Scalar DLに関する論文がデータ工学分野のトップ論文誌PVLDBに採録

株式会社Scalar

株式会社Scalar(本社:東京都新宿区、代表取締役CEO兼COO:深津航、代表取締役CEO兼CTO:山田浩之)が開発・販売しているデータベースミドルウェア製品であるScalar DLの内部動作に関する論文「Scalar DL: Scalable and Practical Byzantine Fault Detection for Transactional Database Systems」がデータ工学分野の論文誌であるPVLDB (Proceedings of the VLDB Endowment) に採録されました。PVLDBはデータ工学分野のトップ論文誌(トップ国際会議)であり、コンピューターサイエンスの出版物を評価するCOREランキングでは最高難易度のA*に分類されています。
Scalar DLは、データベースシステムにおける改ざん等のビザンチン故障を検知するミドルウェア製品です。Scalar DLはこれまでのビザンチン故障検知プロトコルと異なり、正しさ(安全性)を保証しつつ複数のトランザクションを並列かつスケーラブルに実行することが可能であるという特長を有します。

当該論文は、Scalar DLに実装されているビザンチン故障検知プロトコルについて、その新規性と有効性について論述しています。データベースシステムにおける業界標準のベンチマーク(TPC-CとYCSB)においては、Scalar DLはビザンチン故障を検知する最先端の研究と比較して3倍から10倍の性能向上を実現しました。また、データベースを構成するノードの数を増加させた場合に、Scalar DLの性能がほぼ線形に向上することが実証されました。さらに、Scalar DLはデータベース非依存のミドルウェアであるため、多様なデータベース上で稼働することが可能であり、評価実験においても、複数のデータベース上において上記の性能特性が得られることを確認しました。

Scalar DLは多くのエンタープライズ企業に利用いただいている製品です。今後は、さらに多くのお客さまに使ってもらうべく、周辺ツールの充実やさらなる安定化と高速化に取り組んでいく予定です。

第一著者のコメント:
Scalar DLの新規性と有効性が、世界トップレベルの研究者・技術者に認めてもらえたことがうれしいです。Scalar DLはエンタープライズライセンスのみのソースコード非公開の製品であるため、お客さまにとって製品の中身がブラックボックスであるという課題がありました。この課題を解決してお客さまに安心感をもって使ってもらうべく、また、Scalar DLの新規性を世界にアピールするべく、トップレベルの国際会議にチャレンジしておりました。今後も、世界をより便利にする・世界を変革するために、Scalarはデータ管理における低レイヤーのソフトウェア技術を世界に向けて展開していきたいと思っています。

論文情報:
タイトル:Scalar DL: Scalable and Practical Byzantine Fault Detection for Transactional Database Systems
著者:山田浩之、根本潤
論文誌:Proceedings of the VLDB Endowment (VLDB’22 において口頭発表)
URL: https://www.vldb.org/pvldb/vol15/p1324-yamada.pdf

Scalar DLとは:
Scalar DLはデータベースシステムにおけるビザンチン故障検知ミドルウェアであり、現在はエンタープライズライセンスのみで提供されています。
https://github.com/scalar-labs/scalardl

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会社概要

株式会社Scalar

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URL
https://scalar-labs.com/ja
業種
情報通信
本社所在地
東京都新宿区袋町5番1号 Faro神楽坂209
電話番号
-
代表者名
深津航・山田浩之
上場
未上場
資本金
21億円
設立
2017年12月