“見えない断り”を可視化し、病院経営の課題を特定 Dr.JOY、紹介・救急電話の受入判断をAI で自動記録する「受入コールAI」を9月18日より提供開始
— 記録に残らない「断り」をデータ化し、機会損失を防ぐ新たな一手に —
Dr.JOY株式会社(本社:東京都港区虎ノ門、代表取締役社長・医師:石松 宏章、以下「当社」)は、2026年9月18日(金)より、紹介電話・救急隊からの連絡・夜間救急への問い合わせの受入判断を自動で録音・文字起こしし、断り理由を分析・可視化する新サービス「受入コールAI」の提供を開始いたします。
当社はAI電話事業において、2026年9月1日時点で213施設(導入準備中含む)の実績を有しており、本サービスはその技術と知見を結集した最新プロダクトです。
なお、本日9月17日は、WHOが定める「世界患者安全の日」にあたります。設備や体制上の都合でやむを得ず断ってしまう“見えない断り”の中には、本来は受入可能だったかもしれないケースも含まれています。「受入コールAI」は、この理由を可視化することで、患者さんの安全に貢献することを目指すサービスです。

「受入コールAI」サービスページ:https://drjoy.jp/feature/ukeire-call
開発背景
病院への入院は、救急搬送を経由するルートばかりではありません。外来受診や他院からの紹介を経由するルートも、大きな比重を占めています。救急搬送の応需率は公的統計として可視化されやすいのに対し、紹介電話の「断り」は口頭や紙のメモで処理されることが多く、記録として残りにくいという構造的な課題があります。当社が「第76回日本病院学会」で発表した分析では、紹介・救急電話の断り理由のうち19.7%が「理由不明」など体系化されないまま埋もれているという実態も明らかになっています。
「断っている自覚がないまま断り続けている」という“見えない断り”を定量データに変え、経営会議や診療科間の議論のきっかけにしたい。加えて本サービスは、医療機関の皆さまから寄せられた「紹介電話の対応に追われている」「断った理由を後から振り返れない」といった現場の声がきっかけとなり、開発が始まりました。
製品・サービス概要
受入コールAIは、地域連携室が受け取る紹介の電話、救急隊からの連絡、そして夜間救急への問い合わせという、これまで実態が見えにくかった3つの受入窓口すべてを、自動で記録・可視化するサービスです。窓口ごとに専用の050番号を発番し、番号ごとにデータを分けて管理することができます。既存の代表電話番号をそのまま使い続けたいという施設に対しては、既存回線から受入コールAIの番号へ転送する形での対応も可能です(転送には都度、通話料が発生します)。
【主な機能】
・紹介電話を自動で記録:
通話内容をリアルタイムで文字起こしします。
・受入判断をデータ化:
AIが文字起こし内容から受入可否と
理由を判定・タグ付けします。

・多様な受電手段:PC+ヘッドセット、モバイルアプリ、専用コードレス電話(DECT方式)の3種類から、部署の運用に合わせて選択できます。

FAXでの受診結果報告の自動生成や、通話内容のQRコードによる電子カルテへの反映など、現場の細かな運用負担を減らす機能も備えています。セキュリティ面では、3省2ガイドラインへの準拠、ISMS認証(ISO/IEC 27001)およびISMSクラウドセキュリティ認証(ISO/IEC 27017)の取得、AES-256暗号化、国内(AWS東京リージョン)でのデータ保管など、医療情報を扱う基盤としての要件を満たしています。
【管理画面イメージ】
地域連携室・救急外来それぞれの窓口で、通話の一覧・詳細を専用の画面から確認できます。
【図1】地域連携室向け画面

【図2】救急向け画面

【図3】通話詳細

【利用の流れ】
地域連携室での利用:紹介元から専用の050番号へ着信→Dr.JOYアプリで受電(PCでも可)→Dr.JOY上の院内名簿から転送先を指定→転送先スタッフとの通話内容をリアルタイムで自動文字起こし→文字起こし文面からAIが受入可否と理由を判断し、自動で記録・データ化

【救急隊からの連絡での利用】:救急隊から専用の050番号へ着信(モバイル)→Dr.JOYアプリで受電(PCでも可)→通話内容をリアルタイムで自動文字起こし→文字起こし文面からAIが受入可否と理由を判断し、自動で記録・データ化

経営ダッシュボードで、属人化した判断を「議題」に変える
蓄積したデータは経営ダッシュボードとして自動集計されます。担当者別のパフォーマンス、診療科別・月次の受入率トレンド、断り理由のカテゴリ別ランキング、曜日×時間帯の応需パターンをまとめたヒートマップなどを一覧化し、複数の050番号を利用する場合は番号ごとにデータを分けて確認できます。特定の診療科に断りが集中している実態や、夜間・休日帯の受入困難パターン、「本来は受入可能だったかもしれないケース」を数値として抽出し、経営会議や当直体制の見直しの議題づくりに役立てることができます。

導入により見込まれる3つのインパクト
-
経営:断り理由の可視化により、これまで気づかれていなかった改善余地を抽出でき、機会損失の抑制につながります(300床規模の地域医療支援病院を想定した独自試算※では、紹介・救急の受入困難が年間最大3.6億円規模の機会損失につながっている可能性があります。なお、病院の規模・状況により効果は異なります)。
※Dr.JOY調べ -
ブランド・信頼:判断根拠を明確に残すことで、「断らない病院」としての評価向上や、紹介元医療機関との強固な連携体制の構築に貢献します。
-
業務効率:手書きメモや口頭伝達を排除することで、記録作業の削減・報告漏れの防止・ヒアリング項目の平準化を実現します。
Dr.JOY株式会社 代表取締役社長・医師|石松 宏章 コメント
紹介電話は、病院にとって最も重要な患者接点のひとつです。しかしこれまでは、電話対応のみで記録が残らず、後から検証することも困難でした。受入コールAIが目指すのは、この電話を「経営会議で活用できる指標」へと進化させることです。もちろん、AIの役割は断り理由を漏れなく記録し、応需率を可視化して議論のきっかけをつくることまでです。データの背景にある理由を本質的に解釈し、現場の文化を変え診療科を超えた合意形成を行うのは、あくまで「人」の役割だと考えています。
また、受入コールAIは医師の判断を評価・監視するものではありません。設備や体制上の都合でやむを得ず断った判断を正当な記録として残し、現場を守るための仕組みです。データが蓄積されることで組織の構造的な課題が浮き彫りになり、仕組みによる改善が可能になる。それが、私たちの目指す医療現場の未来です。

本サービスの提供開始は「世界患者安全の日」の翌日となります。かつて、当社の社員が急に体調を崩し、すぐに救急車を呼んだものの、受け入れ先が見つからずたらい回しに遭い、危うく命に関わる状況に陥ってしまったことがありました。この経験は、私の中でずっと引っかかっていました。そしてこれは、社員だけに起きたことではないはずです。断らざるを得なかった判断の裏に、本来であれば受け入れられていたかもしれない患者さんがどこかにいたかもしれません。そうした「もしも」を一件でも減らし、救急や紹介という形で医療にたどり着こうとするすべての患者さんに、これからも貢献していきたいと考えています。
当社は、今後も「すべての医療従事者に、次の一手を」を理念に、医療機関のバラバラな業務を一つにつなぐ医療DXのプロダクトを提供してまいります。
会社概要

●社名:Dr.JOY株式会社
●本社所在地:東京都港区虎ノ門2丁目6番1号 虎ノ門ヒルズ ステーションタワー17F
●設立:2013年11月
●事業内容:医療分野におけるソフトウェア開発・運用 / 医療機関への医療・医薬品情報の提供
●公式ウェブサイト:https://drjoy.co.jp/
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像
