日本ゼオン、「第56回 日化協技術賞 技術特別賞」を受賞
シクロペンタノンの画期的製造法の開発が高評価
今回、受賞対象となったテーマは、「シクロペンタノン新製造法の開発と5員環ケミカルビジネスの構築」であり、C5留分から抽出されるジシクロペンタジエン(以下、DCPD)を出発原料とする全く新しいシクロペンタノン(以下、CPN)の製造法開発と、これに付随する各種製品群の開発・製造・販売による産業発展への貢献が認められたものです。
CPNは、ゼオンが得意とするC5総合活用ビジネスを成す重要な製品の1つであり、C5留分に含まれるDCPDを主原料としています。高い溶解力や乾燥性・回収性に優れた特性を活かし、半導体向け溶剤や合成香料原料に広くご利用いただいています。今回の受賞対象となった新製造法は2004年に開発されたもので、従来法に比べて収率が高く、且つ二酸化炭素発生を抑えた極めてクリーンなプロセスを実現しています。
シクロペンタノン(CPN)の特長
・純度99%以上
・比較的に沸点が低く、単一物質の洗浄剤であり、乾燥性、回収性に優れる
・リサイクル使用が可能であり、液管理が容易
・生分解性が良好であり、毒性が低い
また、本プロセスの中間体であるシクロペンテンを原料として、開発・上市されたシクロペンチルメチルエーテル(CPME)は、疎水性が高く、比較的高い沸点を持つことから、安全に取り扱える疎水性エーテルとして医薬品製造等の溶媒として幅広く利用されています。
この新製造法の開発と、本プロセスの開発を通じて確立された5員環ケミカルビジネスが、「半導体分野、香料分野、医薬品製造分野等の産業発展に大きく貢献する優れた取り組み」との評価を受け、由緒ある賞の受賞に至ったことは、当社としても大変な名誉です。ゼオンは、今後も独創的技術の開発を通じて、安心で快適な人々の暮らしに貢献してまいります。
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