大崎町SDGs推進協議会とオークネットIBS生ごみ堆肥化ノウハウ共有のための協働実証実験開始
〜世界的な社会課題であるごみ問題を鹿児島県大崎町から解決する〜
協働実証実験に至った背景
リサイクル率日本一※1の大崎町は、すべてのもの(資源)がリユース・リサイクルされて循環する持続可能な社会のモデルとなる「サーキュラーヴィレッジ・大崎町」実現のため、家庭ごみの6割以上を占める生ごみや草木等の有機物を堆肥化しています。
堆肥化作業の中で最も重要なのが、60°C〜90°Cの間で変化する発酵過程においての温度管理です。これまで、職員が現場で堆肥の状況を確認し、属人的なタイミングで攪拌・散水を行うなど、職員の負担が大きく、作業の効率化や汎用化が課題となっていました。
大崎町SDGs推進協議会は、大崎町が20年以上積み重ねてきたリサイクルの取り組みを土台に、循環型のまちづくりをより多方面に展開するため、多様な主体がパートナーシップを組み、2021年4月に設立されました。それぞれのステークホルダーが強みを生かすことで、一つの自治体だけでは成し得ないさまざまな課題の解決に取り組んでおります。
一方オークネットは、1985年の創業以来二次流通の専門ノウハウや流通ネットワークを蓄積しており、 2021年にはサステナビリティポリシーとして「価値あるモノを、地球規模で循環させる〜Circulation Engine. (サーキュレーションエンジン)」を制定し、世界中の「価値あるモノ」を世界中の「求める人のもと」へ循環させる“循環型流通”の構築に取り組んでおります。子会社であるオークネットIBSは、オークネットの豊富な実績と運営ノウハウに、最新の技術を適用したIoTプラットフォームを提供すべく2015年1月にオークネッ トから分社化し、さまざまなニーズに合わせたシステム開発およびソリューション提供を手掛けてまいりました。このたびの大崎町の生ごみ堆肥化において重要な温度管理のデジタル化を実現するため、オークネットIBSの強みを活かし、協働実証実験を行うこととなりました。
実証実験の概要
大崎町の家庭ごみを堆肥化している有機工場※2の堆肥ピットに、本実験のために開発した高温腐食環境下で温度管理可能でかつ温度変化データが自動記録できる温度センサー※3を差し込みます。
オークネットIBSのIoTプラットフォームを通じてダッシュボードで温度データの確認ができるようになり、温度変化と攪拌と散水のタイミングを記録することで堆肥化作業のノウハウをデジタル化します。
なお、実証実験の期間は1年間を想定しており、生ごみ堆肥化ノウハウのデジタル化は、大崎町SDGs推進協議会が主体となる事業「ALL COMPOST PROJECT(オール コンポスト プロジェクト)」※4の実証に取り組んでいる自治体とも連携予定です。
実証実験の期待効果
生ごみ堆肥化ノウハウのデジタル化により、現場職員の負担軽減や作業の効率化が期待されます。また、新しく廃棄物の堆肥化に取り組む自治体やその作業者が着実に作業を進められ、国内外へのデータ共有・活用が可能となります。さらに、生ごみ堆肥化ノウハウのデータ共有・活用により、将来的に世界のごみ問題の解決へ貢献します。
※1:環境省発表資料にて、自治体として15回リサイクル率日本一を獲得。
※2:有限会社そおリサイクルセンター(所在地:鹿児島県大崎町、代表取締役:宮地 光弘)が所有。
※3:株式会社アドバネット(所在地:岡山県岡山市、代表取締役社長:ルドヴィコ・チフェッリ)が設計・ 製造を担当。
※4:大崎町の廃棄物処理の仕組みのうち、家庭ごみを多く占める生ごみと草木を堆肥化する取り組みを参考に、国内外の自治体に生ごみ堆肥化の実証実験の機会提供等を図るプロジェクト。
【大崎町とは】
⼤崎町は広⼤なシラス台地が広がる⾃然豊かな鹿児島県の⼤隅半島に位置し、⾃治体としてこれまで12年連続を含む合計15回リサイクル率日本一を達成、「ジャパンSDGsアワード」内閣官房長官賞を受賞するなど、環境問題への取り組みは「⼤崎リサイクルシステム」として世界的に評価されています。また、温暖な気候とあふれる湧⽔で育む農畜産物は、⽣産量も国内最⼤級ながら、⾼い品質を求め常に挑戦し続けています。
URL:https://www.town.kagoshima-osaki.lg.jp/
【大崎町SDGs推進協議会法人概要】
法人名:一般社団法人大崎町SDGs推進協議会
所在地:鹿児島県曽於郡大崎町菱田1441 ジャパンアスリートトレーニングセンター大隅管理棟2F
代表者:代表理事 千歳 史郎
設立日:2021年4月
事業内容:12年連続を含む合計15回リサイクル率日本一を獲得した大崎町を舞台に、多様なパートナーと協働して研究開発・人材育成・情報発信などに取り組み、サーキュラーエコノミーと言われる「循環型のまちづくり」を推進。
【オークネットIBS会社概要】
社名:株式会社オークネット・アイビーエス
本社:東京都港区北青山二丁目5番8号 青山OMスクエア (〒107‐8349)
代表者:代表取締役社長 有村 祐二
設立日:2015年1月
事業内容: システムの開発およびソリューション提供
【オークネット会社概要】
社名:株式会社オークネット
本社:東京都港区北青山二丁目5番8号 青山OMスクエア (〒107‐8349)
代表者:代表取締役社長CEO 藤崎 慎一郎
創業年月日:1985年6月29日
資本金:1,807百万円 (2023年12月31日現在)
連結売上高:43,303百万円(2023年12月期)
連結従業員数:878名(2023年12月31日現在)
事業内容:循環型マーケットデザインカンパニー。中古車、中古デジタル機器、ブランド品、花き、中古バイク、中古医療機器などのオンラインオークション、および流通に付随するサービスを提供。
株式:東証プライム(証券コード:3964)
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