第6回アジア防災閣僚会議 災害リスク軽減対策に子どもの声や権利を反映するよう提言
ー災害の50%が集中するアジアの子どもたち1,000人の声ー
【2014年6月24日 タイ バンコク発】
タイ バンコクで開催中の第6回アジア防災閣僚会議で24日、アジアの子どもたちの代表が、アジア各国政府に対し、自分たちは災害のただの被害者ではなく、強靭で持続可能な未来を築くために重要な役割を担う存在であることを訴えました。
タイ バンコクで開催中の第6回アジア防災閣僚会議で24日、アジアの子どもたちの代表が、アジア各国政府に対し、自分たちは災害のただの被害者ではなく、強靭で持続可能な未来を築くために重要な役割を担う存在であることを訴えました。
2015年までに、毎年およそ1億7,500万人の子どもが自然災害によって何らかの影響を受けることが予測されています。さらに、世界における災害の子どもの被害者の50%がアジアに集中しています。そのような災害の影響を受けやすいアジアに暮らす子どもたちが最も強く訴えたのは、国際会議や政府間の合意、特に災害リスク軽減に関するポスト兵庫行動枠組み(HFA2)の策定が行われる来年3月の第3回国連防災世界会議(開催地 仙台市)において、子どもたちの権利や声が反映されることです。
今回の会議に向け、アジア各地では3月から4月にかけて1,000人以上の子どもたちが防災について考え、話し合う機会を持ちました。そして、各国代表の子どもたちが、ビデオメッセージやビデオ会議を通じ、政府関係者やステークホルダーに向けて様々な提言を行いました。
例えば、大規模自然災害が頻発するフィリピンでは、災害のたびに学校や医療サービスが影響を受けることで自分たちの成長が阻害されることに子どもたちが大きな不満を抱いていて、彼らは子どものための設備を備えた安全で強靭な避難施設を求めていることがわかりました。
カンボジアの子ども代表は、「カンボジアでは洪水でたくさんの人が亡くなります。地元政府の防災計画に私たち子どもが定期的に参加できるようになれば、すべての人が災害のリスクについてもっと知ることができるようになるし、自分たちの身を守る方法を考えることだってできるようになります。」と訴えました。
ベトナムのTran Cong Danhさん(11歳)は「障害のある子どもたち、中でも聴覚障害のある子どもたちに災害リスク軽減の訓練をしてください。聴覚障害のある子どもたちは、洪水や台風の警報を聞くことができません。だから、そういう人たちが誰よりも先に避難できるようにしてほしいのです。障害のある子どもを持つ家族に対する訓練も実施してください。お願いします」と、災害時に最も弱い立場に置かれる人々への支援を訴えました。
日本では、セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンが3月後半に仙台市で2日間のワークショップを開催しました。岩手・宮城・福島県の小学5年生から高校3年生37人が参加し、自分たちの経験をもとに世界の防災について考え、「もし自分が総理大臣だったら何をするか?」というテーマで話し合いました。参加者の一人、岩手県在住の14歳の女子は、もし自分が総理大臣だったら「自分から意見を出して、腹を割って話せる場所をつくります! 同じ震災でも、どんな心の傷かは人それぞれ違うので、その経験をシェアし、心を楽にさせ、さらに今後の防災に向けて、良い案を出し合っていくと良いと思います」と言います。
また、岩手・宮城・福島それぞれの県を代表し、3人の子どもがビデオ中継を通じて会議に参加しました。代表メンバーの3人は「災害時をはじめ、子どもは社会で弱い立場にある。でも、国民の一員として、将来自分の地域を支える一員として、私たちの声はとても大切。私たち、子ども主体で防災・災害について考える場をふやすべき。子どもと大人関係なく話し合いたい。子どもの意見を聞いて、それをちゃんと今後に生かしてください!」と訴えました。
アジアの子どもたちが政府関係者やステークホルダーに向けて行った提言は次の8項目です。
* このアジアの子どもたちの提言は、第6回アジア防災閣僚会議で開催された「子ども・若者フォーラム(Children and Youth Forum) 」の中で行われました。「子ども・若者フォーラム」は、セーブ・ザ・チルドレンを始めとする防災及び気候変動適応に取り組む子ども支援国際NGOのネットワークが準備・開催を行いました。
■ セーブ・ザ・チルドレンについて
1919年設立。子ども支援の世界的リーダーとして、世界30カ国の独立したセーブ・ザ・チルドレンがパートナーシップを結ぶ国際組織。セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンは1986年に設立されました。すべての子どもにとって、生きる・育つ・守られる・参加する「子どもの権利」が実現されている世界を目指し、現在約120の国と地域で活動しています。( http://www.savechildren.or.jp/ )
今回の会議に向け、アジア各地では3月から4月にかけて1,000人以上の子どもたちが防災について考え、話し合う機会を持ちました。そして、各国代表の子どもたちが、ビデオメッセージやビデオ会議を通じ、政府関係者やステークホルダーに向けて様々な提言を行いました。
例えば、大規模自然災害が頻発するフィリピンでは、災害のたびに学校や医療サービスが影響を受けることで自分たちの成長が阻害されることに子どもたちが大きな不満を抱いていて、彼らは子どものための設備を備えた安全で強靭な避難施設を求めていることがわかりました。
カンボジアの子ども代表は、「カンボジアでは洪水でたくさんの人が亡くなります。地元政府の防災計画に私たち子どもが定期的に参加できるようになれば、すべての人が災害のリスクについてもっと知ることができるようになるし、自分たちの身を守る方法を考えることだってできるようになります。」と訴えました。
ベトナムのTran Cong Danhさん(11歳)は「障害のある子どもたち、中でも聴覚障害のある子どもたちに災害リスク軽減の訓練をしてください。聴覚障害のある子どもたちは、洪水や台風の警報を聞くことができません。だから、そういう人たちが誰よりも先に避難できるようにしてほしいのです。障害のある子どもを持つ家族に対する訓練も実施してください。お願いします」と、災害時に最も弱い立場に置かれる人々への支援を訴えました。
日本では、セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンが3月後半に仙台市で2日間のワークショップを開催しました。岩手・宮城・福島県の小学5年生から高校3年生37人が参加し、自分たちの経験をもとに世界の防災について考え、「もし自分が総理大臣だったら何をするか?」というテーマで話し合いました。参加者の一人、岩手県在住の14歳の女子は、もし自分が総理大臣だったら「自分から意見を出して、腹を割って話せる場所をつくります! 同じ震災でも、どんな心の傷かは人それぞれ違うので、その経験をシェアし、心を楽にさせ、さらに今後の防災に向けて、良い案を出し合っていくと良いと思います」と言います。
また、岩手・宮城・福島それぞれの県を代表し、3人の子どもがビデオ中継を通じて会議に参加しました。代表メンバーの3人は「災害時をはじめ、子どもは社会で弱い立場にある。でも、国民の一員として、将来自分の地域を支える一員として、私たちの声はとても大切。私たち、子ども主体で防災・災害について考える場をふやすべき。子どもと大人関係なく話し合いたい。子どもの意見を聞いて、それをちゃんと今後に生かしてください!」と訴えました。
アジアの子どもたちが政府関係者やステークホルダーに向けて行った提言は次の8項目です。
- 災害リスク軽減対策への子どもたちの意義ある参加を認めること
- 子どもたちの命に影響を及ぼすような情報へのアクセスと意思決定に参加する権利を保障すること
- 子どもや災害の影響を受けやすい環境に暮らす人々に対し、公平でアクセスしやすい質の高い基礎的社会サービスを提供すること
- コミュニティにおける安全なインフラの確立
- 緊急支援や復興計画に、将来的な災害リスク軽減対策が含まれていること
- 学校の安全性が確保され、災害時には安全な避難拠点として機能すること。
- 環境保護管理制度を確立すること
- 各国の政府は災害リスク軽減の施策を、法の支配・透明性・説明責任・市民参加をもって進めること。
* このアジアの子どもたちの提言は、第6回アジア防災閣僚会議で開催された「子ども・若者フォーラム(Children and Youth Forum) 」の中で行われました。「子ども・若者フォーラム」は、セーブ・ザ・チルドレンを始めとする防災及び気候変動適応に取り組む子ども支援国際NGOのネットワークが準備・開催を行いました。
■ セーブ・ザ・チルドレンについて
1919年設立。子ども支援の世界的リーダーとして、世界30カ国の独立したセーブ・ザ・チルドレンがパートナーシップを結ぶ国際組織。セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンは1986年に設立されました。すべての子どもにとって、生きる・育つ・守られる・参加する「子どもの権利」が実現されている世界を目指し、現在約120の国と地域で活動しています。( http://www.savechildren.or.jp/ )
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