災害公営住宅「市営柳の目東住宅」が竣工、入居開始(東松島スマート防災エコタウン)
また、「市営柳の目東住宅」では、周辺の病院・公共施設を結ぶマイクログリッドにより電力を供給し、エコで災害に強いまちづくりの実現を目指す「東松島スマート防災エコタウン」構築事業を進めています。システムの完成、稼働開始は2016年3月の予定です。
<東松島市 阿部秀保市長 コメント>
東日本大震災からの生活再建において、住宅再建の優先度は高く、災害公営住宅のいち早い建設が重要と考えている。復興はまだ道半ばだが、この先、さらに住宅再建の取り組みを加速させていきたい。
また、東日本大震災を通じて、市民の命を守るためには災害時のエネルギー確保が不可欠だと強く認識し、当地では環境省の補助を受け「東松島スマート防災エコタウン」構築事業を推進していく。住宅だけでなく周辺の病院等を含めたマイクログリッドにより電力を供給し、災害時にも3日間はエネルギーを通常通り確保できる。自治体がエネルギーを確保し、住民の命を守る災害に強い安全・安心のまちづくりは、新しいモデルになると考えている。
【「市営柳の目東住宅」概要】
・計画人口:247人
・計画戸数:85戸+集会所(戸建70戸、集合15戸)
・敷地面積:約4ha
・住宅用地:約1.6ha
・公園、緑地:約0.2ha
・防災調整池、水路:約0.9ha
・道路:約1.4km
・その他:約0.1ha(型式・間取り・戸数)
・戸建 2LDK(59.68㎡) 34戸 、 3LDK(71.30㎡) 16戸、 4K(78.83㎡)20戸
・集合 1LDK (41.96㎡) 15戸
・集会所 (142.34㎡) 1棟
・全体行程について
(ご参考) 「東松島スマート防災エコタウン」構築事業について
東松島市は、東日本大震災からの復興計画で、安心して暮らせる災害に強いまちづくりや「環境未来都市」構想を掲げて、復興に取り組んでいます。また、積水ハウスでは環境配慮型住宅「グリーンファースト」やこれらが集まったまち「スマートコモンシティ」などの取り組みを推進しています。
2016年3月の完成を目指す「東松島スマート防災エコタウン」では、「市営柳の目東住宅」と周辺の病院、公共施設等を結ぶ自営線によるマイクログリッドを構築し(日本初)、太陽光発電460kWを持つ自営線特定規模電気事業者(自営線PPS)がCEMS (Community Energy Management System)により最適制御しながら電力供給を行います。そして、太陽光発電で年間256t-CO2の二酸化炭素排出を削減し、エリア内でのエネルギーの地産地消を実現します。不足する電力は、東松島市内にある低炭素型電源から既存電力網を利用して供給することで、地域全体の地産地消も可能となります。系統電力が遮断した場合にも、同タウン系統内の太陽光発電と蓄電池を用いて安定化させ、大型のバイオディーゼル発電機と組み合わせ3日間は通常の電力供給が可能です。大震災のような長期の停電時にも、太陽光発電と蓄電池を組み合わせることで病院や集会所などへの最低限の電力供給の継続が可能です。病院などの災害活動の拠点施設への電力供給を維持し、地域の災害対応力と防災力向上に寄与します。東松島市は、「復興まちづくり計画リーディングプロジェクト」において、分散型地域エネルギー自立都市を掲げており、2011年12月には内閣総理大臣より「環境未来都市」(全国11都市)に選定されました。この事業は、復興まちづくり計画、環境未来都市構想の一環として、環境省の補助金を受けて、一般社団法人低炭素社会創出促進協会が実施している「自立・分散型低炭素エネルギー社会構築推進事業」で、エネルギーの地産地消・防災力向上の先導的な取り組みであり、「環境未来都市 東松島モデル」としての展開が期待されるものです。
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