【RCIJリスクリサーチ】“出来レース型”の意思決定では過半数が失敗を繰り返す
ビジネスパーソンの約9割が忖度経験あり、組織の意思決定に潜む「集団浅慮」の実態が明らかに
一般社団法人日本リスクコミュニケーション協会(所在地:東京都港区、代表理事:大杉春子、略称:RCIJ)は、ビジネスパーソン276名を対象に、「企業の集団浅慮に関する意識調査」を実施しました。大手企業の不祥事が相次ぐ2026年。その根本に「なぜ優秀な人たちが集まる組織が、おかしな判断をしてしまうのか」という問いへの関心が高まっています。
企業における不祥事や意思決定ミスの背景には、個人の判断だけでなく、組織構造そのものに起因する問題があると指摘されています。本調査では、企業内の意思決定プロセスと、そこで生じる失敗・炎上の関係性を明らかにすることを目的に実施しました。
結果として浮き彫りになったのは、「出来レース型」組織が繰り返す失敗だけでなく、「トップダウン型」組織では失敗そのものが認識されていないという、より深刻な実態です。
そして管理職は一般職よりも高い割合で「違和感があっても黙った経験がある」と回答しました。
調査結果サマリ―
1|「出来レース型」の意思決定では、52.3%が「何度も失敗した」と回答
トップダウン型では、51.0%が「失敗を覚えていない」と回答
2|組織の決定への忖度経験、一般職:93.6%、管理職:98.1%が「ある」と回答
3|社内での異論は、約半数が「聞き流される」と認識
■調査結果①
意思決定が“出来レース型”組織では、失敗を繰り返し(52.3%)
“トップダウン型”組織では、失敗を認識すらしていない (51.0%)
「出来レース型」の意思決定では、過半数が失敗を繰り返すー
意思決定プロセスと失敗経験の関係を分析したところ、「結論があらかじめ決まっている“出来レース型”」の意思決定を行う組織では、52.3%が「失敗や炎上を何度も経験した」と回答しました。
一方で、「現場の意見が反映されないトップダウン型(決定事項報告型)」では、51.0%が「失敗を覚えていない」と回答しており、失敗そのものが認識されていない可能性が示唆されます。

これらの結果から、意思決定の「形式」が、失敗の“再発”と“認識”のあり方を大きく左右していることが明らかになりました。
■調査結果②
全体の94.5%が忖度経験あり。
管理職の98%以上が、組織の決定に違和感があっても忖度し黙っていた
組織内での意思決定における行動実態として、忖度経験の有無を調査したところ、9割以上が「忖度の経験がある」と回答しました。
その中でも、4人に一人は忖度することが「よくある」と回答しています。

また、同じ質問を役職別に分析したところ
一般職:93.6%、管理職:98.1%が「忖度の経験がある」と回答しており
管理職の方が「違和感があっても黙っている」実情が明らかになりました。

■調査結果③
ビジネスパーソンの約半数が「異論は聞き流される」と認識
自社の会議における異論の扱われ方については、
約半数が「意見としては受け止められるが、聞き流される」と回答しており
組織内での問題提起が十分に機能していない実態が明らかになりました。

ここから、多くの組織で、意見は存在しても“意思決定に影響を与えない構造”が存在していることが明らかとなりました。
■ 専門家の提言(一般社団法人日本リスクコミュニケーション協会 代表理事 大杉春子)
今回の調査結果で注目したのは「管理職ほど黙っている」という事実です。
一般職より10ポイント以上高い忖度経験率。これは管理職の方が意志が弱いとか、保身に走っているということではないと思います。上からの期待と、部下への責任の間で板挟みになりながら、「ここで言っても状況は変わらない」と判断している。その積み重ねの結果ではないでしょうか。
そしてもう一つ気になったのが、トップダウン型の組織で「失敗を覚えていない」という回答が半数を超えた点です。失敗していないのではなく、失敗として認識されないまま流れていく。
これが続くと、振り返りも学習も起きません。気づいたときには、炎上や不祥事という形で外から突きつけられる——という事態につながります。
では、何をすればいいか。「心理的安全性を高めましょう」という話をよく聞きますが、それだけでは難しいと感じています。「言っていいよ」という空気があっても、言ったことが何も変わらなければ、人は黙ることを覚えます。
異論が出る場をつくるより、異論が消えていないかを確認する仕組みの方が現実的です。
■ 調査概要
・調査名:「企業の集団浅慮に関する意識調査」
・調査対象:企業・組織に勤務するビジネスパーソン
・有効回答数:276名
・調査期間:2026年4月20日
・調査主体:一般社団法人日本リスクコミュニケーション協会(RCIJ)
■ 無料オンラインセミナーを4月23日に開催
「あなたの会社でも起きている「集団浅慮」—優秀な組織はなぜ道を誤るのか—」
累計2,200万部を超えるベストセラー「嫌われる勇気」の著者、ライターの古賀史健氏を講師に迎え、2025年に社会を揺るがしたフジテレビ問題をモデルケースとして、組織が集団浅慮に至るメカニズムと打開策をひも解くオンラインセミナーを4月23日(木)に開催します。
・タイトル:『あなたの会社でも起きている「集団浅慮」—優秀な組織はなぜ道を誤るのか—』
・日時:2026年4月23日(木)16:00~17:00 @zoom
・登壇者:古賀史健 氏(ライター)
・モデレーター:大杉春子(RCIJ代表理事)
●申込はこちら👇
https://us06web.zoom.us/webinar/register/WN_8eVNikjrTRmxwvxFnMqdwQ
日本リスクコミュニケーション協会(RCIJ)について
RCIJは、コミュニケーション戦略(戦略広報)におけるリスク管理に特化したカリキュラムを展開している専門機関です。各業界の第一線で活躍する専門家が結集し、リスク管理から危機管理広報まで包括的に網羅したプログラムを提供しています。
設立:2020年7月6日
事業内容:リスクコミュニケーション技能認定講座の提供、セミナー開催等
代表理事:大杉春子
▶協会公式HP:https://www.rcij.org/about
▶資格講座URL:https://www.rcij.org/qualify
▶協会Xアカウント:https://x.com/rcijofficial
▶世間で話題になった炎上案件をプロの目線でわかりやすく解説!週1回10分でRCを学ぶ音声番組
「RCIJPODCAST『炎上の正解』」:spotify / Amazonpodcast / Youtubeにて配信中
■本件に関するお問い合わせ
一般社団法人日本リスクコミュニケーション協会 事務局
E-mail:contact@rcij.org
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本調査の内容を引用・転載される際は、出典元として必ず以下のクレジットを明記してください。
「一般社団法人日本リスクコミュニケーション協会 調べ」
また、Webメディア等で引用される場合は、本リリースのURL、または当協会公式サイト(https://rcij.org/ )へのリンクを設置いただけますと幸いです。
※調査結果の図表・画像データのご提供、および本件に関する詳細な取材(代表理事 大杉へのインタビュー等)も随時お受けしております。お気軽に事務局までお問い合わせください。
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