4%、バブル世代は23.0%と、各世代と比較しても、Z世代は各世代の中で最も高い数値となった。
社会人歴が浅い時期に、リモートワーク中心のコロナ禍を経験したZ世代だからこそ、「仕事の指示やアドバイスを直接受けることができる」オフィスワークを求めている可能性が高いと考えられる。今後もリモートワークを活用していく企業は多いと思われるが、コロナ禍に入社したようなZ世代に対しては、特に丁寧なフォローや直接のコミュニケーションを取ることで、仕事に対する幸福度が高まるような環境を整えていくのが好ましい。
- ― 調査結果に対する有識者コメント ― (株式会社ワーク・ライフバランス 大塚万紀子氏より)
「幸せ」の構成要素については様々な議論があるが、仕事面では特に、ポジティブな感情、集中して仕事に取り組めた実感、職場での関係性、仕事に対する自分なりの意味付け、仕事を通じて得る達成感などがポイントとなる。 それらを前提に今回の調査をみると、Z世代の63% がオフィスワークを積極的に選択する意向を示しており、コロナ禍を経て仕事におけるコミュニケーションの重要性を強く感じている結果が出ていることに注目したい。 タックマンモデルに代表されるように、チームで成果を上げるには互いの意見が適切に衝突する混乱期を経ることが重要だが、コロナ禍では必要最低限の会話となり、個々人の考え方の共有や議論の場が取りにくかった。これは、職場での関係性への負の影響の発生や、仕事への意味付けを確認する機会がないことでの意欲の低下、より高い達成度の仕事に向けた適切な議論の場の損失などを引き起こし、仕事に対する幸せ度にも影響を及ぼすほか、その解決策としてのオフィスワークへの希望の高まりが考えられる。 一方で、男女ともに30代をこえると様々なライフイベントに直面し、今までとは異なった時間の使い方が求められる。福利厚生的支援も重要だが、コロナ禍で身に着けたオンラインを活用するなど新しい働き方も継続的に挑戦する必要があるだろう。今回の調査結果を受け、仕事を通じて得られる幸せについて、社会全体で考える機会が増えることを期待している。 |
■大塚 万紀子氏 (株式会社ワーク・ライフバランス 取締役)
株式会社ワーク・ライフバランス取締役・創業メンバー・パートナーコンサルタント
創業メンバーとして、現場の働き方にそった細やかかつダイナミックなコンサルティングを提供し続けている。自らのマネジメントスタイルを変革してきた過去の経験や、高度なコーチングスキル、コミュニケーションスキルを活かしてさまざまな働き方改革を効果的に遂行しているが、中でも多くの経営者から”深層心理まで理解し、寄り添いながらも背中を押してくれる良き伴走者”として厚い信頼を得る。行政組織における働き方の見直しや、地域創生の鍵としての働き方改革促進についても経験が深い。内閣府、経済産業省、敷島製パン㈱、㈱リクルートスタッフィングなどで働き方の見直しコンサルティングを提供し、好評を博している。 私生活では二児の母。
※本調査関連で大塚万紀子氏へご取材されたい方は末尾お問合せ先までご連絡ください。
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今回の<幸せな仕事に関する実態調査>から、2023年度の「仕事に対する幸せ度」の平均は約56点であることが分かった。2022年度から4ポイント減少したため、全体的に「仕事に対する幸せ度」が減少したと考えられる。また、「仕事をしていて幸せに感じない」最大の要因は「給与が低い」(33.3%)であることが判明。給与不満の1番の原因は、「経済状況や生活費の上昇に対して給与が追いついていない」で、全体の31.0%がこの意見を示した。現在の物価高や経済状況が「仕事に対する幸福度」にも影響している可能性が高いと考えられる。
コロナ第5類移行後(現在)の働き方に関しては、Z世代の63.0%がリモートワークよりオフィスワークを積極的に選択していく意向を示しており、「企業のオフィスワーク回帰」に関してもZ世代は「支持する」が28.4%と全体で最も多かった。ワーク・ライフバランスの専門家 大塚氏からは、「コロナ禍では仕事に対する幸せ度にも影響を及ぼす」という意見もあった。アフターコロナとなった現在、コロナ禍で身に着けたオンラインの活用やZ世代が重視する傾向の高かった福利厚生等、新しい働き方も継続的に挑戦していきたい。
幸せな仕事総合研究所では、より多くの方が「幸せな仕事」に従事できるように、今後とも様々な調査や社会啓発活動を進めていく。
株式会社オープンアップグループ<会社概要>
事業内容 | 人材サービス事業(派遣事業)を軸とした純粋持株会社 |
設立と資本金 | 1997年8月設立 / 45億61百万円 ※1 |
本社所在地 | 東京都港区東新橋2-14-1 NBFコモディオ汐留 |
代表者 | 代表取締役会長 兼 CEO 西田穣 (ニシダ・ユタカ) 代表取締役社長 兼 COO 佐藤大央 (サトウ・ダイオ) |
上場市場 | 東京証券取引所 プライム市場 (証券コード:2154) |
グループ企業数 | 国内17社 + 海外26社 / 計43社 ※2 |
備考 | 2023年1月1日に社名変更 / [旧社名] 株式会社夢真ビーネックスグループ |
公式サイト | https://www.openupgroup.co.jp/ |
※1:2022年6月30日現在 ※2:2022年4月1日現在
オープンアップグループの特徴とは |
1.「パーパスの実現」=「幸せな仕事を創る」が最重要項目のエンジニア派遣グループ 当社グループでは、エンジニアらの人材派遣を手掛けており、「幸せな仕事を通じて ひとりひとりの可能性をひらく社会に」というパーパスを掲げています。グループ全社で、そのパーパス実現を最重要項目として掲げて、事業を推進しています。 2. 今後のキャリアアップとして「研修投資、転職奨励」 当社グループでは、就業するエンジニアらが最も重要なお客様であると捉え、就業機会の拡大やスキルアップの機会を創り続けています。 具体的には、エンジニアらに対する教育研修への積極的投資が挙げられ、昨年度は営業利益の約14%を投じています。さらに、在籍エンジニアらのキャリアアップの選択肢として、業界でも稀な「顧客企業への転職」を奨励しています。 当社グループでは、これら取り組みにより、今後も人材ひとりひとりの可能性をひらくことを目指してまいります。 |
幸せな仕事総合研究所(https://www.openupgroup.co.jp/purpose/ri/)について |
株式会社オープンアップグループは、パーパスに「幸せな仕事を通じて ひとりひとりの可能性をひらく社会に」を掲げ、働く人の「幸せな仕事」について日々考えています。 グループ内に設立した「幸せな仕事総合研究所」では、独自調査などからひとりひとりが考える「幸せな仕事」の指標を紐解き、社会啓発活動などを通じて多くの人が「幸せな仕事」へ向かえる環境創りを進めています。 |
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