学んだ理論を、次の面談の関わりへ。「リーダーの行動シナリオ【理論編】」
「相談して」の一言を、自分が担う時間・ 情報・支援へ。理論と日常を往復する、創業期からの問いをたどります。
2026年10月25日 更新|2021年7月16日の「リーダーの行動シナリオ【理論編】」の発表をもとに、日常の関わりへの使い方と、現在の図解資料への案内を整えました。発表日時は当時のままです。
リーダー研修で学んだことを、次の仕事でどう使うか。リクエスト株式会社は、ABAオペレーションズ研究センターと共同でリーダー開発を効率化する勘所の実験検証を進め、2021年7月16日、その完了と「リーダーの行動シナリオ【理論編】」を発表しました。実践から得た気づきを理論で読み直し、次の関わりへ応用するための教材です。
理論を、次の仕事の関わりへつなぐ

図:理解したことを一つの場面で試し、結果から学び直す。(当社の実践提案)
理論編が扱った、日常につながる五つの問い
当時の教材は、1回目の実践編で「やってみて気づく」、2回目の理論編で「検証と応用をする」という構成でした。理論編では、言葉で繰り返すほかに何を変えるか、取り組み始める条件は何か、相手の経験に合う関わりは何か、行動や思考の始まりと継続をどう理解するか、自分の日常でどう試すか、という五つの問いを扱っています。
資料では、相手の目の前の問題を解く奉仕型の関わりから、問題や解決策を一緒に考える共働型、その先を提案する関わりも取り上げました。すでにできる仕事と初めての仕事では、必要な経験や支援が変わります。次の一件では、説明を補うのか、見本を一緒に見るのか、共に考える時間をつくるのか。自分が経験した場面に戻り、選べる関わりを増やしていきます。
理論編では、仕事の中で経験する「分かった」「できた」「任された」など14の手応えを、承認・達成感・自己コントロール感・報酬の先取りと対応させています。本人がこれまで何を経験し、次に何を楽しみにできるかを考えるための整理です。

ABCモデルの原図では、行動を始めやすくする前の条件と、続けたくなる後の経験を具体的に並べています。負担や不安、気持ちのよさ、報酬の見通し、興味関心、目的の理解と、行動後の有能感・可能感・快感・負担の緩和・金銭などを、実際の一場面の前後に照らして確かめられます。

「相談しやすくする」を、一つの関わりへ
例えば「困ったら相談して」と伝えた後を考えます。本人は、どの迷いを相談してよいと思っているでしょうか。上司が忙しそうなとき、代わりに聞ける相手はいるでしょうか。一つの仕事をたどると、声をかける言葉に加えて、準備できる時間や情報が見えてきます。
この教材では、実際に経験したこと、そこから気づいたことを、理論に照らして次の実践へ持ち帰ります。「リーダーの行動シナリオ【理論編】」の実践と、各社固有の問題に合わせたプログラム開発を、現在も行っています。以下の相談場面は、教材の使い方を考えるための説明例です。当時の実験結果や、特定の顧客の実績を表すものではありません。
当時の理論編で扱ったABCモデルは、行動の前の条件(A)、観察できる行動(B)、その後の結果(C)に目を向ける整理です。「声をかける前、何が起きていたか」「本人がしたことは何か」「その後、仕事や周囲の反応はどうなったか」。一場面を丁寧にたどるための問いにできます。
仕事の例:相談を促しても、相談が来ない
以下は、使い方を伝えるために組み立てた例です。上司は「困ったら相談を」と繰り返しますが、担当者は顧客への回答期限が迫るまで一人で考えています。相談できる時間や、何を持参するかが曖昧でした。
「回答条件が二つに分かれたら、その資料を持って15時の確認時間に相談する」と場面を具体化します。上司も時間を確保し、担当者が実際に相談できたか、回答に必要な条件が揃ったかを確かめます。詰まった点があれば相談方法を見直します。
相談の前後を、図解の仕事例で見てみる
自社サイトの「相談して」と伝えたのに、なぜ相談が来ないのかでは、顧客への納期回答をめぐる説明例を紹介しています。本人の工場への確認、上司が引き受ける調整、次に状況を持ち寄る時点を、具体的に追える図解資料です。
次の面談へ持ち帰る、一つの問い
まずは仕事例を眺め、「本人が迷っている判断はどこか」を一つ選んでみてください。続いて、本人に任せることと、自分が引き受ける支援を考えます。参照研究と、理論編の使い方は下記の資料でもご覧いただけます。
Gollwitzer & Brandstätter(1997)は、学生の目標や課題について、いつ・どの状況で何をするかを具体化する計画と実行を調べました。当社がリーダー開発の実践で整理した、学んだことを具体的な一場面へ結びつける問いを、別の研究からも考える手がかりです。学生の課題と職場の関わりの違いも踏まえ、次の面談で自分がすることと、そのために整える時間や情報を具体的にできます。

リクエスト株式会社について(2026年10月25日時点)

リクエスト株式会社は、980社・33.8万人の働く人に関する研究・教育開発の基盤を生かし、組織行動科学®の知見を、仕事で使える資料と実践の場へ展開しています。公開資料と実践室を通じ、仕事の悩みを捉え、次に試す一歩を見つける支援に取り組んでいます。

会社名:リクエスト株式会社
代表者:代表取締役 甲畑 智康(こうばた ともやす)
本社:東京都新宿区新宿3丁目4番8号 京王フレンテ新宿3丁目4F

本件に関するお問い合わせ
リクエスト株式会社
メール:request@requestgroup.jp
リーダーの研修や日常の関わりに取り入れたい方は、気になっている一場面からご相談いただけます。

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