ScalarDBに関する論文がデータ工学分野最高峰の論文誌PVLDBに採録。
2022年のScalarDLに関する論文に続き、二年連続のPVLDBへの採録を達成
ScalarDBは、RDBMSやNoSQL等の複数の異なる種類のデータベース上においてACIDトランザクションを実現する「分散トランザクションマネージャ」です。昨今のデータベースアプリケーションにおいては、データベースのサイロ化やマイクロサービスアーキテクチャ等により、複数のデータベースを組み合わせてシステムが構成されるケースが少なからず見られます。ScalarDBは、そのようなケースにおいても、アプリケーションの状態を正しく管理するデータベースミドルウェアです。
今回のPVLDB論文では、ScalarDBの製品としての新規性と有効性を論述しています。特に、これまでの研究成果をどのように応用して、強い正確性(厳密な線形可能性)や性能の最適化、製品化等を実現しているかについて論述しています。また、実験では、ScalarDBがデータベース非依存性を実現しつつ、他の競合製品・アプローチと比べて遜色ない性能を実現できることを実証しています。加えて、ScalarDBのケーススタディや、これまでの開発と運用において得られた知見について言及しています。
PVLDBはデータ工学やデータベースにおける最高峰の論文誌(国際会議)であり、非常に厳格な査読プロセスを通して厳選した論文のみを採録します。PVLDBへの採録は、弊社製品におけるアイディアやアプローチが世界的にみて高い新規性と有効性を有していることを示しています。また、PVLDBへの二年連続の採録は、日本の学術的な歴史上においても稀なことであり、Scalarの高い研究力と技術開発力を裏付けています。
ScalarDBは、Fortune Global 500に入る複数のエンタープライズ企業にご利用いただいている製品であり、今後は、さらに多くのお客さまに使ってもらうべく、⾼度なHTAP*の実現に加え、既存データベース上でScalarDBを動作させるための機能拡張、遠隔レプリケーション、広範なデータソースに対するアダプター等の開発を⾏う予定です。
HTAP*: Hybrid Transactional/Analytical Processing
第一著者のコメント:ScalarDLの論文に続き、ScalarDBにおいても、その新規性と有効性が、世界トップレベルの研究者・技術者に認めてもらえたことがとてもうれしいです。トップ国際会議論文等へのチャレンジは、製品の信頼性を世界に認めてもらうためだけでなく、日本発で世界で使われるソフトウェア製品を提供することに対する強い意志の表れでもあります。引き続き、世界を便利にする・変革するミドルウェア製品の開発を続け、産業界と学術界に貢献していきたいと思います。
論文情報:タイトル:ScalarDB: Universal Transaction Manager for Polystores著者:山田浩之、鈴木俊裕、伊藤悠二、根本潤論文誌:Proceedings of the VLDB Endowment (VLDB’23 において口頭発表)
https://dl.acm.org/doi/10.14778/3611540.3611563
株式会社Scalarについて
代表取締役:深津航(CEO/COO) / 山田浩之(CEO/CTO)
所在地:〒162-0828 東京都新宿区袋町5-1 FARO神楽坂 209号室 設立:2017年12月
事業内容:データベースミドルウェアの研究開発及び提供 URL:https://scalar-labs.com
株式会社Scalarのプレスリリース⼀覧 https://prtimes.jp/main/html/searchrlp/company_id/37795
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