一般社団法人Fintech協会 2024年 年頭のご挨拶
謹んで年頭のご挨拶を申し上げます。
初めに、元日に発生した能登半島地震に被災された方々に、お見舞い申し上げます。
引き続き余震も発生している状況の中、災害復旧に取り組んでおられる関係者の皆様に御礼を申し上げます。
災害にあわれた皆様が一日でも早く日常生活を取り戻せますよう祈念するとともに、Fintechを通じた各種支援に尽力したいと思います。
さて、2023年は、新型コロナウイルスの感染症法上の分類が「5類」に移行し、対面での経済活動が回復する1年でありました。
Fintech協会では、イノベーションを生み出すための偶発的なコミュニケーション創出を推進して参りましたが、2023年はオンラインでの各種勉強会等に加え、その原点でもあるミートアップを通じて、対面型で胸襟を開いたコミュニケーションの機会を積極的に開催して参りました。
会員企業間の交流を目的としたミートアップや、予てより定期開催している金融庁とのミートアップである「Meetup with FSA」に加え、日本銀行との「Meetup with BoJ」を新たに開催し、Fintechに関する新たな動きを官民で意見交換する機会を設けました。
また、9月には初めての地域支部である「大阪デスク」を開設し、開設記念のレセプションを兼ねた「Fintech Meetup in Osaka」を開催し、「九州デジタル金融セミナー/ミートアップ」を福岡県と共催するなど、首都圏以外での取組も拡大しております。
コロナ禍では対面型のコミュニケーション機会が減少した一方で、デジタル化やキャッシュレス化は一層加速し、Web3のような新たな分野も進展しております。
このような状況の中で、Fintechの担い手も多様化が進んでおります。加えて米中経済対立、ウクライナ・中東情勢の緊迫などの地政学的変化や政府のスタートアップ支援等により、グローバルプレイヤーの日本市場への注目度合いも増しております。
また、2024年は、再び金利のある世界に戻ることが期待される中で、新NISAがスタートいたします。
かかる環境下において、これまで以上にFintechを取り巻くエコシステムが、多面的・多層的に拡大し、提供者・利用者の裾野も一層広がる中で、Fintechは次の段階に移行することが期待されています。
多様なプレイヤーによる新結合を進め、サステイナブルなイノベーション創出を続けるべく本年も環境整備に力を注いで参ります。
これらの変化の中で、最も重要なものは「イノベーションの恩恵を受ける利用者や社会」という観点であると信じ、当協会は活動を行っております。
多発する自然災害やシステム障害事案などを踏まえ、サービスの安定性や安全性は、引き続き金融の根幹であり最重要事項であるとの認識を新たにしております。
それを継続させるためにも新技術への柔軟な対応が必要であり、従来技術と新技術との利点を組み合わせた新たな仕組みで対応を重ねていく必要があると感じております。
当協会といたしましても、時代の変化に対する機動的かつ柔軟な対応を可能とするため、理事体制の充実やダイバーシティ化を継続的に図っております。今年度もオンライン・オフラインでの様々な対話機会を設けることにより、拡大するエコシステムにおけるコミュニケーションの活性化をさらに促したいと考えております。
本年も、これまでにも増して、会員間及び国内外の関連諸団体との連携を強化し、関係省庁等との情報交換や連携・協力、活動を通じて、安心・安全で利便性の高いイノベーションが生まれ続ける環境づくりを支えて参りたいと思います。
一般社団法人Fintech協会 代表理事会長
沖田 貴史
一般社団法人Fintech協会について
一般社団法人Fintech協会は、日本を起点として、人々のあまねく生活、事業活動の向上に貢献するべく、ユーザーに寄り添った新たな金融サービスを社会に実装することをミッションとしています。このために、スタートアップが中心となり、マルチステークホルダーとのオープンイノベーションや法制度も含めた金融取引環境の整備を通じ、国内外の金融業界の持続的かつ健全な発展を推進します。
名称:一般社団法人Fintech協会(Fintech Association of Japan)
代表理事:沖田 貴史/木村 康宏/落合 孝文
設立日:2015年9月24日
住所:〒103-0025 東京都中央区日本橋茅場町1-8-1 茅場町一丁目平和ビル8階
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