「繊維の科学と技術に関する国際シンポジウム2014」ウィッグの毛材として、最先端技術を有する 繊維（人工毛髪）を企業展示

~繊維学会創立70周年記念事業~International Symposium on Fiber Science and Technology 2014 (ISF2014)

　株式会社アデランス（本社：東京都新宿区、代表取締役会長兼社長　根本　信男）の研究開発チームは、2014年9月29日（月）から10月1日（水）、ビッグサイト東京ファッションタウン（TFT）ホール（東京　お台場）において開催された繊維学会創立70周年記念事業　「繊維の科学と技術に関する国際シンポジウム（ISF2014）」（主催：一般社団法人 繊維学会、委員長　鞠谷雄士）において、当社が開発したウィッグに使用する人工毛髪「バイタルヘア」（特許第5127443号）、「サイバーヘア」の研究成果を、企業展示にて発表しました。

　「バイタルヘア」「サイバーヘア」は、人毛のキューティクルに代わるものとして、高分子材料の特性をいかした球晶による疑似キューティクルを表面に形成させ、天然毛髪の風合いを表現した高機能の人工毛髪です。また、人毛より軽く、耐久性があり、形状保持性にも優れているため、ウィッグの毛材に適した人工毛髪として海外でも評価が高く、当社でも多くのお客様にご利用をいただいております。

研究内容発表資料（一例）

【繊維の科学と技術に関する国際シンポジウム（ISF2014）への出展】
　繊維の科学と技術に関する研究は急速に発展しており、繊維やテキスタイルの基礎研究のみならず、バイオテクノロジー、ナノテクノロジー、インフォメーションテクノロジーを始めとする境界領域の研究も繊維科学・技術分野と深い関わりを持っています。
　このISF2014では繊維学の分野に係る世界中の人々が集い、最新の研究成果を発表し、情報の交換を行う場として開催されました。
　繊維分野における日本の高い技術力、研究開発能力は世界が認めるものとされており、企業展示では衣料や建築の材料など、最先端の繊維素材も数多く展示されています。その中でアデランスの展示ブースでは、ウィッグ用の高機能人工毛髪繊維として当社が研究開発したバイタルヘア／サイバーヘアのテクノロジーや、実際にその人工毛髪を使用したウィッグなどを展示し、普段なかなか触れることのないウィッグに対しての注目も集めていました。
　アデランスではこれまでにも主に生体としての毛髪に対して複数の大学との共同研究を実施し、その成果を発信していますが、関連のある各方面の国内の学会等を通じて研究成果を発信することで、毛髪業界のさらなる進展により、多くの方の髪の悩みの解消に役立つものと考えています。

【アデランスの人工毛髪への取り組み】
　多くのオーダーメイド・ウィッグには人毛が使われております。当社では、将来おこりうる人毛枯渇を想定し、安定的にウィッグ商品を提供するために、1983年より人工毛髪の研究をスタートしました。1987年に人毛のキューティクルに代わるものとして、高分子材料の特性を生かした球晶による疑似キューティクルを表面に形成させ、色あせがなく、スタイル保持性に優れた人工毛髪の開発に成功。1991年より「サイバーヘア」の名称で商品化し、発売を開始しました。サイバーヘアは海外でも評価が高く、ヨーロッパで世界的権威「モンディアル　コワフュール　ボーテ2002」でイノベーション大賞を受賞しています。
　さらに、雨や洗髪など、また空気中の水分で変化する天然毛髪の風合いを表現できる「バイタルヘア」の開発にも成功し、2006年より商品化しています。
　人工毛髪の材料は、ポリエステルですが、塩ビを使用しないことで、焼却しても汚染物質の発生しにくい原材料構成となっており、環境へのやさしさにも配慮しております。

【繊維の科学と技術に関する国際シンポジウム2014】概要
会期：2014年9月29日（月）～10月1日（水）
会場：ビッグサイト東京ファッションタウン（TFT）ホール（東京　お台場）