アート展示が従業員生産性とリラックス効果の向上に寄与【京都工芸繊維大学との共同研究】

〜2023年度日本建築学会大会にて発表〜

株式会社Casie

株式会社Casie(京都市下京区、代表取締役CEO:藤本 翔 以下、Casie)は京都工芸繊維大学 松本裕司助教の研究グループとの共同研究で、オフィスにおいてアートが人に及ぼす影響の調査したところ、アート展示が従業員の生産性とリラックス効果に寄与することが実証実験にて明らかになりました。
今回の研究成果は、2023年度日本建築学会大会(2023年9月13〜15日・京都開催)にて報告致しました。


◆ 研究結果

・「おだやか」な因子を持つアートを会議室に飾ることで、従業員及び会議参加者の「アイデア創出」「リラックス向上」「生産性向上」に寄与しました。


・「ユニーク」な因子を持つアートを会議室に飾ることで、従業員及び会議参加者の「会話量増加」に寄与しました。


・アートが生産性(計算スピード)に良い影響を及ぼす可能性が示唆されました。



◆ 研究を行なった背景

アートが人への好影響を示唆する結果はあるものの、アートのビジネスシーンにおける活用報告は多くなく、特にオフィスでの展示に対する調査が少ないのが現状です。


そこで、京都工芸繊維大学と共同で、クライアントである高砂熱学工業株式会社の協力の元、会議室を利用した380名を対象に、オフィスにおけるアートがワーカーに及ぼす影響を調査しました。

企業として、ウェルビーイングの向上や健康経営が求められる中、アートがどのような役割を果たすのかを明らかにしました。


◆ 松本裕司助教からのコメント

 オフィスへの期待が、快適性や満足度から生産性・創造性、そして最近ではワークエンゲージメント(働きがい)やウェルビーイングへと広がりを見せる中、アートの価値が改めて見直されています。


オフィスにアートがあることの価値を実感する声は多くあがっているものの、その科学的な検証は研究途上にあります。


このプロジェクトでは、アートが仕事や職場にもたらす影響を幾つかの視点から検証し、一部の作用が確認されました。残された課題へのチャレンジも含めて、当たり前に職場にアートがある風景を目指して、今後も研究を進めていきたいと思っています。


 一方で、世の中の変化スピードや価値の多様化が進む中、エビデンスを待たずして「まずやってみる」こと大切さが謳われています。ワークプレイスデザインの一専門家として、一枚の絵画を飾ってみることを是非お勧めします。


◆ 研究方法

本研究では、アートの存在がオフィスワーカーの心理と行動に与える影響を調査しました。具体的には、会議室に展示されたアートの印象評価とそのアートが生産性に与える影響を分析しました。


❶印象評価調査:展示されたアートに対する利用者の印象をアンケートにより収集。入室時と退室時の二回、感想を尋ねました。


❷生産性の測定:アート展示と非展示の二つの条件で、参加者に計算タスクを行わせ、そのパフォーマンスを比較しました。


❶印象評価調査

会議室6室のうち、5室にそれぞれ特徴のあるアート群を展示。1室はアートの展示なしの部屋を用意。


利用者を対象に、入室時/退室時でアンケート調査を2回実施。

入室時アンケート:会議室の印象を全12項目を5段階のSD法で尋ねた。

退室時アンケート:アートを飾った会議室利用者を対象に、アートが部屋にあることによる変化を5段階のSD法で尋ねた。

入室時アンケートで扱った12の印象評価項目に対して因子分析を行って3つの因子を抽出。

算出した3因子の因子得点と、退室時アンケートの項目それぞれを従属変数とする重回帰分析を行ないました。

結果、アートがある方が会話量の増加/アイデア創出/リラックス/生産性の向上があると考えられます。


❷生産性の測定

高砂熱学工業株式会社の社員99名を対象として、3桁と2桁が混合した百マス計算の問題を5分間で解き、100問中何問回答できるか、また何問正答できるかを集計しました。

実証方法は以下のフローで行われました。


【展示なしの部屋】

練習:3分間百マス計算

休憩:10分間

百マス計算:5分間

↓移動

【アート展示部屋】

休憩:10分間(絵画の鑑賞)

百マス計算:5分間

上記の実証によって生産性(計算スピード)においてアートが良い影響を及ぼす可能性が示唆されました。


しかし、絵画の特徴である明度が低い絵画は生産性(計算スピード)に対して良い影響を及ぼさない可能性があることが予想されました。


◆ 株式会社Casie(かしえ)について

株式会社Casieは「表現者と未来の市場を切り拓く」をミッションとして掲げ、3つの事業を中心に暮らしに寄り添ったアートを提供しています。


1.アートのサブスク『カシエ(Casie)』

アートのサブスク『カシエ(Casie)』は、アートのサブスクリプションサービスです。月額2,200円から、誰でも気軽に絵画をレンタルで飾れます。


現在活動中の約1,300名の画家、14,000点以上の絵画から好みの作品を選べ、季節や気分の変化に合わせて最短1ヶ月で自由に作品を交換できます。気に入った作品は購入も可能です。


ユーザーが支払う毎月のご利用金額の一部が、アーティストに報酬として還元される仕組みで、アーティストの支援・国内の文化芸術活動にも貢献します。

https://casie.jp/

2. Casie MOOK

Casie MOOK(かしえむっく)は、”アートを通して自分らしさを発見する”ための読み物です。


書籍のような専門性と雑誌のような気軽さを兼ね備えながら、少し専門性が必要と思われがちなアートにまつわるあれこれを、分かりやすく親しみやすくお届けしていくことを大切にしています。


トピックはアートが中心ですが、アートだけでなく、旅行、インテリア、デザイン、ファッション、など、あなたの暮らしを豊かに彩る様々なテーマを取り上げます。

https://mook.casie.jp/


3. KAG (Kyoto Art Gallery)

Casieの京都発の現代アートのギャラリーです。


京都を中心とした展示のほかオンラインでの販売を行い、現在約14ヵ国に作品をお届けしています。


8月には、ドイツ・ベルリンでの初めての海外展示会を開催。第2弾を10月18日より開催予定です。


▼【Kyoto Art Gallery 実施レポート】Casie初の海外展示販売会を開催 in ベルリン

https://casie.jp/magazine/articles/kag01



【本件に関する問い合せ】

株式会社Casie(担当:河野/こうの、広報チーム)

Mail:pr@casie.jp

Tel:075-352-5522


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会社概要

株式会社Casie

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URL
https://casie.jp/
業種
サービス業
本社所在地
京都市下京区俵屋町218
電話番号
075-352-5522
代表者名
藤本翔
上場
未上場
資本金
5000万円
設立
2017年03月