SIer部長職の約9割が「AIは今後の要件定義に不可欠」と回答。高齢化の進むレガシーシステムの解消策や、要件定義人材の育成に期待。
〜要件定義のAI活用、工数削減を上回り「未経験者支援」と「品質の均一化」の効果あり〜
AI要件定義「Acsim(アクシム)」を提供する株式会社ROUTE06(本社:東京都千代田区、代表取締役:遠藤 崇史、以下「ROUTE06」)は、上場SIer・ITベンダー企業の部長職相当を対象に「要件定義におけるAI活用実態調査」を実施し、325名から回答を得ました。

【調査結果概要】
・要件定義へのAI導入の障壁、トップは「セキュリティリスク」
・要件定義のAI活用、工数削減を上回り「未経験者支援」の効果を実感
・AI導入企業の74.0%が、要件定義の工数を「半分以上」削減
・約9割が「AI活用は今後の要件定義に不可欠」と回答
・今後のAI活用は、「現状把握」「リサーチ」など初期工程へ集中
・AIツール選定時のポイント、1位「導入しやすさ」、2位「セキュリティ対応」、3位「品質」
【調査結果詳細】
◼️要件定義でのAI活用に対する不安は「セキュリティリスク」や「著作権・学習元の不透明さ」など
要件定義におけるAI活用で、不安を感じる点について尋ねたところ、「セキュリティリスク」が48.6%で最も多く、「著作権や学習元の不透明さ」が46.2%、「社内ノウハウ不足・教育コストの高さ」が43.7%と続きました(n=325)。

◼️AI導入の障壁、トップは「セキュリティリスク」
要件定義におけるAI導入の障壁について尋ねたところ、「セキュリティリスク」が52.0%と最も多く、「成果物の品質担保」が41.5%、「属人化業務が多くAIに落とし込みづらい」が40.0%と続きました(n=325)。

◼️要件定義のAI活用、工数削減を上回り「未経験者支援」の効果を実感
要件定義におけるAI活用によって期待する効果を尋ねたところ、「ドキュメント作成の工数削減」が51.4%で最も多く、「未経験者でも要件定義ができるようになる」が45.8%、「成果物の品質の均一化」が44.6%と続きました(n=325)。
一方で、要件定義に特化したAIツールを使用している方に実際の効果について尋ねたところ、「未経験者でも要件定義ができるようになった」が62.6%で最も多く、「成果物の品質の均一化」が56.1%、「ドキュメント作成の工数削減」が55.3%でした(n=123/組織・個人で要件定義AIツールを使用中、またはPocC段階の方)。
この結果、期待することが実際に効果として表れていると同時に、特に「未経験者支援」と「関係者とのコミュニケーション齟齬」については、期待を上回る効果を実感している方が多いことがわかりました。

◼️AI導入企業の74.0%が要件定義の工数を「半分以上」削減
AI導入による要件定義業務の工数削減度について尋ねたところ、8割以上(大幅に削減)が24.4%、5割前後(半分ほど削減)が49.6%、3割前後(ある程度削減)が18.7%でした。74.0%の企業で半分以上の工数を削減しており、生産性向上に寄与していることが明らかになりました(n=123/組織・個人で要件定義AIツールを使用中、またはPoC段階の方)。

◼️約9割が「AI活用は今後の要件定義に不可欠」と回答
要件定義において、今後AI活用が必要不可欠になると思うかを尋ねたところ、「とてもそう思う」が43.1%、「ややそう思う」が45.5%で、合わせて約9割が必要不可欠と考えていることがわかりました(n=325)。

<要件定義においてAI活用は必要不可欠になると思う理由/一部抜粋>
・入口の部分で人間の見落としを発見出来るから
・SE人材の不足による開発速度の遅延が課題だから
・高齢化の進むレガシーシステムの解消策として活用したい
・アウトプットのスピード感が、もはやAI含めたツールを活用するのが当然のスケジュール感になっているから
<AI活用は必要不可欠にならないと思う理由/一部抜粋>
・AIが作成する、ありきたりの詰め合わせ的な内容では要件定義としては物足りない
・要件定義は全体を把握した人間で無いとダメだと思うから
・80点まではツールで出せるが、その先の完成度や、足りない部分・判断を人ができるかが鍵となる。そこが難しいと結局うまくいかない。
・自動化による工数の削減は期待できるが、成果物の品質がどの程度か不明なため、全面的な活用は難しい
・ドキュメント作成などの一部作業の効率化は可能だと思うが、要件を整理するにはまだまだ人の手が必要と感じている
・要件定義のために、現状を掘り起こしたり、関係者と話して落としどころを探ったりする、このやり方をAIにやらせる方法が分からない
◼️今後のAI活用は、「現状把握」「リサーチ」など初期工程へ集中
今後、要件定義のどの工程でAIを優先的に活用すべきだと思うかを尋ねたところ、「現状把握(As-Is業務)」が50.5%で最も多く、「リサーチ」が45.2%、「ソリューション方針策定」が41.8%と続きました(n=325)。
要件定義の中でも初期工程の、情報収集・整理段階でのAI活用ニーズが高まっていることがわかりました。

◼️AIツール選定時のポイント 1位「導入しやすさ」、2位「セキュリティ対応」、3位「品質」
要件定義支援AIツールを導入・選定する際に重視するポイントについて尋ねたところ、「導入・運用のしやすさ」が53.8%で最も多く、「セキュリティ・ガバナンスへの対応」が47.4%、「成果物の品質」が44.6%と続きました(n=325)。

◼️ROUTE06 取締役 松本 均 コメント
要件定義は長年、「個人のスキルや経験に依存する工程」とされ、属人化や品質のばらつき、手戻りによるコスト増といった課題が業界全体に根深く存在してきました。本調査では、そうした構造的な課題に対し、AIの活用が徐々に解決の糸口を見出しつつあることが明らかになりました。
特に注目すべきは、「未経験者でも要件定義ができるようになった」との回答が最多だった点です。これは、AIがベテランの暗黙知を補完し、要件定義の“再現性”を担保する存在になりつつあることを示しています。
また、AIに対する期待の大きさを示すように、約9割が「AI活用は今後の要件定義に不可欠」と回答しています。実際の現場からは「人間の見落としを補完できる」「高齢化の進むレガシーシステム刷新の突破口になる」といった声もあがっており、AIの導入が企業の競争力や成長に直結するフェーズへと移行していることを実感しています。
一方で、「80点までは出せても、最後の判断は人でないと難しい」「要件の掘り起こしや調整は人間でないと担えない」といった現場の声も根強く、このような課題感を持っている方々をサポートするためのAI活用が今後重要になってくるでしょう。
ROUTE06では、このような現場のリアルな意見を吸い上げ、今後も「Acsim」を通じて、誰もが要件定義に携われる開発環境を支援し、属人性に頼らないプロダクト開発の新たなスタンダードを築いてまいります。
◼️【調査概要】
調査名称:「要件定義」におけるAI活用実態調査
調査機関:Fastask
調査対象:上場しているSIerまたはITベンダー企業で「要件定義」に関わる業務を行っている部長職相当
調査方法:Webアンケート
調査日:2025年10月29日~2025年10月30日
有効回答数:325件
※各回答項目の割合(%)は、端数処理の関係上、合計が100%にならない場合があります
・調査結果の引用時のお願い
※本調査内容を転載・ご利用いただく場合は、出典元の表記をお願いします。
例:「ROUTE06の調査によると」「ROUTE06調べ」など
◼️Acsimとは
Acsim(アクシム)は、属人化しやすい要件定義において、AIが推進者の思考を補完・強化し、誰もが要件定義ができる世界を実現する生成AIプラットフォームです。現状把握や課題抽出、改善方針提示、本格的なプロトタイプ構築、稟議支援、設計書の自動出力まで、要件定義に必要なプロセスを一貫して支援します。生成された設計情報は構造化データとして蓄積され、実装・テストといった後続工程でも活用可能。開発全体の品質を高め、意思決定の精度とスピードを飛躍的に向上させます。

「Acsim」サービスサイト:https://ai.acsim.app
◼️ROUTE06について
ROUTE06は、人とAIの協創によってプロダクト開発を再定義するスタートアップです。自然言語による対話と直感的なノードUIを融合したユーザー体験を軸に、要件設計「Acsim」、AIエージェント構築「Giselle」、データベース設計「Liam」などのAI駆動開発プラットフォームを提供。設計・実装・運用の全工程に対応し、開発のスピードと品質を革新します。大手企業向けシステム開発の実績とモダンなプロダクト開発の知見を活かし、大手システムインテグレーターからスタートアップまで、すべてのプロダクトビルダーが自由にアイデアを形にできる未来を目指します。
所在地 :〒100-0005 東京都千代田区丸の内1-6-5 丸の内北口ビルディング9F
設立 :2020年1月24日
代表者 :代表取締役 遠藤 崇史
事業内容:AI駆動開発プラットフォーム、AI導入・活用支援、システム開発・コンサルティング
◼️お問い合わせ先
株式会社ROUTE06 広報担当
Email:acsim-marketing@route06.co.jp
Tel:050-1741-2091
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