世界初の商用利用可能な核融合炉実現を目指すHelical Fusion、沖縄県主催アクセラレータープログラム「Boost Up OKINAWA2025」に採択
沖縄の美しい自然を守りながら、エネルギーの自立を果たす未来へ一歩
世界初のフュージョンエネルギー実用化に向け、ヘリカル型核融合炉を開発する株式会社Helical Fusion(本社:東京都中央区、代表取締役CEO:田口昂哉、以下「Helical Fusion」)は、沖縄の産業活性化・地域課題解決を目指し、沖縄県でのスタートアップの急成長を支援するプログラム「Boost Up OKINAWA2025」(主催:沖縄県、運営:株式会社eiiconおよび地域パートナー琉球ミライ株式会社)に、採択されたことをお知らせします。
沖縄県内および全国から100件(法人/個人)の応募の中から厳正な書類選考・面談選考を経て9社が選出されたこのプログラムでは、約半年にわたり、メンタリングやセミナー、ネットワーキングなどを含むインキュベーションプログラムを通し、沖縄に根差した成長支援が行われます。

「Boost Up OKINAWA2025」とは
いま沖縄県の抱える重点課題「サーキュラーエコノミー・観光・エネルギー・ヘルスケア」の4領域でJカーブを描きグローバルを目指すスタートアップ企業をALL沖縄が応援するスタートアップ アクセラレーションプログラムです。沖縄と全国のスタートアップ企業を対象に、メンタリングやネットワーキングなどにより沖縄地域に根ざした伴走支援を実施し、沖縄での起業・PoC・事業化と、沖縄の産業活性化・地域課題解決を目指しています。沖縄県を取り巻く環境は、経済のグローバル化や産業構造の変化等により、これまで以上に変動の激しい渦中にあり、革新的な技術やビジネスモデルで新しい価値を生み出すスタートアップは、イノベーションの担い手として期待されています。
本プログラムでは、エネルギーの領域において、「沖縄県では本島・離島を問わず、電力を本土など域外に依存しており、災害時の供給不安やエネルギーコストの高さが顕在化していること」が課題として掲げられています。そのテーマに取り組むスタートアップとして、Helical Fusionが採択されました。
参考:採択時プレスリリース
沖縄でキックオフイベントに登壇
プログラム参加者が一同に会するキックオフイベントが、2025年7月11日から開催された「スタートアップ×万国津梁×音楽・カルチャー」をテーマに掲げる、沖縄・コザ発の都市型カンファレンス&フェスティバル「KOZAROCKS」の会場で開催されました。Helical Fusion共同創業者、取締役、副CTOの後藤 拓也がスタートアップピッチに登壇し、フュージョンエネルギー開発の意義や本プログラムへの期待を語りました。



Helical Fusion 代表取締役CEO 田口昂哉のコメント

2013年に初めて沖縄を訪れてから、美しい自然や島の方々の人柄に魅了され、沖縄の大ファンになりました。
日本は島国であり、大きな離島と捉えることができます。
その意味で、日本が沖縄から学ぶべきことはたくさんあり、それゆえ沖縄から先進的な取り組みを始めることで、日本のロールモデルになることも可能だと考えています。
だからこそ、主催者様が掲げられているエネルギー分野への危機意識に深く共感しました。
本プログラムを通し、沖縄のみなさんと一緒に、美しい自然を守りながら、エネルギーの自立を果たす未来へ踏み出したいと思っています。
フュージョンエネルギー開発の意義
世界の人口は2050年までに約17億人増加すると予測され、生成AIの普及も背景とした世界的な電力需要の急増に対し、既存発電方法のみで応えることは厳しい見通しです。フュージョンエネルギーは、太陽の輝きと同じ原理を使ったクリーンで効率性の高い発電方法であり、海水等から豊富に採取可能な燃料を用いることからも、世界的な課題を抜本的に解決する技術として期待されています。核融合プラント建設および電力市場は2050年までに世界で年間5500億ドル規模にまで成長するとの試算もあり、今後自動車産業のように日本が世界をリードする巨大産業を創出できる可能性がある一方、国際的な開発競争も激化しています。
日本から世界のエネルギー産業をリードできる唯一の技術「ヘリカル方式」
Helical Fusionが開発する「ヘリカル型核融合炉」は、岐阜県にある世界有数の核融合の国立専門研究機関「核融合科学研究所」をはじめ、日本で約70年にわたって蓄積されてきた研究の知見を引き継ぐものであり、プラズマ研究・炉設計と工学研究成果の両面から、実用化に最も近い技術です。
核融合炉を発電所として商用利用するためには、核融合反応を起こすことはもちろん、①定常運転(24時間365日運転可能な安定性)、②正味発電(外部へ十分にエネルギーを出せる)、③保守性(短期間で効率的なメンテナンス)という「商用核融合炉の三要件」をすべて満たす必要があります。現在、トカマク方式やレーザー方式をはじめとして、世界中で複数の方式を開発する50以上のプロジェクトがありますが、この三要件を「今ある技術」で実現可能な方式は、唯一「ヘリカル方式」を用いるヘリカル型核融合炉のみです。
Helical Fusionは、世界初の「商用核融合炉の三要件」を満たす核融合炉を2030年代に実現、世界に先駆けて商用化してゆくことで、真に持続可能で高効率なエネルギー源の実用化を目指しています。


株式会社Helical Fusion
■企業プロフィール
Helical Fusionは、日本生まれの「ヘリカル式」核融合炉で世界初の核融合エネルギー(フュージョンエネルギー)の社会実装を目指すスタートアップです。
核融合エネルギーは、高効率で安全・安定的な供給が可能かつCO2を排出せず、21世紀を生きる我々が直面する環境課題を抜本的に解決しうる技術です。
弊社は、国立研究所のスピンアウトベンチャーとして、日本で数十年かけた膨大な核融合研究の成果を引継ぎつつ、日本の技術力をフル活用して、世界初の核融合プラント実現を目指しています。
世界でも稀有な炉全体の開発・設計技術だけでなく、要素技術の開発力も高く評価されており、核融合用の先端技術(超伝導)では、文部科学省から20億円の補助を受けて開発を加速しています。
2025年には、経済産業省が運営するスタートアップ支援プログラム「J-Startup」にも選出されています。
■世界初の挑戦を実現するチーム
核融合に関する研究分野は多岐にわたりますが、商用化に向けては、全てのコンポーネントを統合し、核融合炉として動かすための「炉設計」のスキルが不可欠です。一方、このスキルを有する人材は世界的にも非常に稀有な存在です。Helical Fusionの技術開発を率いるCTOの宮澤、副CTOの後藤は、世界最高峰の核融合専門の国立研究機関である核融合科学研究所において核融合炉設計をリードしてきた中心メンバーであり、世界トップティアの研究者です。さらに、国立研究所出身の核融合炉の安全設計のプロフェッショナルや、ビジネス面でも金融・エネルギー事業開発など豊富な経験を持つメンバーなど、世界初の核融合炉実現を確実に進められるコア人材が揃っています。
フュージョンエネルギー産業の最上流を担い、技術でもビジネスでも勝てる日本を導くチームです。
<概要>
・事業内容:商⽤核融合炉および関連技術の開発
・設⽴: 2021年10⽉
・Webサイト: https://www.helicalfusion.com
・Youtube:https://www.youtube.com/@HelicalFusion
<本件に関するお問合せ>
・担当:株式会社Helical Fusion 広報担当
・連絡先:contact@helicalfusion.com
<株式会社Helical Fusionのプレスリリース⼀覧 >
https://prtimes.jp/main/html/searchrlp/company_id/89262
すべての画像