米国スマートフォン市場は2019年第2四半期に1.5%の落ち込みに。Appleは成長を維持するが、SamsungとLGは低迷。

主にSamsungとLGのフラグシップ機種の販売不調により、スマートフォン全体の販売数量はこの四半期は1.5%の落ち込みとなった。プリセールスは好調だったが、その後S10シリーズの売り上げは減速した。

カウンターポイント・テクノロジー・マーケット・リサーチ (英文名: Counterpoint Technology Market Research 以下、カウンターポイント社)は、米国スマートフォン市場における販売数量は前年同期比1.5%の減少となったという調査結果を含むUS Smartphone Tracker Q2 2019による最新調査を発表致しました。
機種変更サイクルの長期化が続いている為、米国の高級機種市場は軟化傾向にあり、機種アップグレード率は、4大キャリアの平均でわずか4.5%となっています。既に保有している機種を長く使う傾向は、特に高級機種で顕著です。

前年同期比で成長したメーカーは、低価格帯に攻勢をかけた価格に敏感な消費者を狙ったメーカーで、Alcatel、Motorola、Coolpadはいずれも低価格帯で成長を遂げました。OnePlusとGoogleは、これまでLGとSamsungに流れていたフラグシップ機種の需要を、これら韓国製フラグシップ機種よりも$200あるいはそれ以上安い機種を投入することにより、取り込みました。キャリアがGoogle Pixel 3aやOnePlus 7 Proのような機種を今後もさらに提供するかどうかが鍵となります。
 

 

▲出典:Counterpoint Research – Smartphone Channel Share Tracker Q2 2019▲出典:Counterpoint Research – Smartphone Channel Share Tracker Q2 2019


競合状況について、カウンターポイント社リサーチディレクターのMaurice Klaehne氏は以下のように述べています。
「ポストペイドスマートフォンの第2四半期は低調だった。どのキャリアも回線の開通数は前年同期を下回った。スマートフォンの売上は、同一機種を使う期間の長期化と、個人携帯の業務利用(BYOD: bring-your-own-device)によって、既に何四半期も減少が続いている。AppleのXRがトップセラー機種として引き続き好調であり、前年同期比で成長を遂げていることから、最高級機種離れの傾向もでている。iPhone 8とiPhone 7も売上が今四半期増加しており、その一部はプリペイド機種においてiPhone 6sからiPhone 7にiOS版主力機種が以降していることによる。」
 

▲出典:Counterpoint Research – Smartphone Channel Share Tracker Q2 2019▲出典:Counterpoint Research – Smartphone Channel Share Tracker Q2 2019


各社の状況についてさらに、カウンターポイント社リサーチディレクターのJeff Fieldhack氏は以下のように付け加えています。
「Samsungの落ち込みはGalaxy S10の売上が第2四半期に失速したことによる。Galaxy S10の立ち上がりは好調だったが、現在はそれに陰りがみえる。S10eは最初から期待に及ばず、一方でS10 PlusとS10も減速傾向にある。消費者は5G対応機種が2019年下期や2020年にさらに増えるだろうと見越して、手持ちの機種を手放さない。OnePlus、Alcatel、Coolpadは前年比で大きく成長した。OnePlusはT-Mobileから7 Proを発売した。Alcatelは引き続きTracFone経由で大量のTCL LXを販売している。また、Verizon経由で販売するAvalon Vを投入したことで、新たな販売チャネルも獲得した。CoolpadのプリペイドスマートフォンCoolpad LegacyはMetro by T-Mobileで取り扱いが始まる。」
 

▲出典:Counterpoint Research – Smartphone Channel Share Tracker Q2 2019▲出典:Counterpoint Research – Smartphone Channel Share Tracker Q2 2019


ディスプレイのトレンドについて、Klaehne氏は以下のようにコメントしています。
「6インチ以上のディスプレイのシェアは2019年第2四半期に43%を記録した。AppleとSamsungのフラグシップ機種のほとんどは6インチディスプレイを搭載し、プリペイド機種のLG Stylo 4やMotorola G7が中~低価格機種での6インチの普及に貢献した。新たに発表されたGalaxy Note 10もこの流行に乗っており、大型ディスプレイ化のトレンドはしばらく続くだろう。また、Samsungは9月にはGalaxy Foldを再度発売できるだろう、と発表した。Foldのディスプレイは開いたら7.3インチになり、スマートフォンのディスプレイサイズとしては抜きんでている。Samsungは、ディスプレイとヒンジ部分の耐久性を向上させたとしているが、T-Mobileはこの機種の取り扱いを止め、キャリアによってはこの形状の機種の扱いを躊躇していることがわかる。」


【カウンターポイント社概要】
Counterpoint Technology Market ResearchはTMT(テクノロジー・メディア・通信)業界に特化した国際的な調査会社である。主要なテクノロジー企業や金融系の会社に、月報、個別プロジェクト、およびモバイルとハイテク市場についての詳細な分析を提供している。主なアナリストは業界のエキスパートで、平均13年以上の経験をハイテク業界で積んだ経験を持つ。
公式ウェブサイト: https://www.counterpointresearch.com/

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会社概要

URL
https://www.counterpointresearch.com/
業種
情報通信
本社所在地
20F Central Tower, 28 Queen’s Road Central, Hong Kong
電話番号
-
代表者名
Kyungsoo Kang
上場
未上場
資本金
550万円
設立
2012年05月