史跡古市古墳群峯ヶ塚古墳の発掘調査成果を公開― 応神天皇陵古墳に続いて2例目となる笠形木製品が出土 ―
令和7年12月20日(土)に説明会を開催、笠形木製品の見学や墳丘に登る体験も実施

大阪府羽曳野市にある史跡古市古墳群峯ヶ塚(みねがづか)古墳において、今後の整備に向けて必要な情報を収集することを目的として、発掘調査を実施しています。
この度の調査で、応神天皇陵(誉田御廟山・こんだごびょうやま)古墳に続いて、本市において2例目の出土となる笠形(かさがた)木製品が複数出土しました。笠形木製品は、身分や地位の高い人物に用いられた日傘を模したものとされており、峯ヶ塚古墳での出土は、古市古墳群における新たな確認例となります。
令和7年12月20日(土)に調査成果を公開。当日は参加者に向けて、峯ヶ塚古墳の墳丘に登る体験も実施する予定です。
日時:令和7年12月20日(土)10時~15時(雨天中止)
※説明は30分ごとに実施し、説明後には峯ヶ塚古墳の墳丘に登る体験を行います。
場所:峰塚公園内 発掘調査現場(羽曳野市軽里2丁目)
近鉄南大阪線「古市」駅から西へ約1.5km、峯ヶ塚古墳南西部
参加方法:当日先着順(事前申込不要)
費用:無料
その他:現地説明会へお越しの際は、公共交通機関をご利用ください。やむを得ずお車で来場される場合は、周辺の有料駐車場をご利用ください。近隣のご迷惑となりますので、路上や商業施設への駐車は固くお断りします。
開催中止や内容を変更する場合は、当日12月20日(土)午前8時までに羽曳野市ウェブサイト及び公式SNSでお知らせします。


史跡古市古墳群峯ヶ塚古墳について
峯ヶ塚古墳は墳丘長96メートルを測る前方後円墳で、5世紀末(今から1,500年ほど前)に築造されたと考えられています。国指定史跡であり、世界遺産「百舌鳥・古市古墳群」を構成する古墳の一つです。
峯ヶ塚古墳は、一般には立ち入ることができない陵墓が多い古市古墳群の中にありながら、立ち入ることのできる数少ない前方後円墳のひとつです。本市教育委員会では、築造当初の古墳の規模や形態などを明らかにし、今後の整備に向けた基礎資料を収集することを目的として、これまで19回にわたる継続した発掘調査を実施してきました。
平成3(1991)年の発掘調査において、後円部墳頂付近で新たに確認された埋葬施設からは、乱掘を受けていたものの多くの副葬品が出土しました。大刀が10数本当時のままの状態で見つかりました。その他にも魚佩(ぎょはい)や花形飾りなどの装飾品、鉄製武器や武具、ガラス玉など、その総数は3,800 点以上に及びます。


また、令和4(2022)年の調査では、長さ約380センチメートル、幅約75センチメートル、厚さ約8センチメートルの「石見型木製品」(木製のはにわ)が出土しました。これは、これまでに確認されている石見型木製品と比べても非常に大きく日本最大級の木製のはにわとなります。また、大阪府内では初めての出土になります。
これまでの調査により、峯ヶ塚古墳の墳丘上に円筒埴輪、朝顔形埴輪が立て並べられていたことは確認できていましたが、石見型木製品に加え、今回の調査で笠形木製品が出土したことから、築造当時の峯ヶ塚古墳でもさまざまな木製品がもちいられていたことが明らかになりました。
さらに、笠形木製品の出土は、峯ヶ塚古墳における葬送儀礼の様子を復元する際の貴重な事例となりました。

今回の説明会のポイント
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峯ヶ塚古墳前方部の南西裾(すそ)を検出しました。
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周濠(しゅうごう)内より、笠形木製品が複数点出土しました。
このうち1点については、楕円形で想定最大径55センチメートルを測ります。
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笠形木製品は峯ヶ塚古墳では初めての出土となります。
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笠形木製品の他にも、埴輪などの遺物が多数出土しました。
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この度の調査成果は、峯ヶ塚古墳や古市古墳群の有力な古墳の葬送儀礼を復元するための貴重な資料となります。
問合せ先
羽曳野市教育委員会 生涯学習部 文化財・世界遺産室
【電話】072-958-1111 (内線:4482,4484)
【電子メール】bunka-sekai@city.habikino.lg.jp
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