株式会社りそな銀行と株式会社Fivotによるベンチャーデットファンド「RFC Venture Debt Fund 1号投資事業有限責任組合」の設立について
株式会社りそな銀行(代表取締役社長 岩永 省一)と株式会社Fivot(代表取締役 安部 匠悟)は、シードからミドルステージの国内スタートアップ企業向け融資拡大を目的に、ベンチャーデットファンド「RFC Venture Debt Fund 1 号投資事業有限責任組合」を本日、共同で設立しました。
目的・背景
日本企業の99.7%を占める中小企業は、日本経済を支える重要な存在ですが、経営者の高齢化などを背景に減少傾向にあります。このような中、スタートアップ企業は日本の未来を担う成長のドライバーとして期待されています。このような環境を踏まえ、2023年10月によりベンチャーデットの取り扱いを開始したりそな銀行と革新的なAI与信モデルやLLMを活用したデータ分析の知見を有するFivotのノウハウを活用して、スタートアップ企業支援を強化するとともに、国内ベンチャー市場の活性化を後押しします。
➢大量のデータとAI技術の活用により審査スピードを向上させ、スタートアップ企業の資金調達ニーズにお応えします
創業期の企業は事業の実証・スケール化を進める段階のため、事業の実態把握が困難であるとともに赤字が先行し財務体質が弱いことから、成長資金を調達しにくいという課題があります。本ファンドは最先端テクノロジーとAI技術を活用したオルタナティブデータ※の収集・分析と、それによる事業性評価により、迅速かつ柔軟にスタートアップ企業へ融資を実行します。
※主に金融領域で伝統的に使われてきた決算書ベースの財務情報や経済統計ではなく、会計データ、銀行入出金データ、決済データ、Web上の情報ソースなど、新たに活用可能となった代替的なデータ群の総称。
➢AI技術の活用による仕訳帳や決済データの収集・分析を通じて、融資業務を効率化します
創業期の企業は、人的リソースの不足により審査に必要なデータの整理や事業計画の作成に課題を抱えています。FivotのAI技術の活用により、仕訳帳や銀行の入出金データの整理・分析を自動化することで、お客さまとファンド双方の融資審査プロセスを省力化し、業務効率化を実現します。さらに、このシステムをりそな銀行の一般企業の融資審査プロセスにも導入し、従来の審査手法とAI技術の活用を組み合わせたハイブリッドな審査システムの構築を目指します。
【スキーム図】

【ファンドの概要】

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名称 |
RFC Venture Debt Fund 1 号投資事業有限責任組合 |
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ファンド総額 |
31億円 |
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無限責任組合員(GP) |
株式会社Fivot |
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有限責任組合員(LP) |
株式会社りそな銀行 |
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設立日 |
2025年11月27日 |
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融資対象 |
主にシードからミドルステージのスタートアップ |
【りそな銀行概要】
りそな銀行は、フルラインの信託機能を備えた国内唯一の商業銀行です。首都圏・関西圏を中心に前後国に広がる店舗網があり、相続・不動産業務、事業承継、年金信託といった信託機能の提供やSX・DX支援、ベンチャー支援、人材ソリューション等、企業の成長支援のために多様なビジネスを展開しています。りそなグループは「金融+で、未来をプラスに。」をパーパスに掲げています。従来の金融サービスの枠に捉われず、新たな価値の創造を通じて、日本経済のドライバーである中堅・中小企業の挑戦と成長を後押し、日本経済の発展に貢献していきます。
【Fivot概要】
Fivotは東京都港区に本社を置くフィンテック企業として、2019年に設立され、スタートアップ向け融 資事業「Flex Capital」と、個人向けキャッシュレスアプリ事業「IDARE」を展開しています。最先端テクノロジーとAI技術による独自のスコアリングモデルを活用したスタートアップ向け融資事業は2021年の事業開始以降、累計融資額120億円を突破しており、ベンチャー市場における資金供給の一翼を担っています。
以上
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