【2025年上半期】全8プラットフォーム横断、全1万件超えのクラウドファンディングプロジェクトから見るクラウドファンディング市場動向レポート
達成金額合計230億円、のべ支援者数144万人を突破

クラウドファンディング特化型コンサルティングサービスを提供する「株式会社craco(クラコ)」から、独自に集計した全8つのプラットフォーム(※)の統計データをもとに、2025年1月1日〜6月30日のクラウドファンディング市場の推移、プラットフォームとカテゴリ別ランキングを発表します。
本プレスリリースは<【株式会社craco】2025年上半期クラウドファンディング 主要プラットフォーム全量データ 分析資料>より抜粋してご案内いたします。
※弊社指定の8プラットフォーム(CAMPFIRE、Makuake、GREEN FUNDING、READYFOR、kibidango、MotionGallery、ForGood、うぶごえ)
▼本データを含めた詳細データは下記リンクからダウンロード可能です。
https://forms.gle/zyQAMbGvjT27sjbv7
支援者数は堅調に増加し市場の健全な成長を示す一方、達成金額は大型プロジェクトの有無に左右される展開
2025年上半期(1月〜6月)の国内主要8プラットフォームにおけるクラウドファンディング市場は、総達成金額が約230.5億円、総支援者数が約145万人に達しました。市場の動向を月次で詳細に分析すると、その成長性に関して二つの異なる側面が浮かび上がります。

上図が示すように、支援者数(水色の折れ線グラフ)は、4月に一時的な調整があったものの、1月の約20万人から6月には約29万人へと、全体として一貫した右肩上がりの成長を遂げました。この支援者数の安定的な増加は、クラウドファンディングという仕組みが一部のアーリーアダプターだけでなく、より広い層の消費者にとって「新しい製品やサービスを発見し、購入・支援する」という行動様式として定着しつつあることを示唆しています。
一方で、達成金額(青色の棒グラフ)は月ごとに大きな変動を見せました。特に5月には月間達成金額が約50億円に達し、他の月を大きく上回る結果となりました。支援者数の伸び率と比較して達成金額が突出して増加したことは、この月の市場全体の好調が、支援者数の全体的な増加によるものというよりは、単価の高いリターンを提供する一つまたは複数の超大型プロジェクトの成功によって牽引されたことを強く示唆しています。
この達成金額の変動性と支援者数の安定成長という二面性は、市場を正確に読み解く上で極めて重要な視点です。支援者数の増加は市場の持続的な成長ポテンシャルを示しますが、短期的な達成金額は個別の大型案件の成否に大きく左右されるため、市場全体のトレンドを評価する際には両方の指標を注視する必要があります。
Makuakeが支援者数・達成金額で首位を堅持、CAMPFIREが僅差で追随。一方、GREEN FUNDINGが「高単価・特化型」で独自の地位を確立
2025年上半期のプラットフォーム別の勢力図を見ると、達成金額と支援者数の両面で市場の構造が明確に現れています。
【達成金額と支援者数シェアに見る2強の構図】

達成金額のシェアでは、Makuakeが市場全体の34.8%を占め、首位の座を堅持しました。これにCAMPFIREが27.6%、GREEN FUNDINGが16.2%で続き、この上位3プラットフォームで市場全体の約8割(78.6%)を占める状態となっています。

一方、支援者数のシェアでは、Makuakeが40.9%、CAMPFIREが33.6%と、この2大プラットフォームで全体の約4分の3(74.5%)を占める結果となりました。これは、プロジェクトを立ち上げる実行者にとって、この2つのプラットフォームが圧倒的な集客力を持つ選択肢であることを示しています。
【平均支援単価から見るプラットフォームの戦略的ポジショニング】
しかし、シェア率だけでは見えてこない各プラットフォームの「個性」と戦略は、各社の詳細な実績値を比較することでより鮮明になります。特に「平均支援単価」は、それぞれのプラットフォームがどのような支援者層をターゲットとし、どのようなプロジェクトに強みを持っているかを解決の糸口となります。

この表から、以下の3つのポジショニングが見受けられます。
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平均単価が高い|GREEN FUNDING
平均単価は35,944円と、ずば抜けて高いのが特徴です。プロジェクトの数は167件と多くはありませんが、その分、最新ガジェットや高機能な製品に特化しています。これにより、「良いものにはしっかりお金を出したい」と考える熱心なファン層から強い支持を集め、独自の地位を築いています。
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幅広い層を惹きつける|Makuake
17,478円という高めの平均単価を保ちながら、59万人以上という最も多くの支援者を集めることに成功しています。他のプラットフォームでは見つからない革新的な製品やおしゃれなファッションアイテムが豊富です。新しいもの好きの心をくすぐる魅力的な品揃えで、幅広い層を惹きつけています。
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気軽に参加できる|CAMPFIRE
7,247件という圧倒的なプロジェクト数を誇り、規模の大小を問わず多種多様な挑戦を応援しています。平均単価は11,084円と比較的おさえめで、社会貢献や地域活性化、個人のクリエイター支援など、様々なジャンルのプロジェクトが集まります。「誰でも気軽に支援に参加できる」間口の広さが特徴です。
このように、クラウドファンディング市場は、単一の市場ではなく、異なる戦略を持つプラットフォームがそれぞれの得意領域で支援者を集める、多様な市場の集合体として理解することが重要と考えられます。
▼本データを含めた詳細データは下記リンクからダウンロード可能です。
https://forms.gle/zyQAMbGvjT27sjbv7
Makuakeの「プロダクト」、GREEN FUNDINGの「ガジェット」が市場を牽引。プラットフォームの専門性とカテゴリの親和性が成功の鍵
どのプラットフォームで、どのカテゴリのプロジェクトが成功しているのかを分析すると、プラットフォームの専門性とカテゴリの親和性が成功の決定的な要因であることが明らかになりました。

ランキングのトップ2は、特定のプラットフォームとカテゴリの強力な結びつきを象徴しています。
1位:Makuake×プロダクト
達成金額は56.2億円に達し、Makuake単体の総達成金額(約80.2億円)の約70%を占めています。これは、Makuakeが「新しいプロダクトに出会える場所」として支援者から絶大な信頼を得ており、そのブランドイメージに合致したプロジェクトが集中し、成功を収めていることを示しています。
2位:GREEN FUNDING×ガジェット
達成金額は34.1億円と、GREEN FUNDING単体の総達成金額(約37.2億円)の実に92%を占めています。この組み合わせにおける平均単価が48,379円という驚異的な高さである点です。これは、最新ガジェットを求める支援者が「良いものであれば高額でも支援する」という目的意識を持ってGREEN FUNDINGを訪れていることを意味します。プラットフォームが単なる掲載場所ではなく、特定のコミュニティが集う「目的地」となっていると考えられます。
この分析から、プロジェクトの成功が単に製品や企画が良いというだけでなく、「どのプラットフォームで公開するか」という戦略的な選択に影響するということです。各プラットフォームは、特定のカテゴリにおいて、支援者とプロジェクト実行者の双方から信頼される一種の「エコシステム」を形成しています。プロジェクト実行者は、自身のプロジェクトの特性と、各プラットフォームが持つブランドイメージや支援者層の特性を深く理解し、最も親和性の高い場所を選ぶことが、成功確率を最大化する上で不可欠と言えるでしょう。
【プロジェクトランキング】達成金額TOP5プロジェクト
最後に、2025年上半期に実施されたクラウドファンディングの達成金額ランキングTOP5について、達成金額、支援者数、平均単価、達成率の調査結果を発表いたします。
第1位【1,022,625,414円達成】
大容量、安全、私だけのクラウド。デジタルライフをアップデート!UGREEN NASyncシリーズがいよいよ日本上陸!

第2位【928,341,399円達成】
3Dサラウンドの常識を覆す。目の前に1台置くだけの立体音響スピーカー。高額帯マルチスピーカーを遥かに凌駕する。鹿島建設が本気で挑む、唯一無二の音世界。OPSODIS®技術搭載「OPSODIS 1」

第3位【344,748,398円達成】
#X68000Z2|Z SUPER/Z XVI|伝説の「ワークステーション」復活

第4位【317,238,701円達成】
Shokz史上最軽量イヤーカフ型イヤホン。Dolby Audio対応、耳を自動判別、ワイヤレス充電対応、Shokzが提案する次世代オーディオリスニングスタイル。Shokz OpenDots ONE

第5位【226,212,500円達成】
Makuake財布歴代1位※!収納しても最薄を目指す!「il modo Air」

▼本データを含めた詳細データは下記リンクからダウンロード可能です。
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2025年上半期市場の総括と今後の展望
2025年上半期のクラウドファンディング市場は、支援者数の安定的な増加という形で市場基盤の健全な拡大が続くと同時に、プラットフォーム間の戦略的な専門化が一層進んだ半年でした。MakuakeとCAMPFIREが市場を堅持しつつも、GREEN FUNDINGのような特化型プラットフォームが確固たる地位を築いたことは、市場の多様性を示しています。
今後の展望として、市場の競争軸は、単なる「モノ」の提供から、支援プロセス全体を含めた「コト(体験)」の提供へとシフトしていくと予測されます。各プラットフォームの専門性が確立され、支援者が自分の興味に合ったプラットフォームを訪れるのが当たり前になった今、次なる差別化要因は「支援体験の価値」そのものになります。
具体的には、プロジェクトの進捗を共有する際のクリエイターとの密なコミュニケーション、支援者限定のオンラインコミュニティ、製品開発プロセスへの参加機会など、支援者が消費者ではなく、プロジェクトの一員であると感じられるような付加価値が重要性を増すでしょう。2025年下半期以降は、こうした支援者とのエンゲージメントをいかに高め、優れたコミュニティ体験を提供できるかが、プラットフォームとプロジェクト実行者の双方にとって、更なる成長を遂げるための鍵となると考えられます。
株式会社cracoは世の中に新しい価値を創造する人・企業を支援します!
世の中を「新しい」「面白い」価値で溢れさせるため世界を拡張する挑戦を支援する「株式会社craco(クラコ)」では、お問い合わせいただいたお客様に向けて、リリース内よりも詳細なレポートをお渡ししております。
国内に存在するクラウドファンディングプラットフォームの数は数十社を超え、どのプラットフォームを利用することが適切なのか、判断が難しくなっています。「株式会社craco」では最適なプラットフォームのご提案から、制作やマーケティングまで、90社累計3.6億円以上(※2025年7月現在)のプロジェクトで蓄積したノウハウでお客様の成功率UPをサポートさせていただきます。気になる方はぜひお問い合わせください。
<株式会社craco>
会社名 株式会社craco
所在地 東京都世田谷区代沢5丁目30-2 A*G下北沢3F
代表者 代表取締役社長 溝橋 正輝
設立日 2022年11月7日
資本金 2,000,000円
事業内容 クラウドファンディング特化型コンサルティング
自社ECの売上拡大から大手モールへの進出、新規事業の立ち上げまでを支援
【本件のリリースに関するお問い合わせ先】
株式会社craco(クラコ)
E-mail:info@craco.co.jp
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