名古屋大学大学院医学系研究科 葛谷雅文教授監修 クラーチ、新食事プログラム『MOG』サービス開始 高齢者の豊かな食生活のサポート及び「低栄養」リスクを予防
株式会社キャピタルメディカ(本社:東京都港区、代表取締役:古川淳)の子会社である株式会社クラーチ(本社:東京都港区、代表取締役:鮫島智啓)は、高齢者に食を通じて健康で豊かな人生を送っていただけるよう、エビデンスに基づいた栄養管理体制のもと「食べたいモノを好きなだけ食べる」ことをサポートする新しいサービスプログラム『MOG』(モグ)の提供を開始しました。
■『MOG』サービス概要
クラーチをはじめ高齢者施設の多くは、管理栄養士の指導のもと厚生労働省が提唱する食事摂取基準に則った食事を提供しています(図1参照)。
クラーチが全施設で定期的に実施している嗜好調査では「カロリー計算だけでなく、もっと好きなモノを提供してほしい」という入居者の意見が少なからずあがっていました。
また、現行の食事摂取基準は、糖尿病やメタボリックシンドロームといった生活習慣病予防を見込んでのものですが、70歳以上の高齢者の方にとって過度な食事摂取制限をすることで「低栄養」を引き起こし、かえって健康リスクが高まることが近年わかってきました。
「食べたいモノを好きなだけ食べる」ことは、健康寿命を伸ばすことに繋がり、なにより入居者にとって一番の楽しみといっても過言ではない食生活の豊かさは人生の豊かさに繋がると考え、クラーチでは業界に先駆けて食事プログラムの改善に取り組むことにしました。
老年医学のスペシャリストである名古屋大学大学院医学系研究科の葛谷教授に監修を依頼し、施設の栄養管理体制を見直した新しい食事プログラムが『MOG』です。
サービス名は「Meals of good life」の頭文字をとった造語で、食を楽しみながら健康リスクを予防し健康で豊かな人生を送っていただける環境づくりを目指します。
参加者には、通常提供している食事摂取基準を超えるカロリーとタンパク質の『MOG』プログラムメニューを週1回目安で食べていただきます。
メニューは「ステーキ」、「とんかつ」、「寿司」、「うなぎ」など入居者からのアンケートで要望の高いメニューの中から取り入れます。並行して月に1回の外食イベント実施し、食への興味を保つ取り組みを行います。
名古屋大学大学院医学系研究科
健康社会医学専攻発育・加齢医学講座(地域在宅医療学・老年科学分野)
葛谷雅文(くずやまさふみ)教授
名古屋大学大学院医学系研究科卒業(医学博士)。米国国立老化研究所 研究員を経て名古屋大学医学部老年科助手。講師、准教授を経て、2011年より現職。日本老年医学会理事・専門医・指導医。厚生労働省「食事摂取基準策定検討会(2020年版)」では副座長を務める、老年医学のスペシャリスト。
■高齢者の健康リスク「低栄養」の予防にも寄与
老化に伴う様々な機能の低下により、疾病発症や身体機能障害に対する脆弱性が増す状態は「フレイル」と呼ばれ、適切な介入により健常に戻ることが可能な状態であるため、老年医学の観点からフレイル予防の重要性が呼びかけられています。
社会的、精神・心理的などフレイルにも様々な要因があるなか、高齢者の「低栄養」化による身体的フレイルは新たな課題として認識されるようになりました。栄養管理をしたメニューを提供している高齢者施設でも、入居者の食の摂取量の減少などから「低栄養」リスクとは無縁ではありません。
厚生労働省「日本人の食事摂取基準」によると、観察疫学研究において報告された総死亡率が最も低かったBMIの範囲において、70歳以上は22.5~27.4という数値でした(図2参照)。
これは日本肥満学会の日本人の肥満度判定基準に当てはめると「普通体重」(18.5~25.0未満)及び「肥満 1度」(25.0~30.0未満)に該当するものです。
また、日本人65-79歳BMIと生命予後の研究では、BMI30.0未満はまったく死亡リスクは上昇せず、逆にBMI 20.0を下回るとリスクが上昇することが証明されています(図3参照)。
栄養状態の判断基準として、以下の3つのうちどれかに当てはまる方を「低栄養リスクの予兆あり」と設定しています。
①体重が入居時より5~10%減少
②体格指数 BMI 20.0未満 ※BMI:Body mass index 体重(kg) ÷{ 身長(m) × 身長(m) }
③筋肉量 SMI 男性7.0kg/㎡ 女性5.7/㎡ ※SMI:Skeletal Muscle Index 骨格筋量(kg)÷{身長(m)×身長(m)}
参加者には2か月に1度のペースで体組成計と運動機能分析装置を用いた健康管理測定を実施。身体への影響(筋肉量の変化等)を可視化することで、食に対するモチベーションの向上へ繋げていきます。
葛谷教授コメント:
加齢に伴う筋力低下は「サルコペニア」と呼ばれ、80歳までに30%から40%ほど低下していきます。サルコペニアはフレイルを誘発し、身体の活動量の低下や転倒にもつながり、要介護状態への進行を早めてしまうため、その主なる要因となる「低栄養」への対策は急務です。クラーチでは管理された栄養データと身体データと保有している為、定期的に効果検証することが可能です。我々が提唱する低栄養リスクに対する取り組みを実証するフィールドを持つパートナーとして、クラーチと共に高齢者への栄養療法を確立させ、世の中に広く発信、浸透させていければと考えています。
■今後の展開
『MOG』はクラーチ10施設のうち、先行して5施設にて導入開始。現場での意見に耳を傾けプログラムの改善や導入オペレーションの精緻化を行い、クラーチ全施設の導入を目指します。
【株式会社クラーチ】
所在地 : 東京都港区虎ノ門1丁目2-3 虎ノ門清和ビル9 階
事業内容 : 有料老人ホーム、高齢者向け住宅、施設の企画及び運営
資本金 : 240百万円(2018年5月現在)
ホームページ : http://www.kuraci.co.jp/
クラーチシリーズ: 10施設(2019年3月現在、開業順)
クラーチ溝の口(神奈川県川崎市高津区)/クラーチ・エレガンタ本郷(東京都文京区)/クラーチ・ファミリア佐倉(千葉県佐倉市)/クラーチ・メディーナ千葉(千葉県千葉市)/クラーチ・ファミリア古淵(神奈川県相模原市)/クラーチ・メディーナ稲田堤(神奈川県川崎市多摩区)/クラーチ・ファミリア船橋(千葉県船橋市)/クラーチ・ファミリア宮前(神奈川県川崎市宮前区)/クラーチ・フィエラ鷺ノ宮(東京都練馬区)/クラーチ・ファミリア小竹向原(東京都板橋区)
【株式会社キャピタルメディカ】
所在地 : 東京都港区虎ノ門1丁目2-3 虎ノ門清和ビル
事業内容 : 病院の経営・運営支援/医療周辺事業/介護施設の運営
資本金 : 1355.5百万円(2019年2月現在)
ホームページ : https://capimedi.com/
■『MOG』サービス概要
クラーチをはじめ高齢者施設の多くは、管理栄養士の指導のもと厚生労働省が提唱する食事摂取基準に則った食事を提供しています(図1参照)。
しかし70歳以上の女性で1日1,500キロカロリーの制限があるなかで、提供できるメニューには限りがあります。
クラーチが全施設で定期的に実施している嗜好調査では「カロリー計算だけでなく、もっと好きなモノを提供してほしい」という入居者の意見が少なからずあがっていました。
また、現行の食事摂取基準は、糖尿病やメタボリックシンドロームといった生活習慣病予防を見込んでのものですが、70歳以上の高齢者の方にとって過度な食事摂取制限をすることで「低栄養」を引き起こし、かえって健康リスクが高まることが近年わかってきました。
「食べたいモノを好きなだけ食べる」ことは、健康寿命を伸ばすことに繋がり、なにより入居者にとって一番の楽しみといっても過言ではない食生活の豊かさは人生の豊かさに繋がると考え、クラーチでは業界に先駆けて食事プログラムの改善に取り組むことにしました。
老年医学のスペシャリストである名古屋大学大学院医学系研究科の葛谷教授に監修を依頼し、施設の栄養管理体制を見直した新しい食事プログラムが『MOG』です。
サービス名は「Meals of good life」の頭文字をとった造語で、食を楽しみながら健康リスクを予防し健康で豊かな人生を送っていただける環境づくりを目指します。
参加者には、通常提供している食事摂取基準を超えるカロリーとタンパク質の『MOG』プログラムメニューを週1回目安で食べていただきます。
メニューは「ステーキ」、「とんかつ」、「寿司」、「うなぎ」など入居者からのアンケートで要望の高いメニューの中から取り入れます。並行して月に1回の外食イベント実施し、食への興味を保つ取り組みを行います。
【監修】
名古屋大学大学院医学系研究科
健康社会医学専攻発育・加齢医学講座(地域在宅医療学・老年科学分野)
葛谷雅文(くずやまさふみ)教授
名古屋大学大学院医学系研究科卒業(医学博士)。米国国立老化研究所 研究員を経て名古屋大学医学部老年科助手。講師、准教授を経て、2011年より現職。日本老年医学会理事・専門医・指導医。厚生労働省「食事摂取基準策定検討会(2020年版)」では副座長を務める、老年医学のスペシャリスト。
■高齢者の健康リスク「低栄養」の予防にも寄与
老化に伴う様々な機能の低下により、疾病発症や身体機能障害に対する脆弱性が増す状態は「フレイル」と呼ばれ、適切な介入により健常に戻ることが可能な状態であるため、老年医学の観点からフレイル予防の重要性が呼びかけられています。
社会的、精神・心理的などフレイルにも様々な要因があるなか、高齢者の「低栄養」化による身体的フレイルは新たな課題として認識されるようになりました。栄養管理をしたメニューを提供している高齢者施設でも、入居者の食の摂取量の減少などから「低栄養」リスクとは無縁ではありません。
厚生労働省「日本人の食事摂取基準」によると、観察疫学研究において報告された総死亡率が最も低かったBMIの範囲において、70歳以上は22.5~27.4という数値でした(図2参照)。
これは日本肥満学会の日本人の肥満度判定基準に当てはめると「普通体重」(18.5~25.0未満)及び「肥満 1度」(25.0~30.0未満)に該当するものです。
また、日本人65-79歳BMIと生命予後の研究では、BMI30.0未満はまったく死亡リスクは上昇せず、逆にBMI 20.0を下回るとリスクが上昇することが証明されています(図3参照)。
クラーチでは、『MOG』を通じて豊かな食生活をサポートして食へのモチベ―ションを高めることで、この「低栄養」リスク予防にも寄与し、健康寿命の伸長に繋げていきたいと考えています。
栄養状態の判断基準として、以下の3つのうちどれかに当てはまる方を「低栄養リスクの予兆あり」と設定しています。
①体重が入居時より5~10%減少
②体格指数 BMI 20.0未満 ※BMI:Body mass index 体重(kg) ÷{ 身長(m) × 身長(m) }
③筋肉量 SMI 男性7.0kg/㎡ 女性5.7/㎡ ※SMI:Skeletal Muscle Index 骨格筋量(kg)÷{身長(m)×身長(m)}
参加者には2か月に1度のペースで体組成計と運動機能分析装置を用いた健康管理測定を実施。身体への影響(筋肉量の変化等)を可視化することで、食に対するモチベーションの向上へ繋げていきます。
葛谷教授コメント:
加齢に伴う筋力低下は「サルコペニア」と呼ばれ、80歳までに30%から40%ほど低下していきます。サルコペニアはフレイルを誘発し、身体の活動量の低下や転倒にもつながり、要介護状態への進行を早めてしまうため、その主なる要因となる「低栄養」への対策は急務です。クラーチでは管理された栄養データと身体データと保有している為、定期的に効果検証することが可能です。我々が提唱する低栄養リスクに対する取り組みを実証するフィールドを持つパートナーとして、クラーチと共に高齢者への栄養療法を確立させ、世の中に広く発信、浸透させていければと考えています。
■今後の展開
『MOG』はクラーチ10施設のうち、先行して5施設にて導入開始。現場での意見に耳を傾けプログラムの改善や導入オペレーションの精緻化を行い、クラーチ全施設の導入を目指します。
【株式会社クラーチ】
所在地 : 東京都港区虎ノ門1丁目2-3 虎ノ門清和ビル9 階
事業内容 : 有料老人ホーム、高齢者向け住宅、施設の企画及び運営
資本金 : 240百万円(2018年5月現在)
ホームページ : http://www.kuraci.co.jp/
クラーチシリーズ: 10施設(2019年3月現在、開業順)
クラーチ溝の口(神奈川県川崎市高津区)/クラーチ・エレガンタ本郷(東京都文京区)/クラーチ・ファミリア佐倉(千葉県佐倉市)/クラーチ・メディーナ千葉(千葉県千葉市)/クラーチ・ファミリア古淵(神奈川県相模原市)/クラーチ・メディーナ稲田堤(神奈川県川崎市多摩区)/クラーチ・ファミリア船橋(千葉県船橋市)/クラーチ・ファミリア宮前(神奈川県川崎市宮前区)/クラーチ・フィエラ鷺ノ宮(東京都練馬区)/クラーチ・ファミリア小竹向原(東京都板橋区)
【株式会社キャピタルメディカ】
所在地 : 東京都港区虎ノ門1丁目2-3 虎ノ門清和ビル
事業内容 : 病院の経営・運営支援/医療周辺事業/介護施設の運営
資本金 : 1355.5百万円(2019年2月現在)
ホームページ : https://capimedi.com/
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