国境なき子どもたち写真展2016「明日に吹く風 カンボジアの若者たち 2003-2016」

撮影:渋谷 敦志

国境なき子どもたち(KnK)は、経済成長著しいカンボジアの未来を担う若者たちの今を伝える写真展を、2016年10月6日から12日まで新宿区のギャラリー「シリウス」において開催します。

国境なき子どもたち(KnK)【東京都新宿区:会長 寺田朗子】は、ストリートチルドレンや人身売買の被害に遭った子ども、大規模自然災害や国内騒乱で不安定な状況下にある子どもなど、恵まれない青少年を支援するNGOです。「共に成長するために」という理念を掲げて支援を開始したのが1997年、現在はカンボジアを含む7ヵ国(地域)で教育、自立支援を行っています。毎年テーマを変えて写真展を開催し、国際理解促進に注力しています。今年のテーマはカンボジアの若者たちの「今」です。

http://knk.or.jp/ev161006/?PT

 



■期間:2016年10月6日(木)~10月12日(水)10時~18時 【最終日は15時まで/日曜休館】
※10月8日(土)14:00より渋谷敦志さんによるギャラリートーク(司会:渡辺真理さん)
【要申込】お名前、TEL、参加人数、ご所属を記載の上、kodomo@knk.or.jpまで。 【〆切10月5日(水)】

■会場:アイデムフォトギャラリー「シリウス」 電話:03(3350)1211 【入場無料】
東京都新宿区新宿1-4-10 アイデム本社ビル2F(地下鉄丸の内線新宿御苑前駅そば)

■撮影:渋谷 敦志(しぶや あつし)/写真家・フォトジャーナリスト 東京都在住
1975年大阪府生まれ。大学在学中に一年間ブラジル・サンパウロの法律事務所で働きながら写真を本格的に撮り始める。2002年London College of Printing卒業。現在は東京を拠点に、アフリカやアジア、東北などで紛争や貧困の地で生きる人々の姿を写真と言葉で伝えている。第3回MSFフォトジャーナリスト賞、日本写真家協会展金賞、視点賞・視点展30回記念特別賞など受賞。「ナショナルジオグラフィック日本版」やミュージシャンの後藤正文氏が編集長を務める「THE FUTURE TIMES」などに写真や文章を寄稿。写真集『回帰するブラジル』(瀬戸内人)、著書『希望のダンス』(学研)、共著『ファインダー越しの3.11』(原書房)。 www.shibuyaatsushi.com

写真展に寄せて
1992年、僕は写真家になる決意をした。17歳のときだ。カンボジアで命を絶たれた若き戦場写真家・一ノ瀬泰造の著書『地雷を踏んだらサヨウナラ』を読んだことがきっかけだった。それ以来、カンボジアはいつか必ず訪れてみたい憧れの国だった。イギリスの学校でフォトジャーナリズムを学んだ直後にチャンスはやってきた。カンボジアの若者たちを撮影してほしいというKnKからの依頼だった。そうして、初めてカンボジアを訪れたのが2003年だった。
当時は、とにかくカンボジアの貧困状況を強い写真で伝えようという思いで頭がいっぱいだった。プノンペンやバッタンバンの暗い路地裏を歩き回り、路上で暮らす子どもたちや人身売買の被害にあった若者たちを探し出しては、彼らが直面している過酷な現実を撮った。KnKは、そうした若者たちを保護し、自分の力で生きていける力を身につけさせようと、教育支援や職業訓練を行なっていたのであるが、ある日、ちょっとした成り行きで、KnKの若者たちを街の写真スタジオで撮影することになった。そのときに見た子どもたちの表情は、当時の僕が探し求めていたリアルとはかけはなれた、見たことないほど生き生きとしたものだった。そのとき僕は気がついた。子どもたちの心にまったく向き合おうとしていなかったことに。自分の撮影姿勢が根本で間違っていたことを、僕は若者たちからこのときに学んだのだ。
2016年6月、大きな時代のうねりにあるカンボジアを再訪するにあたり、僕はかつての若者たちを訪ねるところから取材を始めた。十数年の歳月をどのように生きてきたのか、大人になった彼ら自身の言葉で聞きたかった。そして今、若者として生きるものたちにとって、カンボジアは夢の持てる国になっているのかどうかが気になった。若者たちの声に耳を傾け、何に悩み、何を大切にし、どんな明日を見つめているのかを聞いてみよう。困難を乗り越え、明日をつくろうとする若者たちの姿を通して、カンボジアに吹く明日の風を届けようと思った。 

渋谷 敦志 (カラー約40点)

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