キャップジェミニ ワールド・ウェルス・レポート2017: 富裕層の人口と史上最高の富

ウェルスマネージャーはベンチマークを上回る投資収益を実現しているものの、富裕層はより包括的なサービスへの要望と手数料への懸念により満足度は返って低下

キャップジェミ二


【2017年9月28日:パリ、ニューヨーク発】

世界有数のコンサルティング、テクノロジー&アウトソーシングサービスプロバイダーであるキャップジェミニが、本日、発行した2017年ワールド・ウェルス・レポート(WWR)は、ウェルスマネジメント企業との共同作業の価値について新たな視点を提供しています。同レポートでは、2016年にウェルスマネージャー(1)が管理する富裕層(HNWI)(2)の投資額は平均で24.3%増加しました。収益は低コストのパッシブ・インデックス・ファンドの収益を大幅に上回り、ウェルスマネージャーと富裕層の関係を強固にする機会となっています。タイミングとしては、世界的に富裕層人口と資産が過去最高の水準にあり、BigTech(3)が資産管理サービスを提供し始める可能性が現れた好機でもあります。2016年にはウェルスマネージャーは優れたリターンを提供することに加え、顧客のグッドウィルを構築し、ウェルスマネージャーや規制当局等の業界関係者からの信頼を強化して来ました。

レポートでは、2016年のグローバルでの富裕層の成長率は大幅に加速し、富裕層人口は2015年の4.9%から7.5%へ、財産は2015年の4.0%から8.2%へと拡大しています。富裕層の財産は、2016年に北米と欧州がアジア太平洋の成長率に追いついたため、2025年には100兆米ドルを超えるペースのまま推移しています(2016年のWWRで予測)。アジア太平洋、北米、および欧州の三大市場では、それぞれ富裕層の人口が約7.5%、富裕層の財産が約8.2%増加し、北米と欧州の大幅な飛躍とアジア太平洋の若干の減速となりました。
2016年のWWRはhttp://www.worldwealthreport.com/をご覧ください。

ロシアやブラジルをはじめとするいくつかの市場では、その存在感を大幅に向上させました。 ロシアは、2015年の若干の減少の後、富裕層の人口と資産の双方において約20%の成長率を記録しました。ブラジルでは、2015年の大幅な減少の後、人口と資産の双方で2桁の増加が見られました。

BigTechによる破壊が視野に
BigTechがウェルスマネジメントに参入する可能性が台頭する中、積極的な動きが見られます。富裕層の半分以上(56.2%)は、効率、透明性、革新性、そして優れたオンライン機能を期待しており、ウェルスマネジメントサービスにBigTechを利用することを検討する用意があります。BigTechのウェルスマネジメントへの参入は正式には発表されていませんが、既存企業は競争の脅威を認識しています。但し、潜在的影響について見解は分かれています。

BigTechが専門家を雇い、独自の能力を構築してウェルスマネジメントに参入すると決定すれば、手強い競争相手として浮上する可能性があります。しかし、ウェルスマネジメント企業の真のパートナーとなり、富裕層の半端な満足度を克服する助けとなる可能性もあります。企業およびウェルスマネージャーに対する富裕層の満足度はそれぞれ58.5%および56.3%であり、その有力な原因として限られたサービスオプションと現行料金体系が現れてきました。富裕層の僅か47.8%が、ウェルスマネジメントサービスの手数料に納得していると回答しています。

高いリターンは大きなチャンスをもたらす
ウェルスマネージャーが保有する運用資産の平均24.3%という高い収益率は、ウェルスマネージャーや企業に機会を提供しています。レポートでは、この強力な業績を支える原動力として、富裕層のグローバルな投資アプローチ、融資の充足、多くの富裕層の成長本位のメンタリティと強力な資産クラスのパフォーマンスを挙げています。

キャップジェミニのグローバル・バンキング・キャピタル・マーケット部門責任者であるAnirban Bose執行副社長は次のように話します。「ウェルスマネジメントの専門知識とBigTechの顧客経験スキルを組み合わせることができる企業が、真に革新的なサービスを提供し道を開くことができます。」

満足度評価のスコア分析とは別に、ワールド・ウェルス・レポートに初めて記載されたネット・プロモーター・スコア(4)(5)の分析によると、BigTechと共同で提供するサービスは、裕福な富裕層と比較すると他者にウェルスマネージャーを推薦したがらない、より下位の富裕層(100万米ドルおよび5百万米ドルの資産)の忠誠心を強化することに役立つ可能性があります。このグループが世界の富裕層の90.0%を占めていることを考えると、彼らのニーズをよりよく満たすことは企業にとって極めて重要です。

ウェルスマネジメント企業がBigTechと提携することは、業界に広範な破壊をもたらす可能性があります。しかし、それはまた将来BigTechとの完全な競争に発展するリスクもはらんでいます。したがって、ウェルス企業はBigTechが将来単独で展開するベンチャービジネスに備え、競争力を維持するために、拡張性のあるテクノロジーに関するケイパビリティの開発に集中することが不可欠です。

ワールド・ウェルス・レポート2017 調査手法
キャップジェミニのワールド・ウェルス・レポートは、個人富裕層(HNWI)とその資産、および金融業界に変化をもたらす世界経済の動向を追跡する、業界随一のベンチマークです。第21号となる今年のレポートは、世界の富裕層に関する視点と行動について、徹底的な一次調査から得られた知見を取り込んでいます。世界の富裕層実態調査は、北米、中南米、欧州、アジア太平洋の主な19の富裕層市場の2,500人以上の富裕層からの回答をもとに、資産配分、手数料モデル、投資選好などの、富裕層の投資行動を分析しています。調査では、更に資産配分、富裕層の自信のレベル、資産分配の判断など、世界の富裕層が今日行っている投資行動のパターンを測定・評価しています。

詳細およびレポートのダウンロードは、以下のサイトをご参照ください。
www.worldwealthreport.com
 
  1. ワールド・ウェルス・レポート2016によると、ウェルスマネージャーは富裕層の財産の32.1%を監督しています。 残りは一般的に現金、小口銀行口座、事業、不動産、自己投資で保有されています。
  2. 富裕層は、主たる住居、収集品、消耗品、耐久消費財を除く投資可能資産を100万米ドル以上保持する者と定義されています。
  3. BigTechは、Google、Amazon、Alibaba、Apple、Facebookなどの、これまでの金融サービスに存在しなかった、データ駆動型のIT企業を意味する総括的な用語です。
  4. Net Promoter System、Net Promoter Score、NPSおよびNPS関連の顔文字は、Bain & Company, Inc. 、Fred ReichheldおよびSatmetrix Systems, Inc.の登録商標です。
  5. ネットプロモータースコア(Net Promoter Score)は、プロモーターの割合から牽引者の割合を差し引いたものを指します。企業がより多くのプロモーターをつくることと、批評家を減らすという2つの目標に集中するサポートを目的としています。



キャップジェミニについて

キャップジェミニは、2017年に創業50周年を迎え、従業員数19万人以上、40か国にビジネスを展開する、世界有数のコンサルティング、テクノロジー&アウトソーシングサービスプロバイダーです。グループの2016年のグローバルでの売上は125億ユーロを達成しました。お客様とともに、お客様のニーズに合わせて、お客様によるイノベーションと競争力の実現を可能にするビジネス、テクノロジー&デジタルソリューションを開発し、提供しています。完全な多文化組織であるキャップジェミニは、独自のビジネス形態であるthe Collaborative Business ExperienceTM を開発し、独自のデリバリーモデルRightshore®を活用しています。

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詳細は以下をご覧ください。
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会社概要

キャップジェミニ株式会社

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業種
サービス業
本社所在地
東京都港区虎ノ門1丁目23-1 虎ノ門ヒルズ 森タワー 22階
電話番号
03-6865-9510
代表者名
殿村真一
上場
未上場
資本金
1億円
設立
2013年02月