副業制度運用者の約7割がトラブル経験、4件中3件は処分レベルに発展、最多は「従業員からのクレーム・逆ハラ(40.5%)」
~制度運用者の半数以上が若手・管理経験1年未満、人手不足の中でストレスを抱える現場~

副業事故防止・監査プラットフォーム「フクスケ」を提供する株式会社フクスケ(本社:東京都千代田区、代表取締役:小林 大介、以下「フクスケ」)は、企業の副業制度運用者および副業者の上司・管理者を対象に「副業制度運用者の実態調査」を実施しました。調査の結果、約7割(68.5%)が何らかのトラブルを経験しており、トラブルのうち8割が懲戒レベルに発展していることが明らかになりました。最も多いトラブルは「従業員からのクレーム・逆ハラスメント(40.5%)」で、過重労働による本業支障や副業先との紛争といった重大事故も多く確認されました。トラブルの発見経路の多くが「本人申告」や「外部からの指摘」に依存しており、副業という本業外・個人時間に行われる活動の特性上、企業主体の副業管理体制には外部依存型という構造的な限界が示されました。また、制度運用を担う人材の半数以上が管理歴1年未満で、若手中心の脆弱な運用体制となっており、人手不足や相談対応の負荷がストレス要因となっていることも浮き彫りになりました。
■調査概要
タイトル:副業制度運用者の実態調査
集計対象:[居住地]全国、[年齢]20歳以上 65歳以下、[性別]男女、事前調査サンプル数:7,000、制度運用者:200、副業者の上司・管理者:200
集計先:インターネットパネル

調査データ抜粋
■68.5%がトラブル経験、最多は従業員からのクレーム・逆ハラ(40.5%)
副業に関するトラブルを経験した回答者は全体の68.5%。特に従業員からのクレームや逆ハラスメントが40.5%と最も多い。

■軽度対応は14.6%のみ、5件中4件は処分レベルに発展
副業先に関するトラブルでもっと多いのは「過重労働による本業支障」で68.8%。発覚トラブルの処分レベルは「軽度」に留まる事故が14.6%と少数であり、5回に4回は処分に発展。

■深刻化しやすい副業先とのトラブルは「申告/外部指摘」が主。発見の仕組みに課題。
副業先とのトラブルについては「本人からの申告」「内部/副業先/第三者からの指摘」が上位で、勤務態度や時間管理からの内部検知はごく少数。発見が外部依存型であることは制度設計上の弱点である。

■従業員の副業先とのトラブルや従業員の過重労働による本業支障は、懲戒を伴う大きな事案になりやすい。
特に「過重労働による本業支障」「副業先とのトラブル」では懲戒を含む重大な事故となる可能性が最も高いと考えられる。

■現場主導での「部門の判断で告知」(サイロ運用)では70.9%が従業員からのクレームや逆ハラスメントを経験。全社で主導する方がトラブルを抑制できる可能性が示唆される。
「部門の判断で告知」で副業希望者からのクレームや逆ハラスメントの発生率が特徴的に高く、70.9%。「全社告知」「規定に載せている」では比較的トラブル経験率が低い傾向。
マネジメントと現場の距離感による摩擦の発生や、告知方法の巧拙によるものと考えられる。

■副業制度運用者は若手中心(30代以下42%)、現場上司はベテラン層 世代ギャップが存在
制度運者は30代以下が42%を占める一方、上司・管理者は50代以上が40%。制度運用者は若手が多く現場との間で世代ギャップが存在している。

■制度運用担当者の半数以上が管理歴1年未満、短い経験の中で制度を運用
制度運者・管理者共に50%以上が業務従事歴が1年未満。3年以上従事している者は制度運用者で14.5%、上司・管理者で18.5%に留まる。制度運用の現場は若手・経験が浅い層が中心で、負担を受けやすい構造

■運用者のストレスに繋がりやすい「従業員との副業先とのトラブル」。第三者が関連する事案は、事実調査等の業務負担がストレスに繋がると考えられる。
特にストレスを感じやすいのが「副業先とのトラブル」経験者で、ストレスを感じる者合計で64.3%。一方で、トラブル非経験者はストレスを感じる者が合計で29.3%と全体よりも低い

■「トラブル経験がストレス増大の直接要因」+「その背景に人手不足と相談対応」
アウトソースと問い合わせフローの整備等が重要な施策になると考えられる。
ストレスを感じている者の特徴として、「人手不足を感じている」「アウトソースへの意向がある」「副業相談への対応に困っている」ことが上げられる。
一方で、「兼務状態」はストレスを感じていない者にも多く、ストレスの直接的な原因になるとは限らないことが窺える。

■トラブル抑制に寄与するのは、基盤施策(「副業時間の申告」「就業規則の変更」「申請フォームの電子化」)。管理者は勤務時間変化からトラブルに気づくケースも多い。時間に関する厳格な管理制度の策定が重要。

■担当者の「管理できている認識」と「実際に効く施策」の乖離。
「自己評価で“管理できている”と答えた企業/人」は、社外案件紹介や説明会といった促進策を比較的多く実施している一方で、実際に事故抑止に寄与していたのは副業時間申告や規程改定といった基盤施策。管理できているという担当者の自己認識と、事故抑止に効く施策の間には乖離が見られた。

■制度運用者はストレスを抱える一方で継続意向も高い。
制度運用者はストレスを感じる者が53%と半数以上の一方で、継続意向も59%と過半数を超えて上司・管理者よりも高いストレスを抱えつつも、制度運用に一定の必要性を感じていることが窺える。

※引用について:本調査を引用いただく際は出所を明示してください。
出所の記載例:株式会社フクスケ「副業制度運用者の実態調査」
「副業制度運用者の実態調査」完全版は以下URLよりご覧いただけます。
URL:https://fkske.com/posts/sidehustl-admin-survey-2025
【副業事故防止・監査プラットフォーム「フクスケ」】
国内銀行、外資金融、5万人を超える製造業など大手企業が利用する副業事故防止・監査プラットフォーム「フクスケ」を運営。30業界を超える業種で共通の副業制度窓口を提供する国内最大級の副業制度プラットフォームを提供。
【事業内容】
・副業事故防止・監査プラットフォーム「フクスケ」開発、運営
・ニューリスクマネジメントクラウド開発
・ニューリスクコンサルティング
【会社概要】
名称:株式会社フクスケ
住所:東京都千代田区神田紺屋町8番地 NCO神田紺屋町7F
代表:代表取締役 小林 大介
設立日:2019年7月
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