日本再生医療学会、統合型ナノバイオテクノロジー分野における国際連携を強化へ
日本再生医療学会(東京都中央区、理事長:西田幸二、以下JSRM)は、再生医療のさらなる発展を目指し、関連分野との国際的な連携の可能性を模索しています。その一環として、ナノエレクトロニクスとライフサイエンスの融合領域における先進的な研究機関との対話と協力を進めています。
本会はその一環として、ナノエレクトロニクスとデジタル技術の分野において世界的に著名な研究機関、imec(ベルギー・ルーベン、President & CEO:Luc Van den hove、以下imec)と2025年4月4日、統合型ナノバイオテクノロジー分野における国際的な協力を推進することを目的として、包括的連携協定に関する覚書(MOU)を締結し、同5月19日に調印式を実施いたしました。
本覚書は、ナノエレクトロニクスと生命科学の融合による革新的医療技術の創出を見据えたものであり、産業界・学術界の垣根を越えた共創の促進を目的としています。本MOUは以下の事項について協力を推進することを確認するものです。
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ナノバイオテクノロジー領域における共同研究および産業化に向けた国際パートナーシップの形成
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技術・規制・政策等に関する情報共有
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市民社会への啓発を目的とした広報・アドボカシー活動
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その他、共同セミナーの開催・講演者の派遣や関連分野のスタートアップ支援に向けた連携
関係者コメント
imec Vice President Paru Deshpande
「このたび、日本再生医療学会とMOUを締結できることは、私たちにとって大変光栄なことです。imecでは、長年にわたりナノエレクトロニクス技術と医療科学の融合領域に取り組んでまいりましたが、この融合は医療の進展を大きく加速させてきました。しかし、私たちの社会が直面する課題は、もはや単独の組織では対応しきれないほど複雑であり、新しいソリューションを開発するためには、分野や国、文化を越えた協働がますます必要とされています。いま世界は大きな変化の中にあります。国際的な連携の意義そのものが問われる時代にあって、imecは「強固な協力関係」こそが、持続可能で健やかな未来を築く鍵であると確信しています。そうした中で、日本再生医療学会とのMOUを締結できたことは、私たちにとって大きな喜びです。日本は再生医療分野における世界的なリーダーであり、ライフサイエンスや医療機器、治療法においても卓越した革新の歴史を誇ります。今回の連携を通じて、私たちは医療の未来、そして社会の未来にとって「協働」がいかに重要かを、共に世界に示していきたいと考えています。」
JSRM 事務局長 眞野恭輔
「imecとのMOU締結を大変光栄に思います。私たちがここで結ぶのは、単なる二つの機関間の協力ではありません。ライフサイエンスとナノエレクトロニクス、生物学とコンピュテーション、倫理とエンジニアリング──こうした領域の“交差”そのものを象徴する新たな一歩です。今、私たちには、人間の機能を高めるだけでなく、人間の価値そのものを高めるような技術を共に創り出すチャンスがあります。私たちの共有する使命は明確です。この前人未踏の交差点を、思慮深く、責任感のもと、勇気をもって活性化させること。世界をただ“より繋がった”“より賢い”ものにするだけでなく、“より良い場所”にするために。」
日本再生医療学会(JSRM)について
JSRMは、約6,000人の会員を擁する世界最大規模の再生医療に関する学会であり、基礎医学・臨床医学・細胞生物学などの自然科学分野から、生命倫理学・規制科学・医療経済学といった人文社会科学分野まで、多様な研究者が参加しています。産・学・官の連携による唯一無二のプラットフォームとして、再生医療の健全な発展を支えています。
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