まだ間に合う!?保護者の58%が手伝っている、小・中学生の読書感想文

株式会社DeltaX

株式会社DeltaX(本社:東京都千代田区、代表:黒岩 剛史)が運営する塾選びサービス『塾選』は、「読書感想文」について調査しましたので概要をお知らせいたします。詳細はこちらをご覧ください。

夏休みの宿題の定番といえば「読書感想文」。今回は小学生、中学生の読書感想文に保護者がどのように関わり、支援しているかを調査しました。調査結果(※)によると、全体の58%の保護者が子どもの読書感想文作成をサポートしていることがわかりました。本記事では、読書感想文に取り組む上での保護者のサポートの重要性と、実際にみんなが読んだ本もご紹介します。

【小中学生の読書感想文】約58%の学校が夏休みの必須課題に 

調査結果によると、読書感想文が夏休みの必須宿題であると答えた生徒は全体の約58%でした。この結果から、半数以上の生徒が通う学校で読書感想文が夏休みの必須課題であることが分かります。

読書感想文が必須の宿題となることで、生徒は読書の習慣を身につけることが期待できます。また、感想文を書くことは表現力や読解力を高めるために効果的です。

読書感想文を任意の宿題としている学校も一定数存在していることから、生徒の自主性を尊重する教育方針を取っている学校もあることが分かります。

課題図書の指定があるのは約12%

読書感想文の題材となる本について、学校から課題図書の指定を受けていると答えた生徒は全体の約12%でした。課題図書を設けるメリットは、本選びにかける時間が少なくなることと、生徒が手に取る本に統一感を持たせることができることです。学校が特定の本をいくつか用意することで題材を絞ることができるため、生徒ごとの感想を見比べやすくなります。

一方で、約88%の生徒は読む本の指定を受けていないそうです。課題図書の指定がない場合は自分で本を選ぶ自由度が高いというメリットがありますが、どの本を選べば良いか迷ってしまうことも。本選びに時間がかかると着手する時期が遅くなり、読書感想文の完成が遅れてしまうことも懸念されます。

読書感想文の本の見つけ方、1位は「図書館のおすすめ」

先ほどの調査で、学校から読む本の指定を受けていない子どもが約88%存在することが分かりました。では、指定の本がない子どもはどのように読書感想文用の本を選んでいるのでしょうか。

調査結果によると、最も多いのは「図書館でおすすめされていた」という理由で、全体の約39%を占めています。次に多いのが「親がすすめた」というもので、約29%です。この結果から、多くの子どもが図書館や保護者の推薦を通じて独世感想文用の本を見つけていることが分かります。

「その他」と回答した子どもも約17%おり、こちらは教科書やSNS、TVやラジオといった他の情報源を本選びに役立てているようです。印象的なのが、SNSで紹介されていた本を選んだ子どもが約6%いること。少数ですがデジタルメディアを通じて本を選んでいるというのが今どきの子どもらしいと感じます。

図書館や保護者の推薦、デジタルメディアなどさまざまなツールを活用することで、子どもたちの視野は広がります。読書感想文の本選びは、普段は読まない多様な本に触れる機会を増やすきっかけでもあります。さまざまな情報源をバランスよく活用し、自分に合った一冊を見つけましょう。

【小中学生の読書感想文】本選びから、書き上げるまでにかかる所要時間は平均6.7日

読書感想文は、まず題材とする本を選ぶことから始めます。その後、本を読み、感想文にとりかかるという流れが一般的ですが、では本選びから執筆完了までどのくらいの日数がかかるのでしょうか。それぞれの調査結果はこちらです。

1. 本選びにかかる時間は平均1.7日 

本選びにかかった時間は平均1.7日でした。「0時間」と答えている生徒も多いですが、これは課題図書が指定されていたためです。課題図書がない場合は1日で本を選んでいる生徒が多く、迅速に本選びを終えていることが伺えます。一方で、3日以上かけて本を選んだ生徒もおり、慎重に本を選ぶ、または本選びに苦労した生徒も一定数存在するようです。


2. 読書にかかる時間は平均3日

読書にかかった日数の平均は、約3日という結果が出ました。多くの生徒が1日から3日以内で読書を終えていることが分かりました。一部、7日以上かけて読書をしたと答えている生徒も存在します。じっくりと読書を楽しんだ、もしくは本を読み切るのに苦戦した可能性もあります。

3. 感想文執筆にかかる時間は平均2日 

読書感想文を書き上げるのにかかった日数は、平均2日でした。多くの生徒が1日から2日以内で感想文を完成させているようです。短期間で集中して書き上げている生徒が多い一方で、5日以上かけて感想文を完成させる生徒も一定数存在しています。時間をかけて丁寧に書いた生徒がいるほか、執筆に苦労した生徒も少数いるようです。

【小中学生の読書感想文】一番時間がかかるのは「読書にかかる時間」

以上の調査結果から、読書感想文完了までのプロセスで時間をかけずにできているのが「本選びにかかる時間」、一番時間がかかっているのが「読書にかかる時間」であることが分かりました。


本選びは課題図書の指定がある場合や、ない場合でも図書館や保護者からのアドバイスを活かすことができるため、迅速に終わらせることができています。一方で本を読むことは生徒の性質によってかかる負担に違いがありそうです。
読書の習慣がある子どもは本を読むことに抵抗感がないため、迅速に取り掛かれたり、スムーズに読書を進めることが可能です。反対に本を読みなれていない子どもや活字を読むことに抵抗がある子どもの場合は「本を読む」ということに大きな負担を感じることもあるでしょうし、読了までに時間がかかってしまう場合もありそうです。

読書感想文は子ども本人が本を読み進め、感想を書く必要があるため、どのようにサポートするべきか悩んでいる保護者もいるかもしれません。そんな場合は、おすすめの本を紹介する、読書時間を確保する、感想文執筆の計画を行うなど、本選びから感想文を書き上げるまでの書く過程でサポートすると良いでしょう。
子どもがスムーズに本を選び、読書を楽しみ、感想文を完成させられるように、特に小学校低学年では、学校や家庭で適切なサポートを提供することがおすすめです。

【小中学生の読書感想文】国語の得意な生徒ほど短期間で完成している

アンケートの結果から、国語力が読書感想文の執筆にかかった日数に影響していることが分かりました。国語が得意な生徒ほど、1日で書き上げている割合が多いという結果が出ています。
例えば、国語が「得意」と答えた生徒の58%が1日で感想文を書き上げています。また、残りの42%も2~3日で完了しています。国語が「やや得意」と答えた生徒も約半数の48%が1日で仕上げています。

国語が「普通」と答えた生徒では34%が1日、国語が「やや苦手」と答えた生徒で1日と答えた生徒は33%でした。国語が「苦手」と答えた生徒では、読書感想文を1日で書き終えたと答えた生徒は25%という結果でした。

国語力の向上は、読書感想文の執筆効率を高めるための重要な要素であると言えます。

【小中学生の読書感想文】サポートしている保護者は58%、サポート内容は書き方のアドバイス! 

調査結果によると、58%の保護者が子どもの読書感想文作成を手伝っています。次のグラフは、読書感想文で保護者がサポートしている内容をまとめたものです。

調査結果によると、最も多くの保護者がサポートしているのは「書き方のアドバイス」で、全体の約67%を占めています。これは、感想文の書き方や表現方法について保護者からの具体的なアドバイスが重要であることを示唆しています。

次に多いのは「本選び」で、全体の約29%。どんな本を選ぶかは読書感想文の内容に大きく影響するため、本選びの段階でサポートしている保護者も一定数存在するようです。

以上の結果から、保護者のサポートは感想文の書き方に関するアドバイスが最も多く、次に本選びに関するサポートが続くことが分かりました。過半数の保護者が積極的に関与し、子どもの読書体験を豊かにするのとおもに、文章作成のスキル向上に寄与しています。

【小中学生の読書感想文】みんなどんな本を読んでるの?

 最後に読書感想文の宿題にこれから取り掛かる方に向けて、今回アンケートに答えてくださった方に読書感想文のために読んだ本を伺いました。学年ごとにご紹介するのでぜひ参考にしてみてください。


小学校低学年

●きみのなまえ あんず ゆき 作/かなざわ まゆこ 絵(佼成出版社)
自分の名前の由来を探る冒険が描かれた心温まる物語。

●タンタンの冒険 全24巻 エルジェ 作(福音館書店)
 
勇敢な少年タンタンが冒険を通じてさまざまな体験をする成長物語。

●いつつごうさぎのきっさてん まつおかりこ 作(岩崎書店)
五つ子のうさぎたちが協力してカフェを運営する楽しいお話。

小学校高学年

●時計がない! 小松原宏子 作/シライシユウコ 絵(文研出版)
世界中の時計がなくなるという大事件により、時間というものを考えさせられるお話。

●ライオンと魔女 C.S.ルイス 作/瀬田 貞二 訳(岩波書店)

別世界ナルニアで4人きょうだいが正義のライオンとともに悪い魔女と戦う冒険物語。

●星の王子さま サン=テグジュペリ/著、河野万里子/訳(新潮文庫)
小さな王子が宇宙を旅しながら、愛と友情の大切さを学ぶ名作。

中学生

●鳥居の向こうは、知らない世界でした。全5巻 友麻碧 作(幻冬舎)
現実と幻想が交錯する不思議な世界を描いた物語。

●はてしない物語 ミヒャエル・エンデ 作/上田 真而子 訳/ 佐藤 真理子 訳/ロスヴィタ・クヴァートフリーク 装画(岩波書店)
ファンタージエンの世界を救うために冒険する少年の物語。

●アルジャーノンに花束を〔新版〕 ダニエル・キイス 作/小尾 芙佐 訳(ハヤカワ文庫NV)
 知能を手術で向上させた男が、知能の上昇とともに人間関係や自己認識について悩む話。

まとめ

今回の調査結果から、読書感想文は各学年に応じた保護者の適切なサポートが必要なことが分かりました。

小学生では「書き方のアドバイス」が多く求められており、保護者のサポートが感想文作成の重要な要素となります。さらに、子どもたちがスムーズに本を選び、読書を楽しむ環境作りも大切です。課題図書の指定や推薦図書リストの提供を行い、本選びの手助けを行いましょう。

中学生でも保護者のサポートは引き続き重要ですが、小学生とは求められる役割が異なります。中学生のサポートでは、計画的な時間管理が重要なポイント。読書感想文の取り組み開始時期や感想文執筆を効率的に行えるよう「書き方のアドバイス」や「本選び」のサポートを行うと良いでしょう。

子どもたちがより良い読書体験を得るきっかけ作りのためにも、各学年に応じた支援を心掛けましょう。

読書感想文の作成は、単に宿題を終わらせるだけでなく、国語力や表現力を高める貴重な機会。各学年に応じた支援を行い、子どもたちがより良い読書体験を得られるよう勤めましょう。

詳細はこちらをご確認ください。

※アンケート調査概要
 調査対象:小・中学生いずれかのお子様をもつ保護者(有効回答数98名)
 調査時期:2024年5月
 調査機関:自社調査
 調査方法:ネットによる任意回答
 調査レポート名:「読書感想文」に関する調査

※掲載しているグラフや内容を引用する場合は「塾選調べ:「読書感想文」に関する調査」と明記し、『塾選』(https://bestjuku.com/)へのリンク設置をお願いします。 

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本社所在地
東京都千代田区内幸町2-1-6 日比谷パークフロント 19F
電話番号
03-4520-6590
代表者名
黒岩 剛史
上場
未上場
資本金
3000万円
設立
2022年06月