2024年度上半期の活動報告と今後の主な予定について
~浄土真宗本願寺派 築地本願寺からのお知らせ~
2024年度上半期(4月~9月)は、全国で様々な行事やイベントが行われ、日本人のみならず、海外からの観光客も含め人的交流がとても盛んとなりました。そんな中で、築地本願寺も50年に一度の慶讃法要をつつがなく終えることが出来ました。上半期の活動報告と、下半期に向けての予定をお知らせします。
■宗務長(しゅうむちょう)・中尾史峰(なかお しほう)よりひと言
2024年上半期を振り返りますと、まずは4月26日から執り行った親鸞聖人御誕生850年・立教開宗800年慶讃(きょうさん)法要について、門信徒の方々、教区内寺院のご住職や関係団体の皆さま、ご参拝いただいた皆さまのお力添えのおかげで、事故や怪我人などもなく無事に終えましたことを宗務室・職員一同より感謝申しあげます。多くの方から喜びも言葉が寄せられています。あるご住職からは「50年に一度のご勝縁ということを実感し、参拝者の方と今この時を分かち合えたことが嬉しかった」とのお言葉もいただきました。実際に法要を勤める側としては、スケジュールに追われあっという間に過ぎてしまった4日間でした。
また、大法要として基本的には50年前と同じ形であり、特に新しいことにチャレンジはできていません。宗門校ご出身のデザイナーさんと相談し、僧侶の装束にも新たなものを取り入れるなどもできたかもしれない、と振り返って思っております。次回へのチャレンジです。
世界情勢ではウクライナやガザの紛争など、平和とはかけ離れており、僧侶としては無関心ではいられません。もっと僧侶が、あるいはお寺が関心を持って、積極的に平和へのメッセージを発言し続けることが大切です。浄土真宗本願寺派では毎年9月18日に「千鳥ヶ淵全戦没者追悼法要」をお勤めしていますが、広島・長崎の原爆犠牲者が少なくなる世の中で、築地本願寺の職員も「無関心ではない」と意思表明してもらいたいと感じています。
能登半島地震の復興は半ばであり、築地本願寺は現在でも職員をボランティアとして派遣中です。ここ数年、大きな自然災害が頻発しております。台風も専門家ですら予測が難しいようで、東京や関東各地でも水害や土砂崩れ、交通への影響も度々出ています。築地本願寺では「災害時にも頼っていただける場所」になるべく、備蓄品の管理を行い、帰宅困難者などの受け入れ準備を行っています。
またこの度、築地本願寺本堂大屋根の修復工事を行うにあたり、銅板懇志(ご寄付)を開始いたしました。これは職員による発案でしたが、門信徒(信者)の方に限らずどなたにでもご参加いただける良いアイデアだと思っています。11月中旬まで募らせていただきますのでぜひともご協力くださいませ。
この8月で私が宗務長に就任し3年目を迎えました。慶讃法要が終わり、築地本願寺として大切にしないといけないことは何か、次に向かうべき方向はどういうものかを考えています。やはり『門信徒の方がいない境内』ということは考えられません。朝のお勤めに毎朝お越しになる人。勤務の途中にお立ち寄りされる人。それぞれの生活スタイルに合わせて、時間を割いて気軽に来られて、お参りいただけるお寺でありたいと、切に望みますし、それをめざして職員全体で取り組んでまいります。
築地本願寺 宗務長 中尾 史峰
■2024年度上半期(4月~9月)の活動報告
①「築地本願寺親鸞聖人御誕生850年・立教開宗800年慶讃法要」修行
4月26日から29日までの4日間、「築地本願寺親鸞聖人御誕生850年・立教開宗800年慶讃法要」を執り行いました。この慶讃法要は、昨年 2023年が浄土真宗を開かれた宗祖親鸞聖人が御誕生されて850 年、本年2024年は浄土真宗の立教開宗 800 年という記念すべき年をお迎えしたことを慶び讃える法要です。 50 年に一度の大法要には、4日間で約3,500名の方々に本堂参拝席へお参りいただき、境内来院者は延べ約29,000名にのぼりました。
法要期間中には約200名もの方々が帰敬式(ききょうしき:お釈迦さまの弟子となり、浄土真宗の教えの中に生きていくことを誓う儀式)を受式され、慶讃法要をご縁に、阿弥陀さま・親鸞さまの前で浄土真宗の門徒としての歩みをスタートされました。また、境内では特設テントを設置して出店が行われ、地元築地ゆかりの食材もならぶなか、法要参拝者とGW観光客が相まって多くの人で賑わっていました。
さらに慶讃法要に関連して、境内ではさまざまな行事を開催しました。4月7日には「金澤翔子氏揮毫パフォーマンス・金澤泰子氏講演 in 築地本願寺」を開催し、本堂に集まった約200名の参加者は、金澤翔子氏が力強く筆を揮う姿に魅了されました。揮毫文字「慈愛」は表装し、合同墓サービスデスク内に展示しています。
また、6月29日には、能楽公演「親鸞聖人~夢と教え~」が学校法人武蔵野大学との共催で行われ、能楽師の友枝昭世さん(人間国宝)・野村萬斎さん・佐々木多門さんが、本堂の特設舞台で演じる姿に、二部あわせて約600名の参加者は築地本願寺で特別なひと時を過ごしました。この度の慶讃法要を通して、私たち築地本願寺の一同も改めて浄土真宗の教えに出遇えたという慶びを実感しました。ご参拝や行事にご参加いただいた皆さまへの感謝の想いを胸に、ご縁をつなぐ新たな歩みを進めてまいりたいと思います。
②毎年恒例の「納涼盆踊り大会」を今年も開催 外国人観光客にも大人気!
7月31日から8月3日までの4日間、「第77回築地本願寺納涼盆踊り大会」が行われました。今年の盆踊りのテーマは 「日本一の食と盆踊り」ということで、境内には築地場外市場の名店が並び大変賑わいました。初日には築地本願寺本堂において築地町会物故者追悼法要が執り行われました。その後雨天のため初日の踊りは中止となりましたが、2日目より櫓の周りでは多くの方が「築地音頭」を始め、計13種類の歌と和太鼓の音に合わせて盆踊りを楽しみました。
踊りの振りが何度も繰り返されるため、初めて参加した方でも気軽に入って踊ることができることも魅力の一つです。本年は初日が悪天候であった影響もあり、昨年の来場者数約14万人には到達しませんでしたが、4日間で延べ75,000人の来場者を記録しました。地元の方だけではなく遠方から訪れた方や、盆踊りを体験しようと来場された外国人も多く、踊りの輪が七重、八重と広がり、とても大盛況でした。
築地本願寺納涼盆踊り大会は、「食」と「踊」のどちらも楽しめる築地エリアの夏の風物詩として多くの方に親しまれている一大イベントとなっていることを実感しました。今年もたくさんのご来場ありがとうございました。来年の夏も是非ご参加ください。
③消防団ポンプ操法大会や消防訓練審査会に築地本願寺職員が出場
6月23日に築地本願寺境内にて第51回目となる京橋消防団可搬ポンプ操法大会が開催され、管轄区域ごとに構成された全7分団が出場しました。築地本願寺は第6分団として職員5名が参加。築地本願寺は過去に大火事や関東大震災の影響により数度焼失しております。現在は職員一同防災への意識・関心を高め、重要文化財に指定されている築地本願寺をお守りしている立場として、日々鍛錬しています。今回も職員による大会に向けての練習は、2か月前より行われました。
まずは規律から丁寧に見直し、ポンプ操法の一連の手順や水出しを何度も繰り返し訓練を積み重ねました。本番当日、近隣の方々や応援に駆けつけてくださった方の大声援のもと行われ、結果は準優勝と素晴らしい結果を残しました。
また、7月5日には築地本願寺境内にて自衛消防訓練審査会が開催され、消火栓の部に築地本願寺職員2名が出場しました。こちらは、自衛消防隊が取り組んでいる消化や通報、避難誘導等の一連の活動を審査し、防災意識を向上するべく実施されています。練習では東京駅近くの訓練場へ行き鍛錬を重ね、本番一週間前には築地本願寺境内にて消火器や火のオブジェを用意し、ホース以外は本番と同じものを準備して可能なかぎり本番を想定し訓練内容の通しを行いました。結果、職員の長谷川善祐が個人特別賞を受賞しました。実際に出場した職員は「訓練所で他団体の訓練内容を見て、意識の高さや完成度に差を感じ、以降は本番を想定したシチュエーションを意識して取り組みました。本番でも練習の成果を出し切ることができました」と感想を述べていました。
■2024年度下半期に予定している主な予定
①重要文化財の築地本願寺修復にお力添えくださいませんか?屋根にあなたのお名前が記されます!
この度、築地本願寺本堂屋根の修復工事を実施するにあたり、銅板懇志(寄進)を募集いたします。修復工事では、今ある屋根を外さずに新たに銅板で屋根を作り、かぶせるように設置します。新たに設置する屋根は、およそ35~40センチメートル四方の銅板を加工し、組み合わせて作成いたします。この一枚一枚の裏面に当たる部分に、ご寄進いただいた方のお名前を記させていただきます。 重要文化財である築地本願寺にあなたのお名前を残しませんか?
詳細は築地本願寺公式HPまで:https://tsukijihongwanji.jp/news/9361
②能登半島地震ボランティアについて
令和6年1月1日、石川県能登地方を震源とする能登半島地震が発生いたしました。
被災された皆さまに、心よりお見舞い申しあげます。
築地本願寺では、復旧支援のボランティアとして職員の出向、及び募金活動を継続しております。
ボランティア内容としては、築地本願寺や各分院から送った支援物資の搬送や仕分け、被災地でのブロック塀撤去や家財搬出、清掃作業、解体作業や災害ゴミの搬送作業等を行っております。また、穴水総合病院において追手風部屋(相撲部屋)主催の炊き出し補助や筑紫女学園大学との共催による炊き出し作業にも従事しております。
地震発生か半年以上が経ちましたが、ボランティア参加者からは「まだ行く必要があるのか?目途はつかないのか?」というお声もいただいておりますが、依然として被災状況はあまり変わっておりません。道路には亀裂も残り、被災寺院や門徒の皆様からのニーズがあり、毎日活動は続いています。出向している職員からも「ぜひ多くの方にボランティアのご協力をお願いしたい。」との声があがっています。
築地本願寺及び各分院では、能登半島地震への義援金箱を設置しており、義援金箱に寄せられた義援金につきまして、浄土真宗本願寺派 たすけあい運動募金「令和6年能登半島地震 災害義援金」へ送金しております。
さらに、引き続き義援金の募集、ボランティアの募集を行っております。
また、5月24日・25日に開催した北國新聞社後援のイベント「能登半島地震復興応援フェア」の第2回目を11月中旬に開催予定です。能登半島の特産品が販売予定ですので、ぜひ商品をご購入いただくことで被災地を応援していただければと存じます。
被災地復興に向けてこれからも支援を行っていきますので、皆さまご協力の程よろしくお願いします。
■2024年度下半期(10月~2025年3月)の主な予定
浄土真宗本願寺派 築地本願寺について
築地本願寺は、京都の本願寺(西本願寺)を本山とする浄土真宗本願寺派の寺院です。現在の本堂は1934年に落成。オリエンタルな雰囲気をもつ外観と、浄土真宗寺院の伝統的な造りの内観、さらにパイプオルガンやシャンデリア、ステンドグラスもあるユニークな礼拝施設です。本堂や正門などは2014年に国の重要文化財に指定されました。
“開かれたお寺”のスローガンのもと、誰もが入りやすく、親しめる場所をめざして、境内にカフェ・ショップなどが入ったインフォメーションセンターもあります。
また公式SNSでの発信や、YouTubeチャンネルに法話をのせるなど、いつでもどこからでも築地本願寺や教えにふれて頂ける機会を多数設けていますので、ぜひ一度HPをご覧ください。
浄土真宗本願寺派築地本願寺
●取材に関する問い合わせ
浄土真宗本願寺派築地本願寺 広報担当:小野・二木
メールアドレス:koho@tsukijihongwanji.jp
電話:0120-792-048
(コンタクトセンター・全日9時-17時)
住所:東京都中央区築地3ー15ー1
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