クレアトゥラ、シリーズBラウンドにおいて 4社を引受先とする資金調達を実施
― 高品質カーボンクレジットの供給拡大とアジア展開を加速 ―

クレアトゥラ株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役CEO:服部倫康、以下「クレアトゥラ」)は、このたびシリーズBラウンドにおいて、日本を代表する投資家及び企業の計4社を引受先とする総額10億円の第三者割当増資を実施するとともに、各社との投資関連契約締結を完了したことをお知らせいたします。
当社は2024年8月以降シリーズAとして総額5.5億円の資金調達を実施しており、本件シリーズBはそれに続く成長資金の調達となります。
今回調達した資金は、フィリピンを中心とするAWD(Alternate Wetting and Drying)(*1)事業の拡大、国内におけるJ-クレジット創出事業の拡充、デジタルMRV(*2)・SaaS事業の展開、及びそれらに必要な人材採用および組織体制強化等に活用してまいります。
1.今回の資金調達の概要
(1)調達総額:計10億円
(2)調達方法:第三者割当増資
(3)引受先:4社
1. DBJキャピタル投資事業有限責任組合(無限責任組合員:DBJキャピタル株式会社)
2. MSIVC2025V投資事業有限責任組合(無限責任組合員:三井住友海上キャピタル株式会社)
3. ONEカーボンニュートラル1号投資事業有限責任組合(無限責任組合員:ONE1号有限責任事業組合)
4. 東京瓦斯株式会社(*3)
2.資金調達の背景
当社は「かけがえのない自然を次世代へ」というミッションのもと、カーボンニュートラル社会の実現に向けて、国内外のカーボンクレジット創出プロジェクト開発、それに伴うデジタルMRV・SaaS開発・販売、カーボンクレジット等の販売、及びコンサルティング事業を推進しております。
気候変動や生物多様性喪失を始めとする環境リスクが社会の持続可能性に与える影響は極めて大きく、我が国でも温室効果ガス削減目標の達成に向け、クレジットを始めとするカーボンファイナンスの果たす役割への期待が高まりつつあります。一方で、昨今温室効果ガスの削減量が過大評価されているプロジェクトの存在が指摘されるなど、質の高いクレジットを選別することでグリーンウォッシングのリスクを避けることが企業にとっての重要なニーズとなっております。
当社では、上記顧客ニーズに応えうる「大規模かつ高品質なクレジット」の創出を一層加速させるため、次項に示す事業展開及び追加の資金調達を企図するに至りました。
3.今後の事業展開と資金使途
シリーズAにおける既存投資家の皆様に加え、シリーズBにて新たにご参画頂いた株主様のサポートを頂きながら、下記成長戦略の実行に邁進してまいります。
(1)海外AWD事業の拡大
フィリピンで進めるPangasinanプロジェクトは、稲作由来のメタン排出削減を目的とした脱炭素プロジェクトであり、現地農家や灌漑当局との連携、デジタルMRV・衛星データ活用・AI分析技術を組み合わせながら、大規模かつ高品質なカーボンクレジット創出を目指しています。現在、順調に22,000haまで対象面積を拡大し、プロジェクト登録に向けた最終段階にあります。
クレアトゥラは、シリーズB調達資金を活用し、フィリピンで培ったAWD事業の運営ノウハウおよび独自システム「LynxAWD」の適用を通じて、他地域展開を加速いたします。
(2)国内クレジット創出の拡大
クレアトゥラが2025年7月に設立したカーボン・シナジー・コンソーシアム(*4)は、現在エネルギー企業や再エネ・省エネのソリューションプロバイダーを中心とした32社の会員企業を有するまで拡大し、各会員企業が有する顧客やネットワークからのカーボンクレジット創出プロジェクト開発を推進しております。千葉県匝瑳市及び北海道浜中町から始まった行政との連携も東京都や石川県、東京都港区といったより多くの自治体との連携に拡大しております。それに伴い、クレアトゥラがリードするプログラム型の対象プロジェクトを拡大することに加えて、会員企業とともにJ-クレジットの創出活動を推進します。
(3)ITプロダクトの強化
自社AWDプロジェクト向けに独自開発したクレジット管理・MRV関連システム(LynxAWD)、および、AWDを含む国内外のカーボンクレジットプロジェクトをトレース可能な形で一元管理するプラットフォーム(Lynx Connect)を進化させ、実用性と信頼性をさらに高めたうえで、他社プロジェクト向けのSaaSビジネスを展開します。
4.各社コメント
(1)DBJキャピタル投資事業有限責任組合、DBJキャピタル株式会社 投資部ディレクター 石元良武氏
この度のクレアトゥラのシリーズBに際して、追加出資の機会を得られたことを大変嬉しく思います。前回出資以降、同社は「かけがえのない自然を次世代へ」というミッションの下、国内外のカーボンクレジットプロジェクトの実現に向けて、着実に事業を進捗させて来ました。特にフィリピンでのAWD事業は、日本とフィリピンの国際協調によるプロジェクトとして象徴的な事例となることを期待しており、2026年度からの排出量取引制度の本格稼働を見据えて、カーボンニュートラル実現に向けたフロントランナーとして更なる飛躍を遂げることを期待しています。DBJキャピタルは日本政策投資銀行グループのベンチャーキャピタルとして、今後も全力でサポートを行ってまいります。
(2)MSIVC2025V投資事業有限責任組合、三井住友海上キャピタル株式会社 投資部 髙木俊吾氏
温室効果ガス排出量のオフセットのニーズがいよいよ高まる中、クレアトゥラ社はクリーンなカーボンクレジットを安定的に開発・供給できる、業界トッププレイヤーへと成長を遂げました。
特に海外ではフィリピンの灌漑当局および農業事業者との深い連携のもと、水田AWDの方法論の承認を獲得してプロジェクトの大規模化を達成、国内でも30社超のプレイヤーが参画する自社主催コンソーシアムを起点として、森林・太陽光・コジェネ・照明といった多様な方法論の展開を進めています。さらに、クレアトゥラ社独自の強みである、クレジットのトレーサビリティ管理のDXプラットフォームもいよいよ本格稼働に至っています。これらの経営陣の高い事業推進力を評価させていただき、今回の追加出資に至りました。
カーボンニュートラルに取り組む全てのプレイヤーへインセンティブが適切に還元される世界が、クレアトゥラ社のソリューションを通じて実現されるよう、引き続き大いに期待しております。
(3)ONEカーボンニュートラル1号投資事業有限責任組合、ONE Innovators株式会社 ジェネラルパートナー 辻秀樹氏
日本を代表する大企業である東京ガス、クボタと連携しながら海外でのカーボンクレジット創出に取り組むクレアトゥラを支援する機会が得られたこと、大変嬉しく思います。GX-ETSの本格稼働に伴い、信頼できるカーボンクレジットへの日本企業の需要の高まりに対して中長期的な供給不足が懸念されています。この事業機会に、AIとも親和性が高く拡張可能な独自のデジタル基盤を活用し、ネイチャーベースだけでなく、テクノロジーベースも含めて質の高いカーボンクレジットを創出できるクレアトゥラに期待しています。
(4)東京瓦斯株式会社 常務執行役員CDO ソリューション共創本部長 清水精太氏
このたび、クレアトゥラ株式会社のシリーズBラウンドに参画できることを大変嬉しく思います。
クレアトゥラ様と当社は、国内におけるJクレジット創出支援やフィリピンでのJCMプロジェクトを通じて、脱炭素社会の実現に向けた価値共創を進めてまいりました。
当社は、環境価値を単なるオフセット手段ではなく、お客さまや地域社会の脱炭素化を支える重要なソリューションと位置付けています。
今回の出資および業務提携を通じて、クレアトゥラ様が有する高品質なカーボンクレジット創出ノウハウやデジタルMRV技術と、東京ガスグループの事業基盤を掛け合わせることで、環境価値創出とお客さまの脱炭素化支援をさらに加速してまいります。
(5)クレアトゥラ株式会社 代表取締役CEO 服部倫康氏
今回ご出資いただいた皆さまには、心より感謝申し上げます。資金面のみならず、当社の事業モデルや将来性に対し皆さまから寄せられた信頼の大きさに、改めて身の引き締まる思いです。
当社は創業以来、「かけがえのない自然を次世代へ」というミッションのもと、高品質なカーボンクレジットの創出に取り組んでまいりました。ここで当社は、気候変動対策という社会が直面する大きな課題に向けて、企業だけでなく行政やコミュニティといった様々な方々と互いの強みを活かして課題解決を目指す協働アプローチ、コレクティブインパクトが必須であると考えております。
今後も事業シナジーを有する企業や投資家だけでなく、行政やコミュニティとの連携を積極的に推進しながら、我々の強みであるテクノロジー及びカーボンクレジットの知見の活用により国内外のプロジェクト開発をさらに加速させて参ります。そうすることで事業の成長を実現し、日本およびアジアにおける脱炭素ソリューションの社会実装に貢献してまいります。
(*1) 間断灌漑(かんがい)。水田由来のメタン排出の削減が期待される水管理手法。
農研機構ウェブサイト:https://www.naro.go.jp/project/results/4th_laboratory/niaes/2017/niaes17_s12.html
(*2) 温室効果ガスの排出削減の実施状況を測定(Measurement)、報告(Reporting)、削減状況を検証(Verification)する仕組みを、頭文字をとってMRVという 。
(*3) なお、東京瓦斯株式会社とは、出資関連契約と同日付で、別途業務提携契約を締結しております。
(*4) Feb 17, 2026 | 「カーボン・シナジー・コンソーシアム」約半年で参加企業が2.5倍の30社へ ~J-クレジット制度 プログラム型プロジェクトを複数始動し活動を本格化~
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