福岡県古賀市と協力して、ハザードマップをデジタル・3D化しました
災害リスクを一目で体感。新しい地図が完成
ハザードマップは国が自治体に作成と周知を義務付けており、ほとんどの自治体が作成していますが、住民への周知には大きな課題があります。実際にハザードマップで自宅周辺の災害リスクを確認している住民は各自治体で半数以下にとどまっているという調査結果※もあり、多くの住民は自分が住む地域のリスクについて認識していません。紙のハザードマップについては「見方が分からない」「情報が多すぎる」という指摘もあります。上杉研究室のデジタルハザードマップはGISを用いて浸水想定区域や土砂災害警戒区域などの情報のほか、避難所の場所などの必要情報をWeb上で表示しました。また、土地の標高や道路の幅、建物の高さを反映した3Dマップを見ることで実際の災害リスクを複合的に見ることが出来ます。取り組みについて取材して頂けたら幸いです。
マップは今月(10月)から古賀市のホームページで公開されています。
※ページアドレス:https://www.city.koga.fukuoka.jp/cityhall/work/somu/saigai/014.php
※日本損害保険協会の調査(https://www.sonpo.or.jp/news/branch/kanto/2021/2203_03.html)より。
データを選択可能に。避難所情報もワンアクセスで
デジタル化したハザードマップは洪水・高潮等の浸水想定区域、土砂災害警戒区域等や地震による揺れやすさなど、それぞれの情報をレイヤーで選択しながら表示できるため、リスク情報が一目瞭然。「情報が多すぎる」「災害の種類に応じて複数のマップを見なければいけない」という煩雑さがありません。また、避難所等を選択すると住所や標高、対応している災害の種類などの情報を参照することが可能です。
3Dで確認・災害リスクを複合的に実感
・上杉研究室の3DマップはGISデータを基にして各地点の標高、道路の広さ、建物の敷地面積などのデータを1件1件全て反映して作られています。データを基にした3Dマップを見ることで、紙の地図だけでは分からない災害の全体像が見えてきます。なぜ浸水の恐れがあるのか?安全な避難経路はどこか。考えるきっかけをつかむことで災害リスクを複合的に実感することが出来るようになります。
・1件1件の建物は高さや敷地面積など多種のデータを反映して作られています。浸水想定の深さは色分けされていて、自分の住んでいる建物が単に「浸水するのか、しないのか」だけではなく、どの高さまで浸水するのか?リアリティを感じながら確認することが出来ます。
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