【子どもの教育で後悔していることランキング】500人アンケート調査

子どもの教育で後悔していることに関する意識調査

株式会社アタム

親になって悩むことのひとつが、子どもへの教育方針ではないでしょうか。子育てや教育に関してさまざまな情報が飛び交う今、「今の教育方針が子どもに合っているのか」と不安になる人も多いでしょう。

今回、オンラインイラスト教室を運営するアタムアカデミー( https://atam-academy.com/ )は、お子さんがいる500人にアンケート調査を実施。その結果をランキング形式でまとめました。

調査結果に対して、 國學院大學人間開発学部 教授の寺本貴啓氏よりご考察いただいております。

【データの引用・転載についてお願い】

本リリースの調査結果・画像をご利用いただく際は、必ず「アタムアカデミー」のURL( https://atam-academy.com/ )へのリンク設置をお願い致します。

【調査概要】

調査対象:お子さんがいる人

調査期間:2025年4月14日~28日

調査機関:自社調査

調査方法:インターネットによる任意回答

有効回答数:500人(女性395人/男性105人)

回答者の年代:20代 9.0%/30代 44.8%/40代 29.6%/50代以上 16.6%

【調査結果サマリー】

・子どもの教育で後悔していることがある人は90.4%

・子どもの教育で後悔していること1位は「早期教育すればよかった」

・子どもの教育でやっておいてよかったことは「本に触れさせる」

・子どもの教育で今後大切にしたいことは「子どもの意思を尊重する」

子どもの教育で後悔していることがある人は90.4%

お子さんをもつ親500人に「子どもの教育で後悔していることはあるか」と聞いたところ、「ある」が「かなり」「少し」を合わせて90.4%にのぼりました。

大多数の親が、自身の子育てに何らかの後悔を抱えているとわかりました。

子育てには明確な正解がなく、すぐに結果が出るものでもありません。そのため子どもの成長や親自身の価値観が変化していく中で、「こうしておけばよかった」「やらなければよかった」と思う瞬間が多くあることを示しています。

子どもの教育で後悔していること1位は「早期教育すればよかった」

「子どもの教育で後悔していること」の1位は「早期教育すればよかった(16.6%)」でした。2位「干渉しすぎた(10.0%)」、3位「好きなことをさせなかった(9.4%)」が続きます。

「親の考えを優先しすぎたこと」と「子どもに任せすぎたこと」という、相反する後悔がランクイン。

育児のトレンドは「子どもの気持ちを尊重し、過度な干渉はしない」ですが、親としての経験を活かした適切な干渉やサポートは必要です。そのため、適切な干渉の程度に悩んでいる人が多くいました。

<1位 早期教育すればよかった>

・英語の勉強をもっと早くから始めておけばよかった。先に日本語をしっかりと思っていたので4年生頃から始めたが、聞き取りの能力は落ちているようで、なかなか発音が身につかない(40代 女性)

・中学時代は部活優先でと思っていましたが、もう少し早めに塾に通わせていればよかったと思います。結果的にはなんとか志望校に合格できたのですが、もう少し早く塾に通っていれば、受験時にもう少し楽だったのかなと感じています(40代 男性)

早期からの習い事や学習が子どもの学校生活や将来に影響すると認識したことにより、「もっと早く始めていれば」と後悔した人も多数。

早期教育することによって、子どもが自信をもてたり、受験期に苦労が少なく済んだりしたのではという思いがあるようです。

<2位 干渉しすぎた>

・何をするにも、自分で考えるよりも先に「何したらいい?」と聞くようになってしまった。失敗を怖がって、積極性に欠ける性格になってしまった(30代 女性)

・厳しく干渉しすぎたかもしれない。引っ込み思案気味で、失敗を恐れる性格になってしまった。本当は、もっと逞しい性格で、明るく積極的になってほしかった(50代以上 男性)

干渉しすぎたことで、子どもの自主性や自己決定力が育たなかったという後悔が多くなっています。

過保護や過干渉をすると、子どもが「失敗からのリカバリー体験」や「自分で考えて行動する経験」を得られなくなってしまうからだと考えられます。

過干渉が学校での人間関係に影響を及ぼしているケースもあり、強く後悔している人が多くなりました。

<3位 好きなことをさせなかった>

・最近になって本人が「本当は違うことをやってみたかった」と話すようになり、もっと早く気持ちを汲んであげればよかったと後悔しています(30代 女性)

・本人の希望は真剣に考えず両親の独断で習い事をさせたので、行きたがらないことが多かったです。あとで本人に「無理やり行かされた」と言われ、子どもの可能性を潰したことに気づいたので、今後は他の面でも自由にさせてあげようと思います(50代以上 女性)

親の思う正解や期待、身につけてほしいことなどが優先され、子どもの本音に耳を傾けなかったと悔やんでいる人も多いようです。

子どもに期待をかけたり、将来役立ちそうなスキルを身につけてほしいと願うのは親の性。しかし子どもとの合意がないと、子どもの不満や抑圧感につながることがわかります。

<4位 叱りすぎた>

・自分の余裕がなく、感情的に怒ってしまうことが多かった。大人の顔色を見ているように感じることがある(40代 男性)

・叱りすぎて勉強をしなくなり、親子関係が拗れた。かなりデリケートな子だと後から気づいた(50代以上 男性)

叱責が子どもの性格形成や親子関係に悪影響を与えたと感じ、後悔している人も。

危険なことをしたときなどは、危険回避やルールを教えるためにも叱って当然です。ただ過度な叱責は、子どもが萎縮したり、親の顔色をうかがったりするようになるケースもあります。

<5位 本人に任せすぎた>

・子どもの意見を尊重していると言えば聞こえはいいが、やや放任していたと思う。自分から言ってくると思ったが何もないまま中学生になってしまい、自転車に乗れない(40代 男性)

・大学受験で文系・理系を決める際に、本人の意思を尊重して文系にしたが、社会人になってから「理系もよかったな」と言っているので、もっと文系・理系それぞれのメリットを教えてやればよかった。教えたうえで本人が文系を選択したら、納得できた(50代以上 男性)

本人に任せる育て方は、裏を返せば「自主性を尊重した育て方」とも言えます。しかし過度に放任した結果、あるいは放任と子どもの相性が悪かった結果、子どもが必要な力や生活習慣を身につけられなかったケースもありました。

本人の意思を大事にしながらも、親・大人としての経験から、適度なアドバイスやサポートをする必要があるのですね。親の気持ちの押しつけと本人の意思を尊重することとのバランスが難しいことのあらわれでもあります。

<6位 本に慣れさせなかった>

・語彙力がつくように幼児時代にもっと絵本を読んであげればよかった。小学校に入って、作文や夏休みの読書感想文でとても苦労した(40代 女性)

・幼少期に本の読み聞かせをしてあげればよかったし、もっと本を読ませればよかった。3人の子どもたちは、読解力や文章の作成などを不得意としている(50代以上 女性)

語彙力や表現力は、国語力の基礎になります。

読み聞かせや読書習慣の欠如が、語彙力や読解力・表現力の不足につながったと感じ、後悔している人が多数いました。

<7位 デジタルデバイスに頼った>

・お世話をするのがしんどい時期に、タブレットに頼りきりになった(20代 女性)

・テレビに育児を頼りすぎてしまいました。もっと体を動かせたり、勉強させたりなど、一緒に遊んであげればよかったです。テレビを見させてる時間に、他に身になることをやっていれば、なにか違ったかなと思います(30代 女性)

育児の負担を軽減するために、子どもにタブレットやテレビを見せる人もいます。とても便利ですが、デジタルデバイスに触れる時間が長くなりすぎた結果、「視力低下」や「学習意欲低下」といった悪影響を感じている人も。

簡単に時間を潰し、子どもを静かにできる手段を選択したことで、「子どもの成長機会」や「多様な体験」を奪ってしまったという後悔もあります。

子どもの教育でやっておいてよかったことは「本に触れさせる」

「子どもの教育でやっておいてよかったこと」の圧倒的1位は「本に触れさせる(30.8%)」でした。2位「子どもの興味を優先する(11.8%)」、3位「運動をさせる(9.8%)」が続きます。

早期の豊かな体験が、子どもの成長にいい影響を与えたと考えている人が多くなっています。

<1位 本に触れさせる>

・活字に触れる機会を多くしたので、本が大好きになった。ジャンル問わずさまざまな本を読むので、知識や好奇心はある(40代 女性)

・読書習慣をつけたことです。小さい頃から毎晩読み聞かせを続け、自分から本を読むようになりました。語彙力や想像力の面でも役立っていると思います(50代以上 男性)

読書や読み聞かせが、国語力や知的好奇心の基礎になったと認識している人が多数。

読み聞かせの時間や、読んだ本の感想について語り合う時間は、親子のコミュニケーションタイムにもなりますね。

<2位 子どもの興味を優先する>

・好きな習い事をさせたことで、幼稚園・学校以外でのつながりをもてたし、楽しみながら自信をつける体験ができた(40代 女性)

・やりたいと言う習い事はすべてさせた。すぐ辞めたのもあるけどいい経験になり、自分で選択することがあたりまえの価値観に育った(40代 女性)

「親の価値観より子どもの選択を尊重することで、成長につながった」と感じている人も多くなっています。親に無理やりやらされているのではなく自分のやりたいことなら、意欲も湧きやすいからです。

また「自分でやるかやらないか選んだ」という経験自体が、自己決定の経験として前向きに捉えられている面もあります。

<3位 運動をさせる>

・3歳から体操教室に通ったことで、ジャンプや鉄棒など、体の使い方が上手になったように感じた(30代 女性)

・サッカーとスイミングを習わせ、体力的にも精神的にもよかったと思う(40代 女性)

子どもの運動には、身体づくりや健康面と精神面の成長の効果があると実感している人が多いとわかります。運動系の習い事をしたことで、体が丈夫になったり健康的になったりしたという経験談がありました。

<4位 英語に触れさせる>

・英会話に通わせて、海外の人とのコミュニケーションに苦手意識を感じさせないようにした(40代 女性)

・英語はどの進路でも重要なので、力を入れて勉強させた(50代以上 男性)

子どものうちから英語に慣れさせれば、苦手意識をもたず自然と習得できると考えている人が多数。英語を触れさせる理由としては、「どの分野に進んでも役立つから」などが挙げられました。

<5位 家族以外と交流する>

・小さい頃から、ママさんコミュニティやお友達と毎日遊んでいたので、コミュニケーション能力があります。初めて会うお友達でも、すぐに仲良くなれます(30代 女性)

・ゲームをさせたりいろんな人と話させたりして、交友の幅を広げたことはよかったと思っている(40代 男性)

幼少期から多様な人たちと交流する機会を設けたことで、子どもの社会性が育ったと感じている人が多くなりました。

家族以外の人と日常的に交流することで、人見知りが緩和されたり、初対面の人とでもスムーズに接する力が育ったという実感が寄せられています。

<6位 外遊びをする>

・外遊びをたくさんして、虫取りや木登りを教えたこと。夏休みの自由研究では標本を提出し続けて賞もいただけて、本人も楽しみながら学べている(30代 女性)

・外遊びを赤ちゃんのときからたくさんしていました。おかげで子どもふたりともに運動神経はいいほうで、足も速いと思います。身体づくりは基本的なことなので、大変でしたがやっておいてよかったです(40代 女性)

外で身体を動かして遊ぶことで、基本的な体の使い方が身につきます。また「虫取り」「木登り」などの機会を提供することで、観察力や探究心の育成にもつながったケースもありました。

毎日のように公園などに連れ出すのは親にとって負担ではありますが、効果が実感している人も多くなっています。

<7位 海外経験を積ませる>

・毎年夏休みは、2週間程の海外留学体験に参加させた(30代 女性)

・海外の人を自宅に呼んで、ご飯を一緒に食べたこと(40代 女性)

海外経験をしたり海外の人と交流したりすることで、視野が広がり「語学を学びたい」という意欲にもつながりやすくなります。

とはいえ留学や海外旅行はお金がかかります。その場合は、「英語キャンプに参加する」「海外の子どもと交流できる習い事をする」といった方法で、海外の文化に触れるきっかけをつくる方法もあります。

子どもの教育で今後大切にしたいことは「子どもの意思を尊重する」

「子どもの教育で今後大切にしたいこと」を聞いたところ、ダントツは「子どもの意思を尊重する(54.8%)」でした。2位には「多様な体験を積ませる(9.0%)」、3位には「親の姿勢を見せる(7.4%)」がランクインしています。

全体として「押しつけない」「詰め込まない」といった点を意識する人が多くなっています。

<1位 子どもの意思を尊重する>

・子どもの自主性を尊重したい。結局本人が興味をもたないと、意味がない。私自身子どものとき、半ば強制的に習い事をさせられていたが苦痛だったから(40代 女性)

・自分で決めて頑張ることじゃないと後悔すると思っているので、相談には乗りますが、何でも自分で決めるようにさせたいと思っています(50代以上 女性)

過去の失敗や成功から「子どもが自ら選ぶと、成長と自信につながる」と感じ、子どもの思いを尊重しようと考えている人が多いのですね。

子育てや教育の中心に、子どもの自主性を据える方針だと言えます。

<2位 多様な体験を積ませる>

・子どもにたくさんの経験をさせて、感じさせることを大切にしたい(30代 男性)

・教科書に書いてあることだけなく、社会のことを知ってほしい。体験活動を通して、見て聞いて感じたことを考えてほしい(40代 女性)

知識を詰め込む教育ではなく、リアルな体験を通じて子どもを育てようとする人も多くなっています。

体験活動を通じて、机上の教科学習だけでは得られない自己肯定感や社会性を育みたいと考えている人が多いのですね。

<3位 親の姿勢を見せる>

・親が積極的に本や新聞を読むことで、子どもも興味をもつようになりました。一緒に図書館に行くことも増えたので、積極的に取り入れたいと思います(40代 男性)

・親も一緒に勉強することで、どの年齢になっても勉強が必要だと知ってほしい(50代以上 男性)

親自身が学ぶ姿を見せたいと考えている人も。親がやっている姿を見せることで、子どもの興味や意欲を引き出したいという考え方です。

背景には、「親が積極的に本や新聞を読むことで、子どもも興味をもつ」など、子どもは親の行動から学ぶという実感があります。

<4位 見守る>

・あまり過度に干渉せず、本人が自分で考えて行動することを見守ってあげたいと思います(40代 女性)

・過干渉になることがあったので、あまり強く言わずに、自身の意見が言えて自立できるように協力していきたい(40代 男性)

過干渉を避け、見守りたいという意見です。「干渉しすぎた」「叱りすぎた」という後悔の裏返しだと考えられます。

また「子どもの意思を尊重し、自分で選ばせてよかった」という成功体験も背景にあります。ただ何もしないのではなく、必要なときに助言する準備をし、適切な距離感で関わることを意識することも大切です。

<5位 コミュニケーションをとる>

・子どもに愛情を毎日伝えること(30代 男性)

・毎日どんなことがあって、子ども自身がどのように感じたのかを会話として大事にし、アドバイスをしていきたい(40代 女性)

子どもの話をよく聞くことで、子どもの本音や考え方を理解しやすくなると考えられます。

思春期など親子の会話が減ると予想される時期を見据え、「思春期以降も困ったときに相談できる環境をつくっておきたい」という声もありました。

また「毎日愛情を伝える」など、単なる声かけではなく、「信頼関係づくり」「話しやすい家庭環境づくり」が重視されていることも伺えます。

まとめ

アンケートでは子どもの教育について、干渉しすぎで後悔している人もいれば、関わりが少なすぎて後悔している人もいることがわかりました。

子どもの意思を尊重することは重要です。ただ小さな子どもは判断力が育っていなかったり、将来の見通しを立てる場合も「子どもが知る・想像できる範囲の選択肢」しか考えられなかったりします。

そのため、すべて子どもにゆだねるのではなく、「会話」や「親の生活態度を見せる」などのコミュニケーションを通じて、親の考えを伝えたりサポートしたりすることも必要だとわかりました。

アタムアカデミーは、イラスト&絵画教室として子どもたちの自律的な思考や行動を促進し、アート教育を通じて感性や自己表現力を高めることで、SDGsの目標達成に貢献しています。 

https://atam-academy.com/blog/34667/

▽寺本貴啓氏の考察

アンケート調査を見ると、子どもの意思を尊重し選択肢を与えることや幅広い知見をもたせることが肯定的に見られていることがわかります。

「子どもの意思を尊重する」ということは「放任」ではありません。ある範囲の中で子どもに選択肢を与えるということです。

このアンケートを見るとやらせておけばよかったものがいくつかありますが、様々なものを子どもたちに示して、子どもが興味をもったものを試してみるということが良さそうです。物事はやってみないと合っているかどうかわかりません。挑戦するきっかけづくりが大切なのではないでしょうか。

■監修者紹介

寺本 貴啓(てらもと・たかひろ)

國學院大學人間開発学部 教授 博士(教育学)  

教科教育(理科)・教育方法学者。

専門は、理科教育学・学習科学・教育心理学。

小学校理科の全国学力・学習状況調査問題作成・分析委員、学習指導要領実施状況調査問題作成委員、教科書の編集委員、NHK理科番組委員等を経験し、小学校理科を中心に研究を進めている。

公式サイト:https://teramoto-lab.com/


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■アタムアカデミーについて

アタムアカデミーは、子供の創造性を育てるオンラインイラスト教室です。2020年5月よりオンラインのイラスト教室としてサービス提供開始し、2023年7月現在、小中学生を中心に日本全国から生徒が通う日本最大級のイラスト教室にまで成長しています。

サービスサイト:https://atam-academy.com/online/

■株式会社アタムについて

株式会社アタムは、「イラスト教育により子供の可能性を最大化する」をビジョンにオンラインイラスト教室を運営するスタートアップです。

所在地:東京都港区

代表者:代表取締役 宮澤惇

コーポレートサイト:https://atam-academy.com/

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本社所在地
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代表者名
宮澤惇
上場
未上場
資本金
990万円
設立
2018年09月