「Project Humanity」、SXSW2024 イノベーション・アワード インターフェースデザイン部門のファイナリストに日本初選出
ALS※ 共生者が“筋電”の活用によりデジタル空間上で再び身体性を得るテクノロジー。2023年から始動したDentsu Lab Tokyo、NTT、WITH ALS の3社共同プロジェクト。
「Project Humanity」は、筋肉を動かす際に発生する微弱な電場の変化である「筋電」を読み取ることで、リアルタイムにデジタル空間上のアバターを操作できる世界初のプロジェクトです。
※:ALS(筋委縮性側索硬化症)は、運動神経が損傷し、脳から筋肉への指令が伝わらなくなることで、全身の筋肉が少しずつ動かしにくくなる病気です。患者数は世界で推計40万人と言われています。
SXSW イノベーション・アワードとは
2024年で7回目を迎えるイノベーション・アワードは、前年中に⽴ち上げられた革新的なプロジェクトや製品に贈られる名誉あるアワードです。過去にTwitter(現X)、Airbnb社、Pinterest社などの企業が受賞し、それぞれアワードを受賞した後に急成⻑したことでも認知度が高まっています。
11のカテゴリーから各5組ずつファイナリストが選出され、プロジェクトが展示されます。期間中にはSXSWの観客からも投票が行われ、ピープル・チョイス賞の受賞者も決定されます。
受賞については 3 月 11 日(月)にオースティン コンベンション センターで開催される第 26 回SXSW イノベーション アワード授賞式で発表され、賞が授与される予定です。
「Project Humanity」について
「Project Humanity」は、NTT と Dentsu Lab Tokyo が共同で技術開発を行い、ALS共生者でありアーティストとして活躍する武藤将胤さんが代表を務めるWITH ALSと共に、筋肉を動かした時に発せられる電気信号(筋電)を利用してデジタル空間上のアバター操作を実現する取り組みです。
身体に生体情報を取得する筋電センサを装着し、自身の微細な筋活動によって得られる生体情報を操作情報に変換し、デジタル世界でのアバターの自由な操作を実現します。
詳細:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000022.000088502.html
過去には2023年9月にはオーストリア・リンツで開催された世界的メディアアートの祭典「アルスエレクトロニカ・フェスティバル」、11月にはイギリス・テートモダンで開催されたチャリティーイベント「Big Bang Ball」に登壇。現地でプレゼンする田中と東京で演奏するALSアーティストの武藤将胤さんをリモートで繋ぎ、ライブパフォーマンスを実施。いずれも満場総立ちの中、観客から拍手と歓声が巻き起こりました。本パフォーマンスは、SXSWでも披露する予定です。
▼イギリス・テートモダンで披露した「Project Humanity」の様子
SXSWとは
SXSWは、毎年3月にアメリカ・テキサス州オースティンで開催される音楽、映画、インタラクティブをテーマにした巨大ビジネスカンファレンス&フェスティバルです。
1987年にインディーズの音楽祭としてはじまり、のちに映画とインタラクティブを加えて、現在は10日間で数十万人を集める世界最大級のイベントになっています。10日間で開催地オースティンにもたらす経済効果は約380億円。行政・民間・市民ボランティアが連携して行なわれる、30年間続くイベントです。
これまでにTwitter、Pinterest、Spotifyなどのネット系サービスや、The White Stripes、Norah Jones、Franz Ferdinandといったアーティストが「SXSW」での受賞や出演を機に世界的なブレイクを果たすなど、スタートアップやカルチャーシーンにおいて、重要な役割を果たしてきました。
https://www.sxsw.com/
Dentsu Lab Tokyoについて
Dentsu Lab Tokyo(デンツウラボトウキョー)は、研究・企画・開発が一体となったクリエイティブのR&D組織です。「PLAYFUL SOLUTION」「おもいもよらない」をフィロソフィーとしながら、デジタルテクノロジーとアイデアによって、人の心を動かす表現開発や、いま世の中が求める社会の課題解決を実践しています。
・公式サイト:https://dentsulab.tokyo/
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