駐日アイルランド大使から日本の皆様へ、ハッピー・ハロウィーン!
~ハロウィーンは、収穫期の終わりを祝う古代アイルランド・ケルト人のお祭りです~
アイルランド発祥のハロウィーンを祝し、駐日アイルランド大使ポール・カヴァナがメッセージを送ります。
ハロウィーンは、アイルランド語で「夏の終わり」を意味する古代アイルランドのお祭り「サウィン(Samhain)」が起源です。何千年も前の古代ケルト人たちは、収穫期の終わりを焚き火、饗宴、異教徒の儀式で祝っていました。喜ばしいことに、近年は日本を含む世界規模でハロウィーンが祝われています。
古代の人たちは、サウィンを現世と来世を分ける境界が弱まる時と捉え、死者の魂が墓からよみがえり、地方をさまよって生家に帰ると信じていました。死者の魂は、幽霊や妖精、ゴブリン、悪魔などの姿をしており、彼らが家に戻ってきた時に機嫌を損ねないよう、当時の人々は食べ物や飲み物を出し、自らも不気味な仮装をして身を隠していました。また、彼らは近所の家々を訪ね、「ソウルケーキ」と呼ばれるお菓子などをもらって回りました。
後にキリスト教がアイルランドに伝わり、何らかの形で数々の超自然的思想と共存し、このお祭りの人気は維持されました。そして、過去2世紀にわたるアイルランドからの移民に伴い、このハロウィーンの伝統がアメリカに伝えられ、世界的な人気へと発展することとなったのです。ここ日本でも、あらゆる年代の方々がハロウィーンを受け入れてくださっています。
現代のアイルランドでも、ハロウィーンは伝統に則って祝われています。アイルランド中の家庭では、子どもたちがハロウィーンに先立ち、仮装やゲームの準備をします。当日は、夕食時にバーンブラックと呼ばれる伝統的なケーキを食べるのがお決まりです。様々なものを中に仕込んで焼き上げており、切り分けて食べた時に出てきたものでその人の運勢を占います。例えば、指輪が出てきた人は、1年以内に結婚することを意味します。このように、伝統的なゲームは家族皆で楽しむことができます。また、多くのコミュニティでは、この暗い冬の夜に大きな焚き火を予定しています。デリー、ダブリン、ミース県は、多くの人たちが集まるハロウィーンのフェスティバルで有名ですが、この数年は新型コロナウイルス感染症の影響を受け、小規模またはオンラインでお祝いしています。
ハロウィーンの夜は、あらゆる年代の人たちにとって特別なものです。家でハロウィーンを楽しむ場合でも、地上をさまよう死者の魂から身を隠すため、怖い仮装をするかどうかはあなた次第。ハロウィーン発祥の地アイルランドから皆様へ、ハッピー・ハロウィーン!
以上
【ウェブサイト・ソーシャルメディア】
当館のソーシャルメディアでは、10月を通してハロウィーンの伝統、ゲーム、料理などをご紹介しています。
ウェブサイト: https://www.dfa.ie/japan
Twitter: (日本語)https://twitter.com/IrishEmbJapan /(英語)https://twitter.com/IrishEmbJapanEN
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アニメーション動画「アイルランド ハロウィーン発祥の地」: https://twitter.com/IrishEmbJapan/status/1451835795543842819
【アイルランドにおける家庭でのハロウィーンの祝い方】
10月22日(金)、長谷部健渋谷区長を大使公邸にお招きし、アイルランドにおける家庭でのハロウィーンの祝い方についてご紹介しました。バーンブラックやクッキーなどのお菓子、アップル・ボビングやスナップ・アップルといったゲームの動画、小泉八雲の著した怪談『耳なし芳一』の語りとハープの演奏をお楽しみいただきました。
また、一般財団法人渋谷区観光協会のハロウィーン特設ウェブサイトには、アニメーション動画「アイルランド ハロウィーン発祥の地」とハロウィーンぬり絵をご掲載いただきました。
一般財団法人渋谷区観光協会のハロウィーン特設ウェブサイト: http://play-shibuya.com/shibuyahalloween/
【日本におけるアイルランドのハロウィーン関連情報】
「秋のケルト市~ケルトの冬支度~」(2021年10月30日(土))
会場:豊洲シビックセンター ホール(5F)、サブレクホール(7F)
2017年より、ケルト文化圏の音楽や食、手仕事などを紹介しているイベントです。今年は、映画、音楽、食、文学、クラフトなどを通して、アイルランド文化の紹介を予定しています。
ウェブサイト: http://www.mplant.com/celticmarket/index.html
「巨人アイリッシュカルチャーウィーク」(2021年11月1日(月)~5日(金))
会場:オンライン、巨人のシチューハウス(東京・戸越銀座)
グラスフェッド・アイリッシュラム コラボレーション、醸造所バーチャルツアー&試飲会・対談、日本画ワークショップ「日本画で描くケルズの書の動物たち」、渡辺洋子さんによるアイルランドのケルティック・ゴーストストーリーと小泉八雲の怪談話の朗読会を予定しています。
ウェブサイト: https://www.kyojin-company.com/Events/7th-kyojin-irish-culture-week
【アイルランドで開催される主なハロウィーンイベント】
ハロウィーン発祥の地では、背筋が凍るようなフェスティバルが予定されています。古代ケルトの伝統、人の死を察して悲嘆の声を上げるバンシー、幽霊による怪奇現象、小説『ドラキュラ』の作者、いたずら、お菓子、多くのフェスティバル。それらを有するアイルランド島は、ハロウィーンシーズンに訪れたい魅力的な場所です。
デリー・ハロウィーン(2021年10月29日(金)~10月31日(日)、デリー)
デリー・ハロウィーンは、アメリカの全国紙『USA Today』が実施した読者投票により「ハロウィーンに訪れたい場所世界No. 1」に輝き、ヨーロッパで最もワクワクするハロウィーンイベントの地位をゆるぎないものにしました。古代の伝説と最先端の文化が融合したこのフェスティバルは、異界からの死者の魂はもちろん、世界中の人たちをも魅了しています。
ウェブサイト: http://derryhalloween.com/
今年のプーカ・フェスティバルでは、音楽、伝承、プロジェクションマッピング、食べ物や飲み物などに関するプログラムを予定しています。
ウェブサイト: https://www.pucafestival.com/
【ハロウィーンに関するアイルランド文化】
ブラム・ストーカー
『ドラキュラ』の作者ブラム・ストーカーは、ダブリンで生まれました。ハロウィーンには、街中で彼の功績が称えられます。
ダブリンと『ドラキュラ』の作者ブラム・ストーカーについて: https://www.dfa.ie/irish-embassy/japan/news-and-events/newsarchive/dublin-and-bram-stoker-the-author-of-dracula-.html
伝統的なハロウィーン料理
バーンブラック
記事: https://www.dfa.ie/irish-embassy/japan/news-and-events/newsarchive/barmbrack.html
レシピ動画: https://youtu.be/65u4bZ5XxC8
その他の料理・お菓子
記事: https://ippin.gnavi.co.jp/article-11543
伝統的なハロウィーンゲーム
水に浮かべたりんごを口だけで取り出す「アップル・ボビング」や、糸でつるしたりんごを口だけで取る「スナップ・アップル」など、りんごを使ったゲームが人気です。
動画: https://youtu.be/J-QzSZgXloE
アイルランドの妖精・幽霊
アイルランドでは、ハロウィーンの時期に活動が活発になる「プーカ」、邪悪な水中の生き物「ウォーター・ホース」、人の死を察して悲嘆の声を上げる「バンシー」など、多くの妖精や幽霊のお話が語り継がれています。
【メディア情報】
NHK Eテレ/総合「グレーテルのかまど」
2021年10月18日(月)初回放送「アイルランドのハロウィーン」
カヴァナ大使が、バーンブラックについてご紹介しました。NHKオンデマンドの見逃し配信は、2021年11月1日(月)までです。
ウェブサイト: https://www.nhk.jp/p/kamado/ts/VNWVWYKX3Q/episode/te/R13W7W5QYG/
NHKオンデマンド: https://www.nhk-ondemand.jp/goods/G2021116368SA000/
NHKラジオ第1「ちきゅうラジオ」
2021年10月24日(日)放送
当館職員とアイルランド公認ナショナルツアーガイドの山下直子さんが、アイルランドのハロウィーンについてご紹介しました。聴き逃し配信は、2021年10月31日(日)20時までです。
ウェブサイト: https://www4.nhk.or.jp/gr/33/
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