Grok事案で浮き彫りになったAI説明責任の課題に対応、AI MQL合同会社がVeritasChainのCAP-SRPに技術協力。

Grok事案を受け、AI MQL合同会社がAI非生成を第三者検証可能にするCAP-SRPのPoC整備に協力。

AI MQL

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AI MQL合同会社(本社:東京都)は、VeritasChain Standards Organization(VSO)が公開するCAP(Content AI Profile)におけるSRP拡張(Safe Refusal Provenance)、すなわちCAP-SRPの技術検討および公開PoC(Proof of Concept)整備に協力したことをお知らせします。


VeritasChain Standards Organization(VSO)について

VeritasChain Standards Organization

VSOは、「Verify, Don't Trust(信頼せず、検証せよ)」を理念とする非営利・ベンダー中立の国際標準化組織です。

金融・AI・アルゴリズム領域を中心に、暗号学的に検証可能な監査証跡標準を策定・公開しています。

公式HP: https://veritaschain.org/

VSOは、W3C(Web)、IETF(Network)、IEEE(Communications)、FIX Protocol(Financial Trading)と並ぶ、AI判断証跡の国際標準化団体として位置付けられています。

VSOの活動は、2025年12月時点で67の規制当局50を超える国際法域への技術情報提出を完了しており、アルゴリズム取引監査証跡の分野において世界で最も広く認知されたオープン標準としての地位を確立しつつあります。

主な提出先規制当局には以下が含まれます

  • 米国: SEC(証券取引委員会)CFTC(商品先物取引委員会)

  • 欧州: CEN-CENELEC JTC 21、EU Commission DG CONNECT

  • 英国: FCA(金融行動監視機構)

  • アジア太平洋: MAS(シンガポール金融管理局)、SFC(香港証券先物委員会)、FSC/FSS(韓国)、FSC-TW(台湾)、ASIC(オーストラリア)、FMA(ニュージーランド)、SEBI/RBI/IFSCA(インド)

  • 中東・アフリカ: DFSA/SCA(UAE)、SAMA/CMA(サウジアラビア)、CBB(バーレーン)、QFCRA(カタール)、FRA(エジプト)、CMA-KE(ケニア)、AMMC(モロッコ)

  • 南米: CVM/B3(ブラジル)、CMF(チリ)

  • 国際機関: IOSCO、OECD AI Policy Observatory、ISO/TC 68 JWG 7、IETF SCITT Working Group VAP(Verifiable AI Provenance Framework)について

CAPは、VSOが策定・公開しているVAP(Verifiable AI Provenance Framework)配下のドメインプロファイルです。

VAPは、「システム障害が人命・社会基盤・民主的制度に重大かつ不可逆的な損害をもたらしうる領域」におけるAI判断の証跡と安全性の基盤を定義する上位フレームワークです。

VAPの下には、以下のドメイン固有プロファイルが策定されています:

VAP(Verifiable AI Provenance Framework)
  • VCP (VeritasChain Protocol) 金融・アルゴリズム取引 MiFID II, EU AI Act, SEC Rule 17a-4

  • CAP (Content AI Profile) コンテンツ・クリエイティブ産業 EU AI Act, DSA, 著作権法

  • DVP (Driving Vehicle Protocol) 自動車・自動運転 UN R157, ISO 26262

  • MAP (Medical AI Protocol) 医療AI FDA, EU MDR

  • PAP (Public Administration Protocol) 行政・公共サービス EU AI Act Annex III

これらのプロファイルは、VAP共通基盤(Hash Chain、Merkle Tree、Ed25519デジタル署名、Crypto Agility)を継承しつつ、各ドメイン固有の要件に対応した証跡構造を規定しています。


VCP(VeritasChain Protocol)と国際標準化活動

VSOの旗艦プロトコルであるVCP(VeritasChain Protocol)は、アルゴリズム取引における暗号学的監査証跡の国際標準として、以下の技術的特徴を有します:

技術アーキテクチャ

  • 3層アーキテクチャ:Event Integrity(イベント整合性)、Collection Integrity(収集整合性)、External Verifiability(外部検証可能性) 

  • ハッシュチェーン(SHA-256)による改ざん検知 

  • Ed25519デジタル署名による発行者認証 

  • RFC 6962準拠のMerkle Treeによる効率的検証 

  • UUIDv7(RFC 9562)によるタイムスタンプ付き識別子 

  • IEEE 1588-2019準拠の時刻同期(HFT向けナノ秒精度対応)

規制適合性

VCPは、以下の主要規制要件との整合性を確保しています:

  • EU AI Act Article 12(高リスクAIの自動ログ記録義務) 

  • MiFID II RTS 25(クロック同期・監査証跡) 

  • SEC Rule 17a-4(ブローカー記録保持義務) 

  • GDPR(Crypto-Shreddingによるプライバシー保護) 

  • CAT Rule 613(統合監査証跡)

IETF標準化

VCPは、2025年12月にIETF(Internet Engineering Task Force)のSCITT Working Group(Supply Chain Integrity, Transparency and Trust)に対し、Internet-Draft「draft-kamimura-scitt-vcp-01」を提出しました。

これは、SCITT Architectureに基づく金融サービス向け透明性ログプロファイルとして、RFC標準化を目指すものです。

IETF Datatracker: https://datatracker.ietf.org/doc/draft-kamimura-scitt-vcp/


CAP-SRP(Safe Refusal Provenance)の意義

近年、生成AIは急速に社会インフラ化が進む一方で、事故・紛争・不正利用が発生した際に、事業者の内部説明や自己申告に依存せざるを得ないという構造的な説明責任の課題が顕在化しています。

特に問題となっているのが、以下の点について第三者が独立して検証できる技術的手段がほとんど存在しないという現状です:

  • AIが何を生成したか

  • あるいは何を生成しなかったか(拒否したか)

CAP-SRP(Safe Refusal Provenance)は、この課題に対し、生成試行・拒否判断・拒否結果といった一連のイベントを、暗号学的に改ざん検知可能な形式で記録し、事後的に第三者が検証できる状態で証跡化することを目的とした公開拡張仕様です。

Github: https://github.com/veritaschain/cap-safe-refusal-provenance

SRPは、コンテンツポリシーの是非や表現の適切性・判断基準そのものを規定・強制するものではありません。あくまで、事故や紛争が発生した「後」に検証可能な証跡を残すための技術的基盤に焦点を当てています。


SRPの技術的特徴

  • 生成リクエスト(GEN_REQ)、拒否判断(REFUSAL)、拒否結果(GEN_REFUSED)の3段階イベント記録

  • ポリシー識別子による拒否理由の機械可読化

  • 完全性検証(Completeness Verification)による記録漏れ検出

  • Evidence Pack構造による監査パッケージ化


AI説明責任をめぐる国際的動向

本協力の背景には、AI説明責任をめぐる国際的な規制動向があります。

EU AI Act(2024年制定)

欧州連合のAI規制法では、高リスクAIシステムに対して「自動ログ記録機能」(Article 12)および「市販後モニタリング」(Article 72)が義務付けられています。しかし、これらの要件を満たすための調和化された技術標準はまだ存在せず、VSOはこのギャップを埋める技術的基盤を提供しています。

EU AI Actは、技術標準の整備遅延を理由に、高リスクAI規制の完全施行が2027年まで延期される見通しです。VSOは、CEN-CENELEC JTC 21およびEU Commission DG CONNECTに対し、VCP/VAPベースの技術的アプローチを提案しています。

金融市場における透明性危機

2024年から2025年にかけて、自己勘定取引(Prop Firm)業界では80〜100社が廃業または信頼性問題で崩壊する事態が発生しました。この危機の根本原因は、取引執行の透明性と検証可能性の欠如にあります。VCPは、この業界構造的な課題に対する技術的解決策として位置付けられています。


VCP v1.1対応「Payout Dispute Resolution PoC」をGitHubで公開

VeritasChain Standards Organization(VSO)は、VCP v1.1仕様に完全準拠した世界初の技術実証リポジトリ「VCP Payout Dispute Resolution PoC」をGitHubで公開しました。

GitHub: https://github.com/veritaschain/vcp-payout-dispute-poc

本PoCは、プロップファーム業界で頻発するペイアウト紛争の解決を目的としています。

「約定価格が違う」「ドローダウン違反の記録がある」「その取引の記録がない」——従来、トレーダーはCSVログやスクリーンショットで反論するしかありませんでしたが、これらは容易に改変可能であり、法的証拠として認められることは稀でした。

VCP v1.1の「三層アーキテクチャ」は、この問題を暗号学的に解決します。

  • Layer 1(イベント完全性): 各取引イベントのSHA-256ハッシュにより、1バイトの改変も検出可能 

  • Layer 2(コレクション完全性): RFC 6962準拠のMerkle Treeにより、イベントの追加・削除・順序変更を検出 

  • Layer 3(外部検証可能性): Ed25519電子署名とOpenTimestampsによる外部アンカーにより、第三者が独立して検証可能

さらに、VCP v1.1で新設されたVCP-XREF(相互参照)機能により、トレーダー側とプロップファーム側が独立して記録したログを照合し、約定価格や数量の不一致を自動検出します。

両者が結託しない限り、改ざんは数学的に証明可能な形で露見します。

本PoCはPython標準ライブラリのみで動作し、外部依存なしで検証可能です。46件のサンプルイベント、Merkle証明、改ざん検出デモを含み、3分で動作確認が可能です。

VSOは、本PoCをプロップファームおよびリテールブローカー向けVCP導入の技術参照実装として位置付けています。

VC-Certified認証取得を目指すEarly Adopter企業には、本PoCをベースとした技術支援を提供いたします。

「世界初」に関する主張については、学術論文、特許、業界実装、標準化動向などを横断的に調査した統合検証レポートを公開しています。

本レポートでは、当該ユースケースおよび技術構成の組み合わせにおいて、同一の先行事例が確認されなかったことを示しています。

検証レポート(公開)
https://github.com/veritaschain/vcp-payout-dispute-poc/blob/main/VCP_WorldFirst_Final_Report.md


AI MQL合同会社の協力内容

AI MQL合同会社は、AI運用の実務・検証の現場で培った知見を踏まえ、CAP-SRPにおける以下の点について技術協力を行いました:

  • 実装観点からの設計レビュー

    生成拒否イベントの証跡構造整理

  • 第三者検証を前提としたエビデンス設計

  • 公開可能なPoC(Proof of Concept)の整備支援

本協力は、特定のAI事業者やプラットフォームを支持・批評するものではなく、AI利用における説明責任と検証可能性を社会インフラとして成立させるための、技術的検討への参加という位置付けです。

公開リソース

現在、CAP-SRPに関する技術検討成果は、以下の公開リポジトリおよびエビデンスレポートとして整理・公開されています。

GitHub repository(working PoC)

https://github.com/veritaschain/cap-safe-refusal-provenance

Evidence report(prior-art assessment / world-first analysis)

https://github.com/veritaschain/cap-safe-refusal-provenance/blob/main/Cap-srp-world-first-evidence-report.md

学術論文(Zenodo) 

Proving Non-Generation: Cryptographic Completeness Guarantees for AI Content Moderation Logs」 

https://doi.org/10.5281/zenodo.18213616

本論文は、2026年1月のGrok事件を事例研究として、AIコンテンツモデレーションログにおける「非生成の証明」問題を形式化し、CAP-SRPプロトコルの技術仕様、セキュリティ分析、および規制適合性を包括的に論じています。

今後の展望

AI MQL合同会社は今後も、AIの説明責任・透明性・検証可能性を高める取り組みを支援し、VeritasChain Standards Organizationをはじめとする国内外の標準化動向と連携しながら、実装知見および技術的示唆の公開を継続してまいります。


AI MQL合同会社

事業内容: AIを活用した自動化・運用支援、技術検証、AI監査・証跡設計支援、実装協力 ほか

本件に関するお問い合わせ先

VeritasChain Standards Organization(VSO)

Email: media@veritaschain.org

WEB: https://veritaschain.org/

注記

本プレスリリースに記載されている会社名、製品名、サービス名は、各社の商標または登録商標です。

VSOは非営利・ベンダー中立の標準化組織であり、特定の商業製品やサービスを推奨するものではありません。本プレスリリースに記載された規制当局への提出は、情報提供を目的としたものであり、規制当局による承認や推奨を意味するものではありません。

"Verify, Don't Trust" — Encoding Trust in the AI Age

© 2026 VeritasChain Standards Organization. Licensed under CC BY 4.0 International.

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会社概要

AI MQL合同会社

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RSS
URL
https://ai-mql.com/
業種
情報通信
本社所在地
東京都港区六本木 3丁目16-12
電話番号
-
代表者名
上村 十勝
上場
-
資本金
995万円
設立
2025年10月