大学・地域・スタートアップとの“社会共創“でオフィスを刷新 「日経ニュー オフィス賞」にて『中部ニューオフィス奨励賞』受賞
自社パイプ廃材のアップサイクルから始まった「等身大の中小企業オフィス」が評価
大径薄肉パイプ(ステンレス・鉄・チタン)の製造販売を行うシンニチ工業株式会社(本社:愛知県豊川市、代表取締役社長:木下 雄輔)は、椙山女学園大学との産学連携を起点に進めてきた穂ノ原工場のオフィスリフォームプロジェクトが評価され、「第 39 回 日経ニューオフィス賞」において『中部ニューオフィス奨励賞』を受賞いたしました(2026 年 8 月 5 日発表)。当社は、著名なデザイナーや巨額の投資による「豪華な空間づくり」を目指したのではなく、そこで働く社員と未来世代(学生)が自ら起案し、議論・設計・施工までを手掛けました。空間のクオリティを競うのではなく、共創のプロセスを通じて「社員の意識改革や自律的な成長」を生み出す、等身大の中小企業による「人的資本・体験重視のオフィス改革」モデルとして高く評価されたと考えています。

穂ノ原工場/食堂

穂ノ原工場/会議室

大学生との打ち合わせ
■受賞の背景:廃パイプが「パイプ役」となり、挑戦を支える“実験台”へ
本受賞は、椙山女学園大学 生活科学部 生活環境デザイン学科 𣘺本研究室との産学連携を起点に、足掛け 4 年にわたり展開してきたオフィスリフォームプロジェクト(第 1 弾〜第 3 弾)が評価されたものです。有名建築家や大手デベロッパー主導の改修ではなく、「ヒト・モノ・カネが限られる中小企業であっても、情熱があれば面白いことができる」という想いのもとスタート。自社製造工程で生じるパイプ廃材の活用から始まり、地元アトツギ企業、スタートアップ企業、若手アーティストへと「共創の輪」を広げ、製造現場に隣接した「実験・発信・共創のハブ」へと昇華させました。当社は、全国の同じ悩みを持つ中小企業の参考になる挑戦を目指しています。
【オフィスづくりの発展プロセス(共創の輪の広がり)】
・第 1 弾・1 年目(大学×自社): 椙山女学園大学と共にスタート。自社パイプの端材や不具合品を仕切り壁や什器に直接活用。
・第 2 弾・2 年目(大学×地元アトツギ企業 2 社×自社): 地元の津田硝子株式会社(廃ガラス)や岡崎製材株式会社(木端材)等と協働し、異素材を掛け合わせたインテリアを制作。

・第 3 弾・4 年目(大学×地元アトツギ企業 1 社×スタートアップ企業 2 社×自社): スタートアップ企業 Spacewasp 社の循環型の内装材やインテリアの導入、同じく建築系スタートアップ企業 VUILD 社のデジタル技術を活用した木材加工支援サービスの活用、地元アトツギ企業である株式会社ワーロンの強化和紙を天板装飾に採用。さらには、若手アーティスト寺前有海氏のパイプ廃材を用いたアート作品の常設展示も実施。単なる自社オフィス改修にとどまらず、自らが「パイプ役」となり、多様な外部パートナーの挑戦を支える「実験台」として空間を開放しています。
■働き方の自律性と創造性を引き出す空間設計
この度のオフィスリフォームプロジェクトは、老朽化した職場環境の刷新にとどまらず、社員の自律性と創造性を引き出す多彩なエリアを構築しています。
・「YURAGI」(交流・リフレッシュゾーン):食堂フロアを解放し、ハイテーブルやアトモスウィンドウを設置。視覚的開放感を演出し、偶発的なコミュニケーションを生み出すリラックス空間。
・「COCOON」(没入・思考ゾーン):カーテンで仕切られた「こもる壁」やアート作品を配置。身体的没入感と視覚的刺激により、常識に縛られない柔軟な発想を引き出します。
・「AMOEBA」(柔軟な議論ゾーン):全方向にモニターを配置し、視線が交差するスポーツバー風の会議体構成。アメーバのように人数や目的に応じて柔軟に配置変更が可能です。



■自社オフィスを社外へ開放し、挑戦を支える「実践・実験・表現の場」へ
当社は自社オフィス空間を、学生、地元企業、スタートアップ企業、若手アーティストといった社外の多様な主体が新たな挑戦をするための拠点として開放し、社会全体との共創を後押ししています。
・学生(次世代人材)への実践的な「学びの場」の提供(第 1 弾〜第 3 弾)
空間の企画・設計から、実社会の予算や納期を伴う「自主施工」までを一貫して経験する機会を学生に提供し、実践力を備えた次世代の人材育成に貢献しています。
・地元企業との協働による新たな事業価値の創出(第 2 弾・第 3 弾)
地元のガラスメーカーや老舗材木屋、伝統装飾素材を扱うアトツギ企業などと協働し、インテリアやテーブルを共同製作。地域の中小企業同士のつながりを深め、新たな価値を創出しています。
・スタートアップ・若手アーティストへの「実験・表現の場」の提供(第 3 弾)
実績や前例が必要なスタートアップ企業の新技術や内装材を自社オフィスに試験導入し、実績づくりを直接的に後押ししています。また、アートコンペを通じて若手アーティストの作品を常設展示することで、若手に発信の場を提供しています。
■「社会との共創」へ 当社が描く次のステージ
当社は今後も、BtoB 企業でありながら、地域や次世代と繋がる「開かれたモノづくり」を推進してまいります。大学との協働を通じて学生に実践的な学びや挑戦の機会を提供し、未来の製造業をともにつくるパートナーとして歩んでいきます。また、想いを同じくするパートナーとの共創をさらに広げ、新規事業の創出や若い世代が活躍できる現場づくりへとつなげていく考えです。製造業の枠を超え、「志を持つ仲間と、社会に価値を生み出す場」を増やしていくこと――それが、パイプを製造する当社が“社会とのパイプ役”を続ける最大の理由です。
【受賞概要】
賞名 :第 39 回日経ニューオフィス賞
受賞名 :中部ニューオフィス奨励賞
対象施設:シンニチ工業 穂ノ原工場
発表日 :2026 年 8 月 5 日
主催 :一般社団法人ニューオフィス推進協会、日本経済新聞社
【企画・設計担当 椙山女学園大学 生活科学部 生活環境デザイン学科 𣘺本雅好准教授 コメント】
代表取締役社長の木下さんからいただいた一本の電話をきっかけに始まった共創プロジェクトが、このような素晴らしい賞をいただくことになり、大変嬉しく思っています。このプロジェクトの大きな特徴は、学生、企業、そして社員の皆さんが一緒になってアイデアを形にしてきた「共創」のプロセスにありました。学生の提案を温かく受け入れてくださり、自主施工にもご協力いただいた社員の皆さんに、心から感謝しています。また、このプロジェクトに関わってくださったすべての皆さんに、感謝とともにお祝いの気持ちをお伝えしたいと思います。本当におめでとうございます。これらの空間がこれからさまざまな場面で活用され、新しい交流やアイデアが生まれる場になることを楽しみにしています。そして、ここからさらに新たな共創の輪が広がっていくことを期待しています。

【担当責任者 シンニチ工業株式会社 鈴木 通之 コメント】

約 4 年間にわたり、椙山女学園大学の学生の皆様の自由な発想や𣘺本先生のご協力のもと、協働でプロジェクトを推進できたことが、今回の素晴らしい結果へと繋がりました。熱意を持って本プロジェクトに携わってくださった椙山女学園大学の皆様、ならびにご協力いただいたすべての関係者の皆様に、心より深く感謝申し上げます。
【会社概要】
社名 :シンニチ工業株式会社
代表 :代表取締役社長 木下 雄輔
本社所在地:愛知県豊川市平尾町天間 48 番地
TEL :0533-88-4151
URL :https://www.shinnichikogyo.co.jp
設立 :1970 年(昭和 45 年)9 月 22 日
資本金 :7,120 万円
事業内容 :大径薄肉パイプ(ステンレス・鉄・チタン)の製造販売

【シンニチ工業とは】当社は自らを単なるパイプメーカーではなく、「人・技術・地域・未来をつなぐパイプ役」と定義しています。創業以来培ってきた大径薄肉パイプの技術を基盤に、産学連携やオープンイノベーションを通じて新たな価値創造に挑戦しています。経営の指針として掲げるシンニチイズム:「挑戦 協奏 追求 貢献 誠実」は、創業半世紀を機に、これまでのトップダウンではなく、自分たちで会社の未来を描こうという思いのもと集まった 13 人のメンバーで、約 1 年間かけて見直し作り上げました。産学連携やスタートアップ、芸術家とのオープンイノベーションを通じて、無機質なパイプ廃材(ステンレス)に「情緒的な価値」を吹き込み、次世代が憧れる製造業の姿を追求し続けています。
本件に関するお問い合わせ先
シンニチ工業 広報事務局:本件担当者 鈴木通之
E-mail:m_suzuki@shinnichikogyo.co.jp
TEL: 0533-88-4155
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