BASFとNEWGREEN、「xarvio® HEALTHY FIELDS」に土壌改善AIサービス「Humus」を組み込み、日本初*1の収量保証型サービスを提供開始
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科学的根拠に基づいた革新的な土壌改善AIサービスを組み込むことで、収量保証型サービス*2に拡張された「xarvio® HEALTHY FIELDS for RiTA」を提供
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土壌改善AIサービス「Humus」は、土壌コンサルタント須藤貴之氏の専門的監修のもと、NEWGREENのパートナー企業によって開発され、NEWGREENを窓口として提供
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xarvio® HEALTHY FIELDS for RiTAは、株式会社RiTAジャパンによる農業技術監修とともに、節水型乾田直播栽培*3を行う水稲生産者向けに提供され、本日よりNEWGREENによる説明申込受付開始。申し込みをいただいた方には、後日詳細な日程等をご案内予定
BASFジャパン株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:ハシビ・ゼイダム、以下「BASF」)と株式会社NEWGREEN(本社:東京都小金井市、代表取締役CEO:山中大介、代表取締役COO:中條大希、以下「NEWGREEN」) は、デジタル農業プラットフォーム「xarvio® HEALTHY FIELDS (ザルビオ® ヘルシーフィールド)」において、土壌改善AIサービス「Humus(ヒューマス)」を組み合わせることで、収量保証型サービスに拡張された「xarvio® HEALTHY FIELDS for RiTA (ザルビオ® ヘルシーフィールド フォー リタ)」の提供を開始します。

BASFは2025年1月にxarvio® HEALTHY FIELDSの国内サービスを開始して以来、節水型乾田直播栽培における雑草防除の成果保証型サービスを提供し、実践する生産者の支援を推進してきました。しかし、土壌環境の不均一さや不良により、成果の再現性に課題が残るケースにも直面してきました。
今回BASFとNEWGREENは、土壌診断・改善のAIサービスを提供するパートナーとの協業により、農業者が広く利用しやすい土壌管理AIプログラムを導入し、確実な土壌改善の実践を基盤として、日本の農業者にとって初めてとなる収量保証型サービスの提供を開始します。この取り組みにより、作業負担や生産コストの低減と、収量・品質の安定化が期待されます。
日本では昨今、全国的に不安定な気象条件や、水稲栽培にとって致命的となる水不足の問題が深刻化しています。土壌改善と節水型乾田直播の栽培を相乗的に推進することで、このような気候変動においても収量や品質の低下などのリスクを低減し、水稲の安定的かつ持続可能な生産を支援します。
科学的根拠に基づく土壌改善AIサービス「Humus」
「Humus」は、世界最先端のAI技術を有する複数企業の連携によって開発された革新的なサービスであり、NEWGREENを窓口として農業者へ提供されます。本サービスの科学的基盤は、ニュージーランドの農業・土壌コンサルティンググループで10年以上世界的に活動し、日本においても1万ヘクタール以上の農地にサービス提供実績のある土壌コンサルタント須藤貴之氏の固有の知見によるものです。
「Humus」のAIサービスを通じて、農業者は以下のメリットを享受することができます。
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科学的根拠に基づくパーソナライズされた土壌改善処方:日本を含む世界の多様な環境下での実績に裏打ちされた土壌診断と改善処方を、農業者ごとに最適化して提供
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AI技術との融合:世界最先端のパーソナライズ土壌改善技術を全国の農業者が広く利用可能に
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サービスとの統合:最適な資材のパーソナライズ推奨ならびに当該資材の調達・配送までを提供
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土壌改善による生産性向上、収量・品質の安定化など、収益性向上を促進
上記に加えて、土壌自体の回復力(レジリエンス)が高まることで、気候変動による干ばつや高温障害などの影響に持ちこたえるとともに、節水型乾田直播のような新しい栽培方法を導入する際に懸念される連作障害などのリスクに備えることができます。
NEWGREENが農業者の窓口としてサービス連携を推進
「xarvio® HEALTHY FIELDS for RiTA」は、NEWGREENを総合窓口として農業者へ提供されます。「xarvio® HEALTHY FIELDS for RiTA」に申し込んだ農業者は、包括的な土壌改善処方の策定前にほ場の診断を受けます。サービス導入段階では、農業者のニーズをヒアリングし、診断・処方段階では、AI土壌処方を受け取り、農業者への最適な改善提案を最終化します。資材提供では、処方に基づいた肥料や土壌改善のための最適な資材をパッケージとして直接調達・供給します。このような土壌改善を踏まえた上で、xarvio® HEALTHY FIELDSの成果保証型雑草管理プログラムが開始し、農業者のより確実な目標達成を支援します。株式会社RiTAジャパンの農業技術総合監修のもと、NEWGREENがこれらサービスの連携とカスタマーサクセス活動を推進し、必要に応じて現場での技術指導やアドバイスを提供しながら、農業者の成功を包括的に支援します。
BASFジャパンのアグロソリューション事業部事業部長である富士宗一郎は、次のように述べています。
「このたび、日本の農業者向けに初の収量保証型サービスを提供できることを嬉しく思います。私たちは科学的根拠に基づいた最新のソリューションの提供を志向し、当社の成果保証型スマート農業ソリューションであるxarvio® HEALTHY FIELDSと相乗的な効果を創出できるパートナーとの連携を選びました。Humusによる普遍的な土壌改善と、雑草防除の成果保証型サービスとを組み合わせることで、節水型栽培をはじめとした持続可能な農業の実現に挑戦し続ける農業者の方々により大きな安心をもたらすことができると確信しています。」
「xarvio® HEALTHY FIELDS for RiTA」ならびに「Humus」について、より詳細な情報にご関心のある方を対象に説明会を開催します。参加希望者は下記フォームより登録可能です。
【農業者向け】説明会登録フォームはこちら
【メディアを除く、非農業者向け】お問い合わせフォームはこちら
*1 自社調べ(2025年9月)、日本国内における「農業の収量成果保証型サービス」として。
*2 本リリースにおいて「収量保証型サービス」とは、申し込みいただいたサービスの対象となるほ場の一定期間の収穫量があらかじめ合意された基準に達しない場合に、事前に合意された一定の計算式に基づき、支払われたサービス料金の返金又は支払われる予定のサービス料金の免除を行うサービスです。収量の減少に基づく売上の減少などの損失を直接補償するものではありません。
*3 水を張っていない乾いた農地に直接種をまき、最低限の水やりで稲を育てる農法です。この方法には、田植えなどの作業工程を大幅に省略できる省力化、水資源の大幅な節約、そして温室効果ガスであるメタンガスの発生抑制といった環境負荷の低減というメリットがあります。水管理作業が少なくなることで労働生産性が向上し、効率的な米作りと持続可能な農業の両立に貢献する技術として注目されています。
■xarvio®デジタルファーミングについて(BASFデジタルファーミング社のブランド)
xarvio®(ザルビオ®)は作物生産の最適化を図る、最先端のデジタルソリューションです。「xarvio® FIELD MANAGER」「xarvio® FIELD MANAGER for Fruits & Veggies」「xarvio® FIELD MANAGER for AgBusiness」「xarvio® BIOENERGY」「xarvio® HEALTHY FIELDS」は高度な作物モデルプラットフォームに基づき、各ほ場の状況に応じたリアルタイムの推奨を提供します。xarvio®はユーザーが享受するメリットが実証されているテクノロジーです。農業者がより効率的かつ持続可能な方法で作物を生産し、収益性を向上させることを支援します。xarvio® FIELD MANAGERは世界で13万人以上の生産者とコンサルタント(総面積2,000万ヘクタール以上)が使用しています。
xarvio®についての詳細は https://www.xarvio.com/jp/ja.html をご参照ください。
■BASFのアグロソリューション事業本部について
私たちのすべての行動の理由は、「農業が、好きだから」。農業は、急速に増加する人口に対応するため、健康的で手頃な価格の食料を安定的に供給するとともに、環境負荷を低減することが求められています。そのため私たちは提携パートナーや農業の専門家と協力し、あらゆるビジネス上の判断を持続可能性(サステナビリティ)を基準に行っています。2024年には9億1,900万ユーロを強力な研究開発パイプラインに投資し、革新的なアイデアから実用的なソリューションを生み出しています。当社のソリューションは、さまざまな作物システム向けに設計されています。種子、作物の形質、化学農薬、デジタルツールとサステナビリティのアプローチを組み合わせ、農業者・生産者とバリューチェーンにおけるステークホルダーが最高の結果を出せるよう支援しています。研究所、生産現場、オフィス、製造拠点のチームと共に、農業の持続可能な未来を築くために全力を尽くしています。2024年の売上高は98億ユーロでした。アグロソリューション事業部についての詳細は https://www.agriculture.basf.com/jp または各種ソーシャルメディアをご参照ください。
■BASFについて
BASF(ビーエーエスエフ)は、ドイツ ルートヴィッヒスハーフェンに本社を置く総合化学会社です。私たちは、持続可能な将来のために化学でいい関係をつくることを企業目的とし、経済的な成功とともに環境保護と社会的責任を追求しています。また、お客様のグリーントランスフォーメーションを可能にする、選ばれる化学会社になるという意欲的な目標を掲げています。全世界で約112,000人の社員を有し、世界中のほぼすべての産業に関わるお客様に貢献しています。ポートフォリオは、コア事業の事業セグメント(ケミカル、マテリアル、インダストリアル・ソリューション、ニュートリション&ケア)、スタンドアローン事業の事業セグメント(サーフェステクノロジー、アグロソリューション)から成ります。2024年のBASFの売上高は653億ユーロでした。BASF株式はフランクフルト証券取引所(BAS)に上場しているほか、米国預託証券(BASFY)として取引されています。BASFの詳しい情報は https://www.basf.com/global/en をご覧ください。
■株式会社NEWGREENについて
NEWGREENは、世界のコメ市場とグリーン市場という二大成長市場と日本農業をつなぐ企業です。農業者に必要なサービスを創造・提供すると同時に、自らも農業者として実践しています。戦略の軸は「生産性向上」と「環境負荷低減」。水田の自動抑草を行う農業ロボット「アイガモロボ」の開発・製造、節水型水稲栽培に適した資材の開発・販売、さらには有機米や節水型栽培米などの環境負荷の低い農産物の生産・販売等を通じ農業者の所得向上に貢献します。これらの挑戦は、気候変動や食糧危機といった地球規模の課題にも向き合うものです。私たちは、社会的インパクトと経済的成長を同時に追求し、日本農業から世界の未来を切り拓いていきます。
■株式会社RiTAジャパンについて
RiTAジャパンは農業者のためのエコシステムをパートナーと共創する総合農業ソリューション企業です。RiTAジャパンの「利他」とは、自分の利益だけでなく、他者(顧客、従業員、パートナー企業、社会全体など)の利益や幸福を積極的に追求する姿勢を指します。利他的なビジネスによるエコシステムの創出が企業ミッションです。複数の企業や組織、さらには顧客や個人といった多様なステークホルダーが、それぞれの技術、ノウハウ、強みを持ち寄り、相互に連携・協力しながら、新しい価値を創造し、共存共栄する仕組みを構築します。自然界の生態系のように、各要素が密接に影響し合い、全体として持続的に成長していくことを目指します。短期的な「利己」を超えた長期的な「利他」の視点を持つことで、より強靭で、より革新的で、そして社会に貢献する持続可能なビジネスエコシステムを構築することが可能と考えます。
■須藤貴之氏略歴
農業・土壌コンサルタント有資格者。ニュージーランドの農業・土壌コンサルティンググループであるEric Kawabe & Associatesに10年以上所属し、アメリカの土壌分析ラボと提携しながら、農業における土壌改善と生産性向上に従事。Eric Kawabe & Associatesコンサルタントは、日本での主な活動の一つに、30年以上に渡り続く、Soil Research Union(SRU)北海道への土壌コンサルティングプログラムがあり、再現性の高い農業生産性の向上に定評がある。
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