GEヘルスケア・ジャパン、日本初のコマンドセンターを草津総合病院に導入 ―リアルタイムデータの利活用を通じて病床運営の効率化、医療の質の向上を目指す―
■医療システムで中央集中管制塔として機能するコマンドセンター
医療課題の解決に取り組むヘルスケアカンパニー、GEヘルスケア・ジャパン株式会社(本社:東京都日野市、代表取締役社長兼CEO:多田 荘一郎、以下GEヘルスケア)は、2020年9月より社会医療法人誠光会 草津総合病院(以下、草津総合病院)にてコマンドセンターの導入検討を行い、2021年4月1日より稼働が開始しましたのでお知らせします。多くの医療施設で課題となっている病床稼働管理および入退院フローの最適化をリアルタイムデータの利活用を通じて支援します。
医療運営における課題:診断・治療プロセスにおける患者さんの流れ(Patient Flow Management)をいかに最適化できるか
患者さんが必要とされるケアを必要なときに、かつ質の高い医療を提供するために、医療施設では様々な取り組みを行っています。このような中で、患者さんへ最適なケアを提供するとともに、病床管理や入退院の流れをいかに効率化・最適化するかということが長らく課題としてありました。医療現場は秒単位での変化の連続にある一方で、患者さんの状態や医療スタッフの配置状況に関する情報ソースは複数の情報システムにわたり、またそれらを複数の医療従事者が部分的に利用することから、必要な情報の共有や確認に時間がかかり、結果として患者さんの待ち時間や滞在時間の長時間化につながるなど、運営面で様々な問題が発生していました。そこで、院内の病床管理・入退院支援に必要となる情報をリアルタイム且つ統合的に得たうえで利活用できるように、GEヘルスケアでは2016年よりコマンドセンターの開発に着手しました。
医療システムで中央集中管制塔として機能するコマンドセンター
コマンドセンターは、電子カルテをはじめとする各種院内情報システムに紐づくデータを、リアルタイムで分析・可視化を行うことにより、患者さんへのケアに必要なリソースを効率的に配分し、必要なケアをタイムリーに提供するための意思決定を促す中央集中管制塔としての役割を果たすシステムです。コマンドセンターはデータの統合分析サーバと複数のタイル(Tile)と呼ばれるアプリケーションで構成されており、このタイルを通じて病床管理・入退院支援に必要となる院内データを分析・可視化し、ケア需要の予測、施設間の移動、ケアの進行、退院計画など、刻一刻と変化する患者さんの状況をタイムリーに捕捉することで、医療従事者の高品質かつスピーディーなケアの実現を目指します。タイルの数や種類は、施設の規模やニーズに即して変更できるモジュール形式になっています。
米国のジョンズ・ホプキンス大学病院で世界初の試みとして2016年に導入されて以来、2021年3月現在までに米国をはじめ世界16ヶ所で導入が進んでいます。日本でも草津総合病院にて2020年より導入が検討され、約半年間の実証を経て今年4月1日より稼働を開始しました。国内の多くの急性期病院では、病床稼働率を高めていくことは財務体質の強化に直結していくことからも、重要な経営課題の一つとなっています。この度の新型コロナウイルス感染症により、病棟の再編成が求められるとともに稼働率向上への機運が高まりつつあることから、昨年より病院や地域の医療団体をはじめ多数のお問い合わせをいただいております。
草津総合病院に日本初導入:入退院・病床管理をリアルタイムデータの利活用を通じて改善
社会医療法人誠光会は、滋賀県下で2番目の規模となるケアミックス病院『草津総合病院(719床)』を中心とした法人完結型・病院完結型医療を展開してきました。これを2018年に地域包括ケアシステム実現のため、地域完結型医療を目指す旨の方針転換をしました。2020年10月には、草津総合病院を急性期病院(草津総合病院)と在宅療養支援病院(淡海ふれあい病院)の2つに分離し、それぞれの特徴をより明確化し強化しています。この2つの病院が持つ医療機能と近隣の回復期リハビリテーション病院(南草津病院)や医療療養病院(琵琶湖養育院病院)が持つ機能を互いに持ち寄り、複数の法人・施設で地域の医療を完結させるべく地域医療連携推進法人 湖南メディカル・コンソーシアム(現在31法人99施設が参加)を立ち上げました。この法人に参加する複数の病院が持つ医療機能を最大限に発揮するためには、それぞれの病院の空床状態や数日先の入退院の情報をタイムリーに互いが把握する必要があります。そこで、米国の大規模な複合医療施設で実績のあるGEヘルスケアが提供するコマンドセンターの導入が検討されました。
草津総合病院の運営法人である社会医療法人誠光会 法人本部の䕃山裕之氏は導入に至った経緯について次のように述べています。「今回のコマンドセンター導入は、『連携推進法人参加病院の将来の病床稼働を予測しながら、適切な転棟・転院を実行することです。患者さんに切れ目なく最適な医療を提供すること』、『出勤しているスタッフの人数・力量と患者数の最適化をはかることで職員の業務量を平準化すること』、『急性期病床の単価に最も影響が大きい平均在院日数の適切なコントロールを行うこと』の3点を期待し、導入を決定しました。まずは、当法人の草津総合病院と淡海ふれあい病院へ導入し、運用を確認したのち他病院へ展開していく予定です。」
草津総合病院にて8タイルで稼働開始
社会医療法人誠光会では、2019年にジョンズ・ホプキンス大学病院にて導入されたコマンドセンターを見学し、課題であった複数病院間の入退院と病床管理を解決することを目的として導入を決定、2020年9月よりタイルのカスタマイズを行い、2021年3月に実証を終了しました。翌4月より導入した全8タイルが稼働を開始し、草津総合病院と淡海ふれあい病院で利用されています。
稼働後に期待される効果について、社会医療法人誠光会 経営管理課の高橋国治氏は次のように述べています。「病床管理の最適化を目指す上で、秒単位で変化していく医療現場をリアルタイムに把握することは最も重要なテーマであると考えています。当院では毎朝、病床稼働を把握するためのミーティングを行っているのですが、そこで共有された情報は僅か1時間足らずで「古い情報」になってしまいます。コマンドセンターの導入によりリアルタイムで病床稼働が把握できるようになり、常に最新かつ正確な情報に基づく意思決定ができ、ひいては病床稼働率の向上や患者さんにとって最適な医療を提供するための入退院支援が実現できることを期待しています。」
GEヘルスケアの代表取締役社長兼CEOである多田荘一郎は次のように述べています。「この度、草津総合病院様にてコマンドセンターが始動する運びとなり、大変嬉しく思います。昨年からのコロナ禍で改めて浮き彫りにされましたが、医療現場におけるキャパシティのマネジメントは極めて重要な課題であり、超高齢化と労働人口の減少が同時に進む日本では医療従事者のリソースにも限りがあることから、生産性の向上や効率化によるキャパシティの創出が急務です。刻々と変化する医療現場でまず必要となるのが、最適なケアのための意思決定を促す正確なリアルタイム情報です。変化する課題や将来のビジョンの共有を図り、GEヘルスケアがこれまで社内で培ってきたデジタルプラットフォームやリーン生産方式をベースに提供するコマンドセンターを通じて、医療従事者の皆様のタイムリーな意思決定をサポートさせていただけると確信しています。将来的には、医療施設のみならず、地域における医療連携での運用を視野に日本での導入を進めていきたいと考えています。」
GEヘルスケアで執行役員 アカデミック本部長兼エジソン・ソリューション本部長を務める松葉香子は次のように述べています。「コマンドセンターは、医療施設にある既存システムのデータを統合的に収集・分析することで、患者さんのケアに必要な現地状況とリソース情報を可視化し、意義のある情報が適切な意思決定者に共有されることにより院内のオペレーションを最適化できることから、先進的な医療施設において導入が進んでいます。2016年に導入した米国のジョンズ・ホプキンス大学病院では、病床稼働率にとどまらず救急受入や手術室の効率化等で成果を上げていることが報告されています。今年4月より稼働開始された草津総合病院様におきましても、コマンドセンターを通じて、より最適化された医療オペレーションを実現し、病床稼働率や経営収支のさらなる向上に加え、地域における医療のより良い運営につながるよう引き続き支援させていただきたいと考えております。」
GEヘルスケア・ジャパンについて
GEヘルスケア・ジャパン株式会社は、GEヘルスケアの中核拠点の1つとして1982年に創設されました。予防から診断、治療、経過観察・予後管理までをカバーする「プレシジョン・ヘルス」の実現を目指し、インテリジェント機器やデータ分析、ソフトウェア、サービス等を提供しています。国内に研究・開発、製造から販売、サービス部門までを持ち、日本のお客様のニーズにお応えしつつ、日本が直面する医療課題の解決に取り組んでいます。日本における社員数は約1,700名、本社および約60カ所の事業拠点があります。
詳細はホームページwww.gehealthcare.co.jpをご覧ください。
患者さんが必要とされるケアを必要なときに、かつ質の高い医療を提供するために、医療施設では様々な取り組みを行っています。このような中で、患者さんへ最適なケアを提供するとともに、病床管理や入退院の流れをいかに効率化・最適化するかということが長らく課題としてありました。医療現場は秒単位での変化の連続にある一方で、患者さんの状態や医療スタッフの配置状況に関する情報ソースは複数の情報システムにわたり、またそれらを複数の医療従事者が部分的に利用することから、必要な情報の共有や確認に時間がかかり、結果として患者さんの待ち時間や滞在時間の長時間化につながるなど、運営面で様々な問題が発生していました。そこで、院内の病床管理・入退院支援に必要となる情報をリアルタイム且つ統合的に得たうえで利活用できるように、GEヘルスケアでは2016年よりコマンドセンターの開発に着手しました。
医療システムで中央集中管制塔として機能するコマンドセンター
コマンドセンターは、電子カルテをはじめとする各種院内情報システムに紐づくデータを、リアルタイムで分析・可視化を行うことにより、患者さんへのケアに必要なリソースを効率的に配分し、必要なケアをタイムリーに提供するための意思決定を促す中央集中管制塔としての役割を果たすシステムです。コマンドセンターはデータの統合分析サーバと複数のタイル(Tile)と呼ばれるアプリケーションで構成されており、このタイルを通じて病床管理・入退院支援に必要となる院内データを分析・可視化し、ケア需要の予測、施設間の移動、ケアの進行、退院計画など、刻一刻と変化する患者さんの状況をタイムリーに捕捉することで、医療従事者の高品質かつスピーディーなケアの実現を目指します。タイルの数や種類は、施設の規模やニーズに即して変更できるモジュール形式になっています。
米国のジョンズ・ホプキンス大学病院で世界初の試みとして2016年に導入されて以来、2021年3月現在までに米国をはじめ世界16ヶ所で導入が進んでいます。日本でも草津総合病院にて2020年より導入が検討され、約半年間の実証を経て今年4月1日より稼働を開始しました。国内の多くの急性期病院では、病床稼働率を高めていくことは財務体質の強化に直結していくことからも、重要な経営課題の一つとなっています。この度の新型コロナウイルス感染症により、病棟の再編成が求められるとともに稼働率向上への機運が高まりつつあることから、昨年より病院や地域の医療団体をはじめ多数のお問い合わせをいただいております。
草津総合病院に日本初導入:入退院・病床管理をリアルタイムデータの利活用を通じて改善
社会医療法人誠光会は、滋賀県下で2番目の規模となるケアミックス病院『草津総合病院(719床)』を中心とした法人完結型・病院完結型医療を展開してきました。これを2018年に地域包括ケアシステム実現のため、地域完結型医療を目指す旨の方針転換をしました。2020年10月には、草津総合病院を急性期病院(草津総合病院)と在宅療養支援病院(淡海ふれあい病院)の2つに分離し、それぞれの特徴をより明確化し強化しています。この2つの病院が持つ医療機能と近隣の回復期リハビリテーション病院(南草津病院)や医療療養病院(琵琶湖養育院病院)が持つ機能を互いに持ち寄り、複数の法人・施設で地域の医療を完結させるべく地域医療連携推進法人 湖南メディカル・コンソーシアム(現在31法人99施設が参加)を立ち上げました。この法人に参加する複数の病院が持つ医療機能を最大限に発揮するためには、それぞれの病院の空床状態や数日先の入退院の情報をタイムリーに互いが把握する必要があります。そこで、米国の大規模な複合医療施設で実績のあるGEヘルスケアが提供するコマンドセンターの導入が検討されました。
草津総合病院の運営法人である社会医療法人誠光会 法人本部の䕃山裕之氏は導入に至った経緯について次のように述べています。「今回のコマンドセンター導入は、『連携推進法人参加病院の将来の病床稼働を予測しながら、適切な転棟・転院を実行することです。患者さんに切れ目なく最適な医療を提供すること』、『出勤しているスタッフの人数・力量と患者数の最適化をはかることで職員の業務量を平準化すること』、『急性期病床の単価に最も影響が大きい平均在院日数の適切なコントロールを行うこと』の3点を期待し、導入を決定しました。まずは、当法人の草津総合病院と淡海ふれあい病院へ導入し、運用を確認したのち他病院へ展開していく予定です。」
草津総合病院にて8タイルで稼働開始
社会医療法人誠光会では、2019年にジョンズ・ホプキンス大学病院にて導入されたコマンドセンターを見学し、課題であった複数病院間の入退院と病床管理を解決することを目的として導入を決定、2020年9月よりタイルのカスタマイズを行い、2021年3月に実証を終了しました。翌4月より導入した全8タイルが稼働を開始し、草津総合病院と淡海ふれあい病院で利用されています。
稼働後に期待される効果について、社会医療法人誠光会 経営管理課の高橋国治氏は次のように述べています。「病床管理の最適化を目指す上で、秒単位で変化していく医療現場をリアルタイムに把握することは最も重要なテーマであると考えています。当院では毎朝、病床稼働を把握するためのミーティングを行っているのですが、そこで共有された情報は僅か1時間足らずで「古い情報」になってしまいます。コマンドセンターの導入によりリアルタイムで病床稼働が把握できるようになり、常に最新かつ正確な情報に基づく意思決定ができ、ひいては病床稼働率の向上や患者さんにとって最適な医療を提供するための入退院支援が実現できることを期待しています。」
GEヘルスケアの代表取締役社長兼CEOである多田荘一郎は次のように述べています。「この度、草津総合病院様にてコマンドセンターが始動する運びとなり、大変嬉しく思います。昨年からのコロナ禍で改めて浮き彫りにされましたが、医療現場におけるキャパシティのマネジメントは極めて重要な課題であり、超高齢化と労働人口の減少が同時に進む日本では医療従事者のリソースにも限りがあることから、生産性の向上や効率化によるキャパシティの創出が急務です。刻々と変化する医療現場でまず必要となるのが、最適なケアのための意思決定を促す正確なリアルタイム情報です。変化する課題や将来のビジョンの共有を図り、GEヘルスケアがこれまで社内で培ってきたデジタルプラットフォームやリーン生産方式をベースに提供するコマンドセンターを通じて、医療従事者の皆様のタイムリーな意思決定をサポートさせていただけると確信しています。将来的には、医療施設のみならず、地域における医療連携での運用を視野に日本での導入を進めていきたいと考えています。」
GEヘルスケアで執行役員 アカデミック本部長兼エジソン・ソリューション本部長を務める松葉香子は次のように述べています。「コマンドセンターは、医療施設にある既存システムのデータを統合的に収集・分析することで、患者さんのケアに必要な現地状況とリソース情報を可視化し、意義のある情報が適切な意思決定者に共有されることにより院内のオペレーションを最適化できることから、先進的な医療施設において導入が進んでいます。2016年に導入した米国のジョンズ・ホプキンス大学病院では、病床稼働率にとどまらず救急受入や手術室の効率化等で成果を上げていることが報告されています。今年4月より稼働開始された草津総合病院様におきましても、コマンドセンターを通じて、より最適化された医療オペレーションを実現し、病床稼働率や経営収支のさらなる向上に加え、地域における医療のより良い運営につながるよう引き続き支援させていただきたいと考えております。」
GEヘルスケア・ジャパンについて
GEヘルスケア・ジャパン株式会社は、GEヘルスケアの中核拠点の1つとして1982年に創設されました。予防から診断、治療、経過観察・予後管理までをカバーする「プレシジョン・ヘルス」の実現を目指し、インテリジェント機器やデータ分析、ソフトウェア、サービス等を提供しています。国内に研究・開発、製造から販売、サービス部門までを持ち、日本のお客様のニーズにお応えしつつ、日本が直面する医療課題の解決に取り組んでいます。日本における社員数は約1,700名、本社および約60カ所の事業拠点があります。
詳細はホームページwww.gehealthcare.co.jpをご覧ください。
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