シーベジタブル、経済産業省J-Startupプログラムの地域版「J-Startup WEST」で有望なスタートアップ(四国地域11社)に選定
海の生態系を豊かに育む海面栽培と陸上栽培に取り組むシーベジタブルが、「J-Startup WEST」に選定
合同会社シーベジタブル(共同代表:蜂谷 潤、友廣 裕一、本社:高知県安芸市)は、四国地域から全国・世界へはばたく有望なスタートアップとして、経済産業省 四国経済産業局等が運営する「J-Startup WEST」に選定されました。
シーベジタブルは、高知県で創業し室戸市・安芸市・高知市に生産拠点を構えています。今では全国に生産拠点が増え、スジアオノリの種から培養し試験栽培するラボ(研究室)も、徐々に拡大しています。各地の生産拠点では、地域の漁師や福祉団体、高齢者の方々と連携しながら、高品質な海藻を生産しています。
J-Startup WESTについて
「J-Startup WEST」は、経済産業省のJ-Startupプログラム(※)の地域展開として、令和5年4月に創設。
中国・四国地域から全国・世界へはばたく有望なスタートアップを「J-Startup WEST」選定企業として選定し、公的機関と民間企業が連携して集中支援を実施することで、選定企業の飛躍的な成長をサポート。また、中国、四国地域発の有望なスタートアップ企業群を明らかにし、地域ぐるみで起業家を応援・支援する仕組みを構築することで、地域が起業家を生み、育てる好循環(=「エコシステム」)の強化を目指しています。
(※)J-Startupプログラムは、実績あるベンチャーキャピタリストや大企業の新事業担当者等の外部有識者からの推薦に基づき、潜在力のある企業を選定し、政府機関と民間の「J-Startup Supporters」が集中支援を行うプログラム。
J-Startup WEST(四国地域)選定の経緯
四国地域において、令和5年11月1日から12月22日までの期間で公募があり、全国や四国地域で活動するベンチャーキャピタリスト、インパクト投資の有識者等で構成される審査委員会において、総合的に高い評価を得た案件(11社)が選定されました。
J-Startup WEST 選定企業 審査基準
1、 先進性
事業内容が創造性に富んでおり、他企業との差別化が図られているか。
2、成長性
グローバルに活躍することに対する意識や、持続的な課題解決を通じた成長に対する意
識等、事業内容が将来にわたって、成長を期待できるものであるか。
3、イノベーション
事業内容が経済や社会に新たな価値を生み出すものであるか。
4、経営者の意欲
経営者として事業をリードしていくという強いリーダーシップや心構え、確固たるビジ
ョンを持っているか。
5、 インパクト
自社の製品・サービスによって、どのような地域・社会課題を解決し、どの程度のユーザ
ー数への波及効果があるか。また、自社による課題解決を通じて、ほかのどのような地域・
社会課題解決に繋がると期待できるか。
6、地域性
地域に愛着を持ちつつ、今後の飛躍・成長を通じて四国地域・日本の次の時代を切り開く
意欲を持ち、地域経済への貢献や地域課題の解決に資する事業内容となっているか。
7、実現可能性
財務面で不安が少なく、経営計画が根拠のあるものになっており、事業内容と経営計画
が一致しているか。
シーベジタブルの取り組み
シーベジタブルは2016年に創業し、磯焼けにより減少しつつある海藻を採取して研究し、環境負荷の少ない陸上栽培と海面栽培によって蘇らせ、海藻の新しい食べ方の提案を行っています。日本の海域には約1500種類を超える海藻が生息し、そのすべてが毒を持たず、食用になり得るとされています。しかし、世界で最も海藻食文化が進んでいると言われている日本でさえも、食卓に並ぶのは数十種類だけ。1400種類以上もの海藻が未知なる食材として眠ったまま存在しています。過去から受け継がれる海藻食文化を守っていくと同時に、新たな海藻食文化をつくることで、海にも人にも良い未来を広げるために、活動しています。陸上栽培と海面栽培により、全国各地で希少品種の海藻の研究と生産に取り組み、「食べられてきたけど採れなくなった」「美味しいけど食べられてこなかった」海藻を、レストランやホテルといった事業者を始め、生活者に向けて販売しています。
世界初、地下海水をつかった青のり陸上栽培
シーベジタブルが特に生産に力を入れているのは、青のりの中で最も香り高く最高級品種と言われるスジアオノリです。かつての主産地であった高知県四万十川では、河口部の水温上昇に伴って収穫量が激減し、2020年には出荷量がついに0kgになりました。シーベジタブルは、世界初となる清浄でミネラル豊富な地下海水を用いた陸上での栽培を行い、独自に開発した設備(特許取得済)や生産ノウハウにより、高品質なスジアオノリを通年で安定的に供給しています。
海の生態系を豊かに育む海面栽培
海藻が形成する藻場は“海のゆりかご”と言われるように、魚や貝などの生き物たちの命を育む機能があり、海の生態系のバランスを保っています。しかし海水温が年々上昇していることで、海藻を食べるアイゴなどの魚やウニの活性が高い時期が長期化し、その結果、全国各地で食害が大きく発生し、藻場が激減しています。こうした状況の中で私達ができることの一つが、海面で海藻を栽培することでした。海水温が下がって食害を受けない時期や海域を特定し、そこに適した海藻を栽培すれば、一時期だけでも海に海藻がある状態をつくることができます。どうしても食害を受けてしまう状況では、カゴなどを使って栽培することが可能です。これにより今まで活用されていなかった海域に海藻がある状態を長い期間つくっていくことができ、海の生態系を豊かに育むことができると考えています。
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