東京都荒川区と大田区にて全国初の自治体をまたいだ「遠隔区民サービス」の実証を開始
-自治体の垣根を越える、アバターとローカル5Gで実現する未来の行政サービス-


ANAホールディングス発のスタートアップであるavatarin株式会社(代表取締役CEO:深堀 昂、以下:avatarin(株))、アルティウスリンク株式会社(代表取締役社長:那谷 雅敏、以下:アルティウスリンク)、株式会社キャンパスクリエイト(代表取締役社長:髙橋 めぐみ、以下:キャンパスクリエイト)の3社は、2025年11月17日より、荒川区役所本庁舎と大田区役所本庁舎を対象に、自治体をまたいでのアバターロボット「newme(ニューミー)」とローカル5Gを含む次世代通信技術を活用した未来の行政サービスモデルを共創する実証実験を開始します。
これまで実施した実証※1で得られた知見を基に、本実証ではその取り組みを発展させ次のステップに進みます。大田区に加え、新たに荒川区にもnewmeとローカル5G基地局を配置し、オペレーターが2つの自治体のnewmeを遠隔で切り替えながら操作する「遠隔区民サービス」を提供します。
なお、自治体をまたいだ2つの区役所でローカル5Gを活用した「遠隔区民サービス」は、全国で初めての試みとなります。(「ローカル5Gに接続したアバターロボットを使用した行政サービスの自治体をまたぐ提供」として、2025年10月時点でインターネット上の公開情報をもとに独自に調査を実施(大田区調べ))
この試みは、各区役所内に構築されたローカル5Gによる大容量・低遅延の安定した通信基盤を活用することで、遠隔地のオペレーターが2つの自治体のnewmeを操作し、場所にとらわれずに質の高いサービスを提供する、持続可能な行政運営の新たなBPOモデルを構築するものです。
本実証では、オペレーターが遠隔から2つの自治体の窓口業務を担うことで、区内業務DX化と窓口サービスの満足度向上を検証します。具体的にはオペレーターが「newme」を切り替えながら、窓口案内やフロアマネージャー業務を担当します。オペレーターは自治体に応じて適切なご案内ができるよう、アルティウスリンクが提供するナレッジシステムを使用します。このナレッジシステムは生成AIを活用し、今あるマニュアル資料からQ&Aを自動生成することで、短期間で精度の高いナレッジ構築を実現します。
本実証は、東京都が実施する次世代通信技術活用型スタートアップ支援事業※2(以下「Tokyo NEXT 5G Boosters Project」)の支援を受け、実証実験フィールド提供者である荒川区と大田区の協力のもとで行うものです。
また、ローカル5G基地局の提供等について、国立大学法人東京大学大学院工学系研究科中尾研究室がavatarin(株)との共同研究に基づき協力しています。
◆実証概要
日時:2025年11月17日~12月19日 ※予定
アバター設置場所:荒川区役所本庁舎と大田区役所本庁舎の2ヶ所
アバター操作場所:avatarin(株)オフィス(東京都中央区)
実証内容:2名のオペレーターが荒川区と大田区の「newme」4台を切り替えて、窓口案内やフロアマネージャー業務(手続きサポート、問い合わせ対応)を実施
期待される効果: 区内業務DX化
窓口サービスの満足度の向上
行政業務における新たなBPOモデル構築

◆実証の目的と背景
実証実験のフィールドとなる荒川区では、令和5年9月に策定された「荒川区デジタル化基本方針」に基づき、デジタル社会の恩恵をより多くの区民が享受できるよう、DXの視点から、区政全般にわたって業務のあり方を見直すことを通じて、デジタル技術の活用による「区民サービスの向上」と区職員の働き方改革にもつながる「行政運営の更なる効率化」を目指しています。
また大田区では、令和7年3月に策定された大田区DX推進計画のもと、2040年を見据え、区役所、区民・地域の両輪で「DXの推進により変革を遂げた大田区」を目指しています。また、本計画上の重点施策の一つとして、デジタル技術を活用して、人にやさしい窓口を実現する「窓口DXの推進」を掲げています。
こうした自治体のDX推進を支援するため、avatarin(株)とアルティウスリンクは、BPOノウハウを活用して遠隔から住民サービスと業務効率化を両立させる「遠隔BPO(遠隔 Business Process Outsourcing)」の確立を視野に入れ、本年に自治体支援事業における業務提携に向けた基本合意※3を締結しています。今回の複数の自治体にまたがる実証は、この遠隔区民サービスの実装に向けた取り組みの一環として開始されます。
本実証では産学官が連携し、Tokyo NEXT 5G Boosters Projectの支援を受けながら、大容量・低遅延・同時多接続を実現するローカル5Gと、超低遅延による遠隔コミュニケーションと自ら操作することによるプロアクティブなサービス提供を得意とするアバターロボット「newme」を組み合わせて、一拠点から複数箇所での「遠隔区民サービス」提供の実証を行います。
本実証を通じて区民の暮らしを支え、暮らしの質が向上する新たな行政サービスの提供を目指します。
◆各社の役割
・avatarin(株)
実証企画・運営、全体管理、アバター技術の提供
・アルティウスリンク
遠隔住民サービスの業務設計支援・運営、行政業務におけるBPO事業のノウハウ提供
・キャンパスクリエイト
Tokyo NEXT 5G Boosters Project開発プロモーター、実証支援
・荒川区/大田区
実証フィールドの提供、区役所での実証調整、実証サポート
・NECネッツエスアイ
ローカル5Gの敷設、運用、管理、実証サポート
・東京大学
ローカル5Gに関する、技術研究・基地局提供・知見の提供
※1 2025年度
https://about.avatarin.com/info-news/news-release/9622/
2024年度
https://about.avatarin.com/info-news/news-release/8961/
※2 東京都 次世代通信技術活用型スタートアップ支援事業
東京都では、5G技術をはじめ、将来的な「Beyond5G」等も含めた次世代通信技術を活用した製品・サービス開発に
取り組み、社会実装とともに企業価値向上を目指すスタートアップを支援するため、「次世代通信技術活用型スタート
アップ支援事業」を令和5年度より実施しています。より具体には、東京都と協働して支援を行う事業者を開発プロモ
ーターとして募集・選定し、スタートアップ企業に対し多角的な支援を行います。開発プロモーターは、3ヶ年度にわ
たり都内スタートアップ企業に対し、連携事業者(通信事業者や実証フィールド提供者、研究機関、VC・金融機関等)
と連携しながら、資金的、技術的な支援やマッチング支援等を行い、次世代通信技術等を活用した製品・サービスの開
発及び事業上市を目指します。
▼詳細はこちらをご参照ください(事業WebサイトURL)
https://next-5g-boosters.metro.tokyo.lg.jp/

※3 ニュースリリース「avatarinとアルティウスリンク、自治体支援事業における業務提携に向け基本合意」参照
https://about.avatarin.com/info-news/news-release/9612/
◆avatarin株式会社 について
AIやロボティクスなどのテクノロジーを用いて困った人を助ける「世界最大の人助けネットワーク」の構築を目指しているANAホールディングス発のスタートアップです。
様々な業種のプロフェッショナルが持つスキルをAI化して共有できる世界共通のプラットフォームを構築し、そこに接続されたロボットやモビリティをはじめとした多種多様なデバイスに「アバターインする」ことで、だれもが、いつでも、どこでも助け合える世界となることを目指しています。
その世界の実現に向け、「遠隔からAI化」という独自の手法を用いてマルチモーダルAIを開発し、これを搭載するコミュニケーションAIロボット「newme(ニューミー)」やモバイルツールなどを活用して、「困っている人」と「プロフェッショナルのスキル」を繋ぎます。
所在地 :〒103-0022 東京都中央区日本橋室町3-3-9日本橋アイティビル
設 立 :2020年4月
代表者 :代表取締役CEO 深堀 昂
資本金 :1億円
事業内容:アバターロボットに関するサービスの研究、開発、販売、リースその他の事業
AI及びその関連製品並びにそれらに関するサービスの研究、開発、販売、リースその他の事業
企業URL:https://about.avatarin.com/
◆アルティウスリンク株式会社 について
アルティウスリンクは、KDDIと三井物産の共同出資会社です。多様な人財とグループのアセットを活かし、コンタクトセンター、バックオフィス、営業支援、ITソリューションなど、企業活動を支える包括的なBPOサービスをワンストップで提供しています。人による高付加価値なオペレーションに、生成AIなどの先端テクノロジーと高度なデータ活用を掛け合わせることでBX(ビジネストランスフォーメーション)を推進し、企業の競争力強化を支援しています。
「そのつながりを、もっとつよく。うつくしく。おもしろく。」をパーパスに掲げ、人と企業、社会のつながりをより豊かにしながらお客様企業とともに価値を創造し、持続可能な社会の発展に貢献してまいります。
所在地 :〒151-8583 東京都渋谷区代々木2-2-1 小田急サザンタワー
設 立 :1996年5月 (アルティウスリンク発足 2023年9月1日)
代表者 :代表取締役社長 那谷 雅敏
資本金 :1億円
事業内容:コンタクトセンターを中心としたBPO(Business Process Outsourcing)事業
:①コンタクトセンター事業 ②バックオフィス事業 ③ITソリューション事業 ④その他関連事業
企業URL:https://www.altius-link.com/
◆株式会社キャンパスクリエイト について
株式会社キャンパスクリエイトは、「お客様の課題解決をオープンイノベーションで実践する広域TLO」をスローガンに、国立大学法人電気通信大学TLOとして経済産業省・文部科学省の承認・認定TLOを受けるとともに、企業様の技術ニーズに対して解決可能な大学研究者を全国から探索する、あるいは大学の技術シーズに対して活用可能な企業様を探索しマッチングする産学官連携マッチング業務を実施しています。また、企業様のオープンイノベーション支援として、企業様が関心を持っている技術分野において活用可能な大学の技術シーズを調査し、報告・ディスカッションを行いながら新規事業のテーマを固めていくコンサルティング業務などを行っています。
2022年4月1日より港区立産業振興センターの指定管理者構成団体として、産業振興に取り組んでおります。
所在地 :〒182-8585 東京都調布市調布ヶ丘1‐5‐1 電気通信大学 産学官連携センター
設 立 :1999年9月
代表者 :代表取締役 髙橋 めぐみ
資本金 :8,160万円
事業内容:産学官連携事業および産業振興事業
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