『足元に眠る神奈川の歴史』刊行記念企画「厚木の古墳と史跡めぐり」トークイベント開催レポート
2月2日、有隣堂厚木店で満席のなか開催
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株式会社有隣堂(本社:神奈川県横浜市 代表取締役 社長執行役員:松信 健太郎)は、2024年12月2日発売『足元に眠る神奈川の歴史』の刊行記念企画として、2月2日(日)に有隣堂厚木店で、編者の公益財団法人かながわ考古学財団から柏木善治氏を迎え、トークイベントを開催しました。参加者25名と満席のなか、古墳時代を中心とした厚木エリアの遺跡・遺物の解説や、地元“推し”史跡の見どころなどが語られました。今回は、その模様を本書の編集担当のレポートとしてお届けいたします。
イベント概要
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名称:トークイベント「厚木の古墳と史跡めぐり」
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登壇者:柏木善治氏 (公益財団法人かながわ考古学財団)
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開催日:2025年2月2日(日) 14:00~15:30
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会場:有隣堂 厚木店 特設会場
イベントレポート
開催前日まで降雪の天気予報だったため、当日の交通機関の乱れが心配されたなか、結果として雨天にもかかわらず、一般のお客様23名、関係者2名の参加で滞りなく開催出来た。参加者は中学生から高齢者までの幅広い年代にわたり、やや男性が多く思われた。
柏木善治氏にはまず、公益財団法人かながわ考古学財団の主な業務や、本書の制作背景をお話いただいた。本書は特に県民の皆様が手にもって県内の史跡めぐりができるようにという意図でマップやイラスト、写真を中心に編集されている。
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本イベントでは、開催地である厚木にちなみ、厚木地域に特化して用意していただいた資料を映し出しながら語っていただいた。内容は発掘現場の写真、遺跡の空中写真や内部写真、出土品、地図や模式図などバラエティに富み、人気の高い出土品の埴輪の写真は特に参加者からの興味を惹いていた。本論では厚木地域を代表する古墳として「及川伊勢宮(オイカワイセミヤ)遺跡」と「中依知(ナカエチ)遺跡群」を紹介していただいた。
■及川伊勢宮(オイカワイセミヤ)遺跡
古墳時代前期を代表する古墳。発掘前は円形の若干の高まりが確認できたのみで円墳と考えられていたが、発掘後に(一昔前の)鍵穴状の前方後円墳であることが判明した。この形の古墳は県内では事例が数少なく、現地見学会には1,400人もの参加者がつめかけた。
■中依知(ナカエチ)遺跡群
古墳時代後期・終末期を代表する古墳。第3次調査では急斜面に横並びに10基の横穴墓群が発見された。横穴墓とは崖面を横に掘り進み、奥に直接墓室(玄室)を造ったもので、正面・左右・奥に石積みが施工されたものもある。石積の目的は墓前空間の見栄えを古墳と同等にすることにあったようだ。
遺跡の大半は調査終了後、原状復帰され現在は目にすることが困難である。厚木市内で古墳を気軽に見学するには登山古墳が最適だろう。2号墳から5号墳が史跡公園として一部整備されている。埴輪の出土も多く、それらは「あつぎ郷土博物館」で見学できる。
終了後の質疑応答では、数多くの参加者から質問があり、柏木氏も遺跡に対する関心の高さや熱意に感激していた。終演後のサイン会には長い列ができ、柏木氏は「はじめての経験で大変嬉しい限り。研究者にはまたとない経験だった」と語った。
お話しいただいた内容は大変わかりやすく、質問への回答も懇切丁寧にご対応いただいた。参加者の皆様の様子からも、ご満足いただけたのではないかと思う。是非、本書を持って史跡めぐりに行ってもらいたい。
(レポート: 『足元に眠る神奈川の歴史』 編集担当 山口真一郎)
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■登壇者プロフィール
柏木 善治(カシワギゼンジ)
1970年神奈川県小田原生まれ。財団法人静岡県埋蔵文化財調査研究所を経て、1994年から公益財団法人かながわ考古学財団に勤務。2013年総合研究大学院大学文化科学研究科博士後期課程修了。文学博士。現在、かながわ考古学財団常務理事兼事務局長。本書『足元に眠る神奈川の歴史』の刊行に際しては、プロデューサー的役割を担い、本書中でも「財団が担う文化財保護と活用」を執筆した。
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●書 名:『足元に眠る神奈川の歴史』
●副書名:写真とイラストでわかる遺跡・史跡
●編 者:公益財団法人 かながわ考古学財団
●出版社:有隣堂
●定 価: 1,980円(税込)
●体 裁:A5判・本文176頁
●ISBN :978-4-89660-253-1
●発売日:2024年12月2日(月)
●取り扱い:有隣堂各店(一部店舗除く)、全国の書店
■有隣堂の出版物の紹介
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