デジタルからデザインへ、脱デジタル宣言を将来像に定めた「磐梯町デジタル変革戦略第2版」を公開しました
公開日|2021年7月1日
福島県磐梯町(ばんだいまち/町長:佐藤淳一、以下磐梯町)は、2021年7月1日に「磐梯町デジタル変革戦略第2版」を公開しました。この戦略では、「何のためにデジタル変革を推進するのか」という本質的な部分に力点を置くと同時に、それらを実現するためのデザインを重視する姿勢を明示しています。そこで、情報インフラ・システムの更新、職員・町民のリテラシーの向上、各種環境整備等の目処が示されることを条件として、「脱デジタル宣言」を将来像(ビジョン)の一つに設定しています。この他にも、いつでも、どこでも、だれとでも仕事ができる職員等の働き方の再デザインや、真にユーザー本位に立ち自治体そのものをゼロベースからデザインすることに取り組むこと等、計6つの将来像を掲げております。
背景
磐梯町は、人口3400人程度の小さな町です。総合戦略の中で「自分たちの子や孫たちが暮らし続けたい魅力あるまちづくり」を掲げていますが、少子高齢化など、多くの地方自治体が抱える課題も同様に抱えています。これらの課題を解決する為、そして、地域のさらなる価値創造、共生社会の共創のための手段として、ミッションとして「誰もが自分らしく生きられる共生社会の共創」を掲げ、デジタル変革に積極的に取り組んでいます。
磐梯町は、2019年11月に全国で初めて自治体最高デジタル責任者(CDO)を設置したのを皮切りに、2020年7月にデジタル変革戦略室を設置しました。それと同時に、デジタル変革戦略の第1版の策定を行い、デジタル変革戦略室の組織の位置づけや、「什の掟」と題したデジタル変革戦略の行動規範などを設定しました。1版の策定から1年が経った今、これまでの経験と反省、知見を踏まえ、基本的な考え方は変わることなく、次のステージに向けた、具体的な取り組み方針を織り込んだ第2版の戦略の公開に至りました。
デジタル変革戦略第2版 公開URL
http://www.town.bandai.fukushima.jp/uploaded/library/bandai-dx-2.pdf
戦略の3つのポイント
磐梯町デジタル変革第2版では具体的な6つの将来像を掲げておりますが、その中でも特徴的な3つを抜粋して紹介します。
1 デジタルからデザインへ~脱デジタル宣言~
本戦略では、改めて「何のためにデジタル変革を推進するのか」という本質的な部分に力点を置くと同時に、それらを実現するためにデザインを重視する姿勢を明示しています。磐梯町のデジタル変革の基本姿勢として「デジタル技術は手段であって目的ではない」を掲げています。そのためには、職員や町民が、業務や生活の中で意識せずともデジタル技術を利用している状況が理想です。そこで、情報インフラ*・システムの更新、職員・町民のリテラシー*の向上、各種環境整備等の目処が示されることを条件として、「脱デジタル宣言」の実施を目指します。
*インフラ:上下水道・道路など、生活や経済活動に不可欠な社会基盤、ここではインターネットやパソコン・スマートフォンなどのデジタル技術を社会基盤に含めている
*リテラシー:あるものを活用する能力、ここではデジタル技術を使いこなす能力
2 働き方の再デザイン〜いつでも、どこでも、誰とでも〜
職員のライフスタイル*・ライフステージ*に合わせた働き方ができるように、選択的にテレワーク*が可能になるようにします。そのためにまた、どこでも仕事ができる状態の1つのゴールの形として、「旅をしながら働く」公務員の働き方が実現できる状態を目指します。この働き方が実現には、システム、セキュリティ共に問題なく業務にあたれる状態が不可欠です。価値を創造するために最適な人々と組織内外の境界線を超えて、プロジェクトベースでの共創を促進する仕組みを構築します。この独特な働き方によって、自分らしく生きたいという優秀な人材が世界各地から磐梯町に関わってくれることが期待できます。
*ライフスタイル:個々の生活の送り方
*ライフステージ:個々の年齢により変化する生活段階
*テレワーク(リモートワーク):職場に来なくてもどこからでも仕事ができる働き方
3 ゼロベースの自治体のデザイン
交流・関係人口を通じた地域活性化、町民本位の行政デザインを目指して、地方自治体のあり方をゼロからデザインします。また、交流・関係人口との共創も含め、町民本位・ステークホルダー本位の自治体運営や多種多様な人々による自治をゼロから構築できるか、多方面にわたる議論と実証実験を進めます。
磐梯町 佐藤淳一町長コメント
2020年7月にスタートしたデジタル変革戦略室は2年目を迎えます。すでにデジタルは一般用語となりました。しかしながら、まだまだ特に高齢者からの拒否反応は大きいものと思います。しかもデジタルは手段であって目的ではありません。人と人がつながる、住民と行政が簡単につながる仕組み、住民起点の行政サービスの仕組みを構築するためにデジタルを利用するだけなのです。デジタル変革戦略室は2期目に入り、住民起点でのサービス構築を全面的に進めていきます。そして本来の目的であった住民起点からの行政サービスを目指し、UI(ユーザーインターフェース)としての住民接点とUX(ユーザーエクスペリエンス)としての住民サービスの質を向上させるため、あえて「デジタルからデザインへ」という言葉を使わせていただきました。
磐梯町のデジタル変革戦略への挑戦についてnoteで発信中
戦略策定にあたり、町長の他にも、CDOやデジタル変革を推進する現場からのリアルなコメントなどを配信中です。その他、磐梯町のデジタル変革に関する取り組みを随時アップしております。
URL:https://bandai-town.note.jp/
福島県磐梯町
東京都心から北へ約200km、会津盆地の東北部に位置し、磐梯山を間近に仰ぎ見る山紫水明の地です。平安時代初期の名僧「徳一(とくいつ)」によって建立された慧日寺(えにちじ)を有する会津仏教文化発祥の地として栄えた、歴史と伝統・文化を受け継いできた町でもあります。平安初期の古式建築技法により復元された史跡慧日寺跡金堂・中門をはじめとする歴史的遺産や、名水から作られる日本酒や蕎麦など、魅力にあふれた地域です。
住所:〒969-3392 福島県耶麻郡磐梯町大字磐梯字中ノ橋1855
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