地域の魅力発信と経済の活性化をアートで。日本最大級の地上絵が、岡山県真庭市の公共スケートボードパークに、10月5日に完成。

広さ1000平米のアートの上で多世代が交流する。三菱鉛筆株式会社が設立した表現革新振興財団とのコラボレーションにて実現

WALL SHARE

2024年10月8日 11時00分

久世河川公園スケートボード広場に、2024年10月5日完成した床面ミューラル（壁画）。制作アーティストは、SUIKO。

　岡山県真庭市の旭川沿いの久世河川公園内にある、公共のスケートボード広場に床面ミューラル（壁画）が完成しました。1000平米の長円型スペースという日本最大規模の大きさとなります。企画運営は「Innovation from the WALL」をミッションにミューラルプロデュース事業を展開するWALL SHARE株式会社（本社：大阪市此花区、代表取締役：川添孝信）です。協賛は、三菱鉛筆株式会社（本社：東京都品川区、代表取締役：数原滋彦）が設立した、一般社団法人表現改革財団。

　本企画は、真庭市地域おこし協力隊員らの声がけにより立ち上がり、岡山県で開催される「森の芸術祭」に連動するイベントとして、岡山県真庭市久世で開催された「久世藝術祭2024」（2024年10月5日〜6日）の連動企画として実現。地域住民との交流や振興を深めながらの、3週間の滞在制作となり、作品を通じて多世代交流が生まれる場となりました。

約3週間の滞在制作期間中（2024年9月中旬〜10月3日）には、地元の方が有志で参加することも。

　ミューラルとは、壁や床の利用許可を得て描かれる巨大アートのこと。描いたのは、日本を代表するストリートアーティスト「SUIKO」。広島に拠点を起き、これまでにも世界各国に巨大な壁画を出現させてきたグラフィティ・アーティストで、彼にとっても初の床面ミューラル作品となりました。「地域や人に動きを生み出したい」とイメージして生み出されたデザインは、赤や黄、青色のペンキで丸、三角などの図形が効果的に組み合わせて描かれています。

完成お披露目イベントのマルシェでは、テイクアウトフードを食べながら楽しむ人たちも。

「完成お披露目イベント」では、ミューラルの上でさまざまな催しが。

　10月5日には、本プロジェクトの完成披露イベントが、久世河川敷（久世河川公園スケートボード広場）にて行われました。真庭市の太田昇市長らが参加するテープカットや、広場を囲んで地元企業のマルシェが並ぶ中でのSUIKO”氏のトークセッションや地域の若者が企画したブレイクダンスプログラムなどが実施。全長100mのDoodle Paper（超巨大お絵描き用紙）では、老若男女が自由に絵を描く機会なども創出され、床面ミューラルアートを通した、地域に活性と新たな文化交流を生み出す場となりました。

幅90㎝×全長100mのDoodle Paper（ドゥードゥルペーパー、超巨大お絵描き用紙）で、老若男女が絵を描いていた。

テープカットの様子。左から、合同会社わっしょいボヘミアンの河野文雄氏、一般財団法人表現革新振興財団の加藤健二郎氏、WALL SHARE株式会社代表の川添、SUIKO氏、真庭市長の太田昇氏、真庭市地域おこし協力隊の延吉樹美氏。

アーティスト紹介

SUIKO｜日本・広島

書道に影響を受けた躍動感・生命感のある独自のレタリングを得意とする、広島を拠点としながらも世界各国に巨大な壁画を出現させるグラフィティ・アーティスト。2005年に水戸芸術館で開催された国内初の大規模なグラフィティの企画展「X-COLOR」に参加後、活動規模を拡大、アメリカ、ドイツ、フランス、ブラジル、イスラエル、トルコ、ギリシャ、ネパール、インド、タヒチ、オーストラリア、中国、香港、韓国など様々な国から招待を受け10カ国以上に赴く。

また壁を媒体とした表現にとどまらず、Walt Disney社、コカ・コーラ社、アディダス社、ECKO unltd.社などへもアートワークやデザインを提供するなど様々な方向に表現領域を広げ続ける傍ら、グラフィティショップ兼アートスタジオ「dimlight」の代表として地元のストリートシーンの活性化に心血を注ぐ。

https://www.instagram.com/suiko1/

ミューラル（MURAL）とは

日本語で「壁画」という意味で、ストリートアートの一種です。海外では、まちづくりや企業活動において活用されるケースが数多くありますが、日本ではまだ馴染みの薄いカルチャーです。一方海外では、ミューラルが盛んなエリアも多数あり、一つの芸術の形態として確立をしており、数多くのアーティストが活躍をしています。