ロシア・西ベーリング海のスケトウダラ漁業がMSC漁業認証を取得
スケトウダラ漁業者協会(PCA)に加盟しているロシア・西ベーリング海のスケトウダラ漁業が、独立した審査機関であるロイドレジスター社の9カ月にわたる審査の結果、MSC漁業認証規格を満たしていることが認められ、MSC漁業認証を取得しました。
審査の対象となったのはベーリング海のナヴァリンスキー水域(東経174度線以西のベーリング海)における中層トロールによるスケトウダラ漁業で、対象種の資源状態、環境への影響、および漁業管理システムの有効性について審査が行われました。
2006年に設立されたPCAは、32の漁業会社から成るロシア最大級の漁業協会の一つで、12,000名以上の従業員と100隻の漁船・加工船を有しており、年間総漁獲量はおよそ180万トンにのぼります。
PCAの加盟メンバーは、主に極東ロシアのスケトウダラを漁獲対象としており、ロシアのスケトウダラの総漁獲量の75%以上(2020年の漁獲高は約140万トン)、世界の総漁獲量のおよそ40%を漁獲しています。
2013年9月、PCAは主要操業区域であるオホーツク海の中層トロールによるスケトウダラ漁業でMSC認証を取得。2018年には認証が更新され、持続可能で適切な漁業管理への継続的な取り組みが認められました。2021年3月には、認証の適用範囲が東サハリンのスケトウダラまで拡大されました。
西ベーリング海のスケトウダラ漁業が認証されたことによって、PCAのMSC認証スケトウダラの総漁獲量は30万トン増え、オホーツク海の漁獲量と合わせると、MSC認証の対象となるスケトウダラの総漁獲量は120万トンになります。これら認証漁業による漁獲量は、ロシア全体のスケトウダラ漁獲量の65%以上を占めるまでになりました。
PCAは、西ベーリング海のスケトウダラ漁業の認証取得に向け、2010年と2018年に予備審査を行い、その結果を踏まえた漁業改善計画を2018年から2020年にかけて実施したことで、MSC漁業認証の本審査に入る準備を整えることができました。
PCAの会長であるアクレセイ・ブグラック氏は次のようにコメントしました。「PCAで2番目に大きなスケトウダラ漁業がMSC認証を取得できたことを誇りに思います。認証取得に先立ち、PCAは徹底した改善に取り組み、海洋哺乳類や鳥類に対する中層トロールの影響を推定するための科学的調査や、オブザーバープログラムの強化によるスケトウダラと非対象種の混獲データの収集に努めました。こうした改善は継続することが重要であり、その一環として、認証に付与された条件を満たすための行動計画を策定しました。」
MSCの最高責任者のルパート・ハウズは次のように述べています。「この度のMSC漁業認証取得にお祝い申し上げます。西ベーリング海のスケトウダラ漁業は長年にわたってMSC漁業認証の取得に向けて取り組んできました。その一環として、MSCの漁業規格を満たしていることを実証するために必要な改善を行ってきました。そうした改善への取り組みは、MSC認証取得後も継続して行われます。
PCAには認証の条件として、4つの改善措置を実施することが求められており、その進捗状況は、認証の有効期間中、独立した審査機関によって検証されることになります。いずれの改善措置も、非対象種の管理強化に関するものです。
MSC認証は、持続可能な漁業であることを保証する最も厳格な認証制度です。漁業認証およびサプライチェーン内のトレーサビリティの確保により、この漁業で獲られたスケトウダラにはMSCエコラベルを付けることが可能となり、適切に管理された漁業から供給されたものであることを消費者に示すことができます。これは世界の市場にとって素晴らしいニュースです。」
ノマドフーズ社の最高調達責任者であるスチュアート・カボーン氏は次のようにコメントしています。「認証スケトウダラの世界最大手のバイヤーであるノマドフーズは、水産資源と海洋生息域の健全性を確保するために重要な役割を担っています。西ベーリング海のスケトウダラ漁業のMSC認証取得は大変喜ばしいことであり、世界中のより多くの漁業に改善を促すための重要な一歩です。当社もより多くの持続可能な水産物を消費者に提供できるよう努めます。」
MSC(海洋管理協議会)について
将来の世代まで水産資源を残していくために、認証制度と水産エコラベルを通じて、持続可能で適切に管理された漁業の普及に努める国際非営利団体です。本部をロンドンとし1997年に設立され、現在は約20カ国に事務所をおき世界中で活動しています。MSCジャパンは2007年に設立。MSC「海のエコラベル」の付いた水産品は世界約100カ国で46,000品目以上、日本では約900品目が承認・登録されており、イオングループ、生協・コープ、セブン&アイグループ、西友、ライフ、マクドナルドなどで販売されています。
持続可能で適切に管理された漁業のためのMSC漁業認証規格は、世界で広く認知されており、最新かつ確実な科学的根拠に基づき策定されたものです。漁業がこの規格を満たすためには、(1)水産資源が持続可能なレベルにあり、(2)漁業による環境への負荷が抑えられており、(3)長期的な持続可能性を確実なものにする管理システムが機能していることを、独立した審査機関による審査を通じて実証することが求められます。
詳しくはMSCウェブサイトをご覧ください:https://www.msc.org/jp
MSC「海のエコラベル」について
MSCの厳格な規格に適合した漁業で獲られた水産物にのみ認められる証、それが「海のエコラベル」です。
審査の対象となったのはベーリング海のナヴァリンスキー水域(東経174度線以西のベーリング海)における中層トロールによるスケトウダラ漁業で、対象種の資源状態、環境への影響、および漁業管理システムの有効性について審査が行われました。
2006年に設立されたPCAは、32の漁業会社から成るロシア最大級の漁業協会の一つで、12,000名以上の従業員と100隻の漁船・加工船を有しており、年間総漁獲量はおよそ180万トンにのぼります。
PCAの加盟メンバーは、主に極東ロシアのスケトウダラを漁獲対象としており、ロシアのスケトウダラの総漁獲量の75%以上(2020年の漁獲高は約140万トン)、世界の総漁獲量のおよそ40%を漁獲しています。
2013年9月、PCAは主要操業区域であるオホーツク海の中層トロールによるスケトウダラ漁業でMSC認証を取得。2018年には認証が更新され、持続可能で適切な漁業管理への継続的な取り組みが認められました。2021年3月には、認証の適用範囲が東サハリンのスケトウダラまで拡大されました。
西ベーリング海のスケトウダラ漁業が認証されたことによって、PCAのMSC認証スケトウダラの総漁獲量は30万トン増え、オホーツク海の漁獲量と合わせると、MSC認証の対象となるスケトウダラの総漁獲量は120万トンになります。これら認証漁業による漁獲量は、ロシア全体のスケトウダラ漁獲量の65%以上を占めるまでになりました。
PCAは、西ベーリング海のスケトウダラ漁業の認証取得に向け、2010年と2018年に予備審査を行い、その結果を踏まえた漁業改善計画を2018年から2020年にかけて実施したことで、MSC漁業認証の本審査に入る準備を整えることができました。
PCAの会長であるアクレセイ・ブグラック氏は次のようにコメントしました。「PCAで2番目に大きなスケトウダラ漁業がMSC認証を取得できたことを誇りに思います。認証取得に先立ち、PCAは徹底した改善に取り組み、海洋哺乳類や鳥類に対する中層トロールの影響を推定するための科学的調査や、オブザーバープログラムの強化によるスケトウダラと非対象種の混獲データの収集に努めました。こうした改善は継続することが重要であり、その一環として、認証に付与された条件を満たすための行動計画を策定しました。」
MSCの最高責任者のルパート・ハウズは次のように述べています。「この度のMSC漁業認証取得にお祝い申し上げます。西ベーリング海のスケトウダラ漁業は長年にわたってMSC漁業認証の取得に向けて取り組んできました。その一環として、MSCの漁業規格を満たしていることを実証するために必要な改善を行ってきました。そうした改善への取り組みは、MSC認証取得後も継続して行われます。
PCAには認証の条件として、4つの改善措置を実施することが求められており、その進捗状況は、認証の有効期間中、独立した審査機関によって検証されることになります。いずれの改善措置も、非対象種の管理強化に関するものです。
MSC認証は、持続可能な漁業であることを保証する最も厳格な認証制度です。漁業認証およびサプライチェーン内のトレーサビリティの確保により、この漁業で獲られたスケトウダラにはMSCエコラベルを付けることが可能となり、適切に管理された漁業から供給されたものであることを消費者に示すことができます。これは世界の市場にとって素晴らしいニュースです。」
ノマドフーズ社の最高調達責任者であるスチュアート・カボーン氏は次のようにコメントしています。「認証スケトウダラの世界最大手のバイヤーであるノマドフーズは、水産資源と海洋生息域の健全性を確保するために重要な役割を担っています。西ベーリング海のスケトウダラ漁業のMSC認証取得は大変喜ばしいことであり、世界中のより多くの漁業に改善を促すための重要な一歩です。当社もより多くの持続可能な水産物を消費者に提供できるよう努めます。」
MSC(海洋管理協議会)について
将来の世代まで水産資源を残していくために、認証制度と水産エコラベルを通じて、持続可能で適切に管理された漁業の普及に努める国際非営利団体です。本部をロンドンとし1997年に設立され、現在は約20カ国に事務所をおき世界中で活動しています。MSCジャパンは2007年に設立。MSC「海のエコラベル」の付いた水産品は世界約100カ国で46,000品目以上、日本では約900品目が承認・登録されており、イオングループ、生協・コープ、セブン&アイグループ、西友、ライフ、マクドナルドなどで販売されています。
持続可能で適切に管理された漁業のためのMSC漁業認証規格は、世界で広く認知されており、最新かつ確実な科学的根拠に基づき策定されたものです。漁業がこの規格を満たすためには、(1)水産資源が持続可能なレベルにあり、(2)漁業による環境への負荷が抑えられており、(3)長期的な持続可能性を確実なものにする管理システムが機能していることを、独立した審査機関による審査を通じて実証することが求められます。
詳しくはMSCウェブサイトをご覧ください:https://www.msc.org/jp
MSC「海のエコラベル」について
MSCの厳格な規格に適合した漁業で獲られた水産物にのみ認められる証、それが「海のエコラベル」です。
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