神戸ファッション美術館は、2026年1月31日(土)から、特別展「THE 新版画 版元・渡邊庄三郎の挑戦」を開催します
残存数が少ない貴重な初摺の渡邊版をとおして、渡邊庄三郎の挑戦の軌跡をたどりながらモダンな精神に彩られた瑞々しい表現の魅力をご紹介します。

渡邊庄三郎(1885-1962)は17歳で浮世絵商・小林文七の輸出の出店(横浜店)に勤め、そこで出会った浮世絵の、とりわけバレンで摺る木版画特有の美しさに魅了されると、明治以降、西洋の写真や印刷技術導入の影響で衰退の一途をたどっていた浮世絵木版画(錦絵) の復興と新しい木版画制作を志しました。
その後独立し、明治42年(1909)に東京・京橋に渡邊版画店(現在の渡邊木版美術画舗)を構え、浮世絵研究と販売を行うかたわら、大正4年(1915)から、来日した外国人画家の作品の版画化を試み、鏑木清方門下生を中心とした新進気鋭の画家たちとともに、高い芸術性を意識した新しい木版画の制作に取り組みます。 江戸時代に確立された絵師、彫師、摺師の協業体制を踏襲し、高品質な材料を用い、それまでにない複雑かつ華麗な彩色に「ざら摺り」など手摺りならではの技法を駆使するなど、庄三郎の創意工夫と優れた審美眼に支えられた「新版画」を世に送り、昭和の初めに国内外で巻き起こる“新版画ムーブメント”の火付け役となりました。
本展覧会では、新版画のルーツであり、新版画制作の精神を今もなお受け継ぐ渡邊木版美術画舗の全面的なご協力のもと、残存数が少ない貴重な初摺の渡邊版をとおして、渡邊庄三郎の挑戦の軌跡をたどりながらモダンな精神に彩られた瑞々しい表現の魅力をご紹介いたします。
■展示構成
Ⅰ 「新版画」の誕生
大正4(1915)年、渡邊庄三郎は、日本に滞在中のオーストリア人画家フリッツ・カペラリの水彩画に触発された渡邊庄三郎は、カペラリに木版画制作を勧め、外国人画家作品の版画化を試みます。そして、伊東深水や川瀬巴水など新進気鋭の画家とともに次々に作品を発表していきました。

Ⅱ 多彩な美人画の世界
新版画における美人画の旗手となった伊東深水作品のほか、江戸時代に比べはるかに明るくバリエーション豊かになった顔料で、カラフルかつ日常的なしぐさで描かれた美人画の数々をご覧ください。


Ⅲ 新たな風景画の出現
川瀬巴水や笠松紫浪など、渡邊版画店を代表する風景画の名手を中心にご紹介します。西洋の遠近法を取り入れ、鮮やかな色彩と平明で自然な表現、心象的な風景など、江戸時代の名所絵とは異なる新版画ならではの新しい風景画をお楽しみください。


Ⅳ モダン役者絵
役者絵は渡邊版画店の主要な画題のひとつでした。山村耕花(豊成)や名取春仙など、渡邊版画店が手がけた多くの意欲的な役者絵とともに、江戸時代初期役者絵の太い線による力強い鳥居派の表現を現代によみがえらせた作品などを展示します。

Ⅴ 花鳥新版画の魅力
花鳥新版画のなかでも、特に小原祥邨の作品は海外でも人気を博し、昭和8(1933)年にポーランドで開かれた国際木版画展覧会では967枚もの注文が入ったほどでした。モダンな明快さと日本的な情緒のバランスは、このジャンルにおける魅力のひとつです。


■展示作品数
約170点
■開催概要
1)タイトル 特別展「THE 新版画 版元・渡邊庄三郎の挑戦」
2)会 場 神戸ファッション美術館(神戸市東灘区向洋町中2-9-1)
電話 078-858-0050 ファックス 078-858-0058
3)会 期 2026年1月31日(土)~3月29日(日)
4)開館時間 10時~18時(入館は17時30分まで)
5)休 館 日 月曜日、2月24日(火) ※ただし2月23日(月・祝)は開館
6)観 覧 料 一般:1,000(800)円、大学生・神戸市外在住の65歳以上:500(400)円
高校生・神戸市内在住の65歳以上:無料
※( )内は有料入館者30人以上の団体料金
7)主 催 神戸ファッション美術館、神戸新聞社
8)後 援 サンテレビジョン、ラジオ関西
9)特別協力 株式会社渡邊木版美術画舗
10)企画協力 株式会社アートワン
11)装飾協力 大阪樟蔭女子大学
◎お問い合わせ
神戸ファッション美術館
(指定管理者:神戸新聞地域創造・神戸新聞事業社共同事業体)
担当:今中
TEL:078-858-0050
URL:https://www.fashionmuseum.jp
E-mail:press@fashionmuseum.jp
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