中小製造業で初となる混載通い箱の仕分け工程を自動化

松田電機工業所、MujinのフィジカルAIで入荷・入庫工程を高度化

株式会社Mujin

 総合オートメーションテクノロジー企業の株式会社Mujin Japan(以下、Mujin)は、自動車電装部品メーカーの株式会社松田電機工業所(以下、松田電機工業所)において、通い箱デパレタイズロボット2台を導入し、混載通い箱の入荷・入庫工程を自動化しました。

 Mujin調べでは、中小製造業において、サイズや形状、積載状態が異なる混載通い箱をロボットで自動荷下ろしする事例は初となります。MujinOSを基盤とするフィジカルAI技術により、これまで人手に頼ってきた複雑な荷下ろし作業を自動化しました。

導入の背景:構内物流に残されている自動化の課題

 自動車部品工場では、複数のサプライヤーから納入される多様な部品が通い箱(コンテナ)に収納され、混載パレットとして搬入されます。入荷から保管、生産工程への供給、出荷まで、構内物流は通い箱単位で運用されています。一方、混載通い箱パレットの仕分け工程には、次の課題がありました。

形状やサイズが異なる通い箱:通い箱にはさまざまな形状やサイズがあり、経年劣化による変形も見られます。

無数に存在する積載パターン:箱の種類や積載位置、向き、箱同士の隙間がパレットごとに異なります。

安定した把持の難しさ:ロボットが把持できる箱の縁は限られ、箱ごとに適した把持位置や動作を判断する必要があります。

 このため、従来のティーチング方式では自動化が難しく、重い通い箱の荷下ろしは人手に頼ってきました。松田電機工業所は、地方工場における採用難への対応と、生産技術・物流の高度化を進める一環として、従来自動化が難しかった混載通い箱の荷下ろし工程の自動化に踏み切りました。

導入システムの特長:フィジカルAIで混載通い箱の荷下ろしを自動化

 今回、MujinOSを搭載したロボットを導入したのは、入荷時の混載パレットからの荷下ろし工程と、完成品を自動倉庫へ入庫する工程の2カ所です。

3D認識によるデパレタイズ

 ロボット上部に設置した3Dビジョンが混載パレットをスキャンし、MujinOSが通い箱の位置や形状、把持に必要な縁を高精度に認識します。その情報をもとに、把持位置とロボットの動作経路をリアルタイムで計算し、荷下ろしを行います。あらかじめ積載パターンを固定できない混載パレットからも、通い箱を自律的に取り出すことができます。

かんばんの読み取りと向き整列

 入荷工程では、ロボットが通い箱を把持した後、側面にあるかんばんをスキャンします。かんばんを確認できない場合は、箱を回転させて別の面をスキャンし、かんばんを読み取ります。単に箱を取り出すだけではなく、かんばんを読み取り、後工程に適した向きに整えて供給できる点が本システムの特長です。

可変ロボットハンドによる多品種対応と拡張性

 ロボットハンドは、箱のサイズに合わせて爪幅を自動調整します。複数規格の通い箱にも、ハンドを交換せずに対応できます。導入後に新たな箱種や品番が追加された場合も、設備全体を作り変えることなく対応範囲を広げることが可能です。生産品目の変化など、将来的な物流条件の変動にも対応できるため、自動化設備を長期的な経営資産として活用できます。

導入効果:省人化と作業負荷の軽減

 松田電機工業所は、独自の改善活動「IM(Innovation Movement)」を通じて、生産技術や物流の高度化に取り組んできました。今回の導入により、作業者の負担を軽減するとともに、より付加価値の高い業務へ人材を配置できる生産体制の構築を実現しています。

 本取り組みにより、以下の導入効果が生まれています。

  • 対象工程の作業人員:3人から0人へ

  • 1日当たりの荷下ろし箱数:5,000箱

  • 作業者が手で持ち上げていた総重量:1日当たり約25t

  • 年間削減工数:5,856時間/年

今後の展望:中小製造業の新しい自動化モデルへ

 松田電機工業所は、既存工場の物流動線を大きく変えることなく、特に負荷の大きい混載通い箱の荷下ろし工程を自動化しました。MujinOSを搭載したロボットを既存ラインに組み込むことで、作業負荷の軽減と安定した物流運用を実現しています。本事例は、投資規模やスペースに制約のある中小製造業にとっても導入しやすい、現実的な物流自動化モデルとなります。

 松田電機工業所は今後、入荷から生産、出荷までの物流工程全体の高度化を視野に入れています。Mujinは、本事例を通じて、従来自動化が難しかった混載・多品種の荷役工程を自動化し、人手不足や属人化といった課題を抱える日本の製造業の競争力強化を支援してまいります。

MujinOSについて:

  MujinOSは、ロボット・AGV・保管システム、ビジョンセンサ等の多様な自動機器をデジタルツイン環境で統合制御する統合型オートメーションプラットフォームです。現実世界で起こる様々な変化に柔軟に対応する高度な自律型オートメーションを実現します。ティーチング不要、動的最適化、データ分析・リモート運用に対応し、産業現場のDXを支援します。

https://www.mujin.co.jp/mujin-os/

通い箱デパレタイズロボットについて:
https://www.mujin.co.jp/solution/fa/containerdepalletize/

【各企業概要】

企業名:株式会社松田電機工業所

設立: 1958年4月

代表取締役社長: 後藤 尚久 様

ウェブサイト: https://matsudadenki.co.jp/

 株式会社松田電機工業所様は、自動車用スイッチを中心とした自動車部品メーカーです。1946年の創業以来、自動車用スイッチ部品の製造を担い、製品設計から金型・組立工程の生産準備、部品・組立製造までを一貫して手がけています。近年は、IoT、ロボティクス、DXを活用した生産性・品質保証の向上にも取り組んでいます。

企業名:株式会社Mujin Japan

事業開始日:2024年4月

取締役CEO:荒瀬 勇

ウェブサイト:https://www.mujin.co.jp/

 Mujinは、中核となる統合自動化プラットフォーム「MujinOS」を基盤に、自動化の構想から設計、立ち上げ、運用までを一貫して支援し、産業現場の課題解決とサプライチェーン全体の最適化を実現する総合オートメーションテクノロジー企業です。

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会社概要

株式会社Mujin

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URL
https://mujin.co.jp/
業種
情報通信
本社所在地
東京都江東区辰巳3-8-5
電話番号
03-4577-7638
代表者名
滝野一征
上場
未上場
資本金
1000万円
設立
2011年07月