G20財務大臣会合: 貧困国も恩恵を受けるグローバル租税改革を
9月20日からオーストラリアのケアンズで始まるG20財務大臣会合で、国際的な租税回避に対する規制が話し合われることになっていますが、国際NGOオックスファムは、この改革が一部の先進国や多国籍企業だけでなく、すべての国・人々に恩恵をもたらすものでなければならないと主張しています。
G20は、現在先進国・途上国に何十億ドルという歳入不足をもたらしている、多国籍企業の租税回避を強く取り締まることで、拡大する国内格差の是正に貢献することができます。アップルやスターバックスなどの有名企業が制度の抜け穴を使って多額の税逃れを行ってきたことは広く報じられていますが、これは氷山の一角にすぎません。途上国が租税回避により失っている税収は、年間1000億ドル(約10兆円)に上ると推定されています。
オックスファムは、G20が採るべき行動として、特に以下の2つを訴えています。
1. グローバル租税改革に関する意思決定への途上国の参加
現在、国際的な租税回避で最も大きな被害を受けているのは途上国であり、OECD(経済協力開発機構)が主導するグローバルな租税改革プロセスの意思決定に、途上国がしっかりと参加できるようにする必要があります。
この問題について議長国オーストラリアのジョー・ホッキー財務大臣は最近、国際的な租税体制がすべての国にとって公平なものとなるよう、G20を牽引するとの意思表明をしています。しかしながら、途上国が意思決定に参加できるようにするために、G20が採るべき具体的行動については明らかにしていません。
2. 多国籍企業の国別納税情報の一般公開
G20が合意するグローバル租税改革の一環として、多国籍企業に対し、活動国ごとの納税額の公開を義務付ける必要があります。これにより、各企業が実際に経済活動を行って価値を生みだしている国で相応の税を納めるようにさせることができるようになります。
同時に、企業の納税情報は、税務当局だけに報告するのではなく、市民が企業のアカウンタビリティを問えるよう、公開を義務付けるべきです。
経済成長モデルの見直しについて
G20に参加する16カ国を含む世界中で、貧富の格差の拡大傾向にあることについて、国際通貨基金(IMF)やOECD、世界経済フォーラム(ダボス会議)も危機意識を表明しています。極端な経済格差は政治・経済の安定を損ない、経済成長による貧困削減効果を阻害し、経済成長自体の持続可能性に対する脅威ともなります。
にもかかわらずG20は、この危機についてしっかりと議論していません。国内総生産(GDP)だけに焦点を当てた狭い成長志向では、経済成長の恩恵を最貧層に届けることはできません。G20の財相たちは、極端な所得格差を是正するような「包摂的成長」モデルに対する支持を表明すべきです。
世界各地で、市民たちが貧富の格差が広がり、世界が悪い方向に向かっていることに気付き始めています。格差は、少数のエリートに富を集中させる過程で、もっとも貧しい人々から暮らしの改善に必要な支援を取り上げ、それに対する抗議の声を無視します。国際社会が格差拡大を解決できなければ、経済や社会の問題も増え、貧困をなくすための取り組みも大きな後退を余儀なくされることになります。
オックスファムは、G20が採るべき行動として、特に以下の2つを訴えています。
1. グローバル租税改革に関する意思決定への途上国の参加
現在、国際的な租税回避で最も大きな被害を受けているのは途上国であり、OECD(経済協力開発機構)が主導するグローバルな租税改革プロセスの意思決定に、途上国がしっかりと参加できるようにする必要があります。
この問題について議長国オーストラリアのジョー・ホッキー財務大臣は最近、国際的な租税体制がすべての国にとって公平なものとなるよう、G20を牽引するとの意思表明をしています。しかしながら、途上国が意思決定に参加できるようにするために、G20が採るべき具体的行動については明らかにしていません。
2. 多国籍企業の国別納税情報の一般公開
G20が合意するグローバル租税改革の一環として、多国籍企業に対し、活動国ごとの納税額の公開を義務付ける必要があります。これにより、各企業が実際に経済活動を行って価値を生みだしている国で相応の税を納めるようにさせることができるようになります。
同時に、企業の納税情報は、税務当局だけに報告するのではなく、市民が企業のアカウンタビリティを問えるよう、公開を義務付けるべきです。
経済成長モデルの見直しについて
G20に参加する16カ国を含む世界中で、貧富の格差の拡大傾向にあることについて、国際通貨基金(IMF)やOECD、世界経済フォーラム(ダボス会議)も危機意識を表明しています。極端な経済格差は政治・経済の安定を損ない、経済成長による貧困削減効果を阻害し、経済成長自体の持続可能性に対する脅威ともなります。
にもかかわらずG20は、この危機についてしっかりと議論していません。国内総生産(GDP)だけに焦点を当てた狭い成長志向では、経済成長の恩恵を最貧層に届けることはできません。G20の財相たちは、極端な所得格差を是正するような「包摂的成長」モデルに対する支持を表明すべきです。
世界各地で、市民たちが貧富の格差が広がり、世界が悪い方向に向かっていることに気付き始めています。格差は、少数のエリートに富を集中させる過程で、もっとも貧しい人々から暮らしの改善に必要な支援を取り上げ、それに対する抗議の声を無視します。国際社会が格差拡大を解決できなければ、経済や社会の問題も増え、貧困をなくすための取り組みも大きな後退を余儀なくされることになります。
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