国内初*!ESCO型 木質バイオマス熱電併給によるボランタリーカーボンクレジットを発行
〜環境エネルギー普及とLinkholaの「EARTHSTORY」が、岩手県から749tCO2eの削減を証明〜*Linkhola調べ

株式会社Linkhola(代表取締役:野村恭子、以下「Linkhola」)が運営するボランタリークレジット創出支援サービス『EARTHSTORY』(以下、「EARTHSTORY」)は、新しい領域として木質バイオマスエネルギー由来のクレジットプロジェクトのクレジットを発行しました。
クレジット主体は、環境エネルギー普及株式会社(代表取締役:山口勝洋、以下「環境エネルギー普及」)で、岩手県内の2か所に「木質バイオマス設備導入」し、地域の森林資源を活用したCO2排出削減事業活動に対し、749tCO2eのカーボンクレジットを発行いたしました。
■EARTHSTORYのボランタリークレジットが選ばれた「2つの理由」
本プロジェクトは、地域に根ざした脱炭素活動を迅速かつ価値高く市場へ届けるため、EARTHSTORYを採用しました。選定の決め手となったのは、以下の2つの大きな強みです。
1.圧倒的な「超速発行」:発注から発行まで実質「1.73ヶ月」
従来のクレジット制度では、申請から発行まで数年を要する場合があり、プロジェクトのキャッシュフローや事業化の障壁となっていました。EARTHSTORYは、独自のデジタル審査体制により、これまでの常識を覆すスピードを実現しました。
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驚異的なスピード感:発注日から発行まで実質 1.73ヶ月、準備期間を含めてもわずか 2.96ヶ月 という「超速発行」を達成しました。
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柔軟な移行支援:J-クレジット制度等からの途中転向を検討している案件についても柔軟に受け入れ、プロジェクトの停滞を防ぎながら早期の価値化を支援します。
2.信頼の「顔が見えるクレジット」:地域経済の資金流出を解消
単なるCO2削減量の取引ではなく、クレジットの背景にある「地域経済循環」というストーリーを重視しています。
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エネルギー代金の地域外流出を解消:暖房・給湯用の輸入化石燃料(重油等)購入に伴い、地域外へ資金が流出している現状を課題と捉えています。地元の未利用材を燃料として活用することで、林業振興と地域内での資金循環を促進します。
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透明性の高いトレーサビリティ:岩手県内の老人福祉施設(「百寿の郷」「ゆうゆうの里」)において、地域の山から出た間伐材がどのように熱・電気エネルギーに変換されたかを可視化し、信頼性の高い「顔が見える」環境価値を提供します。

■プロジェクトおよび発行概要
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発行日: 2025年12月19日
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プロジェクト名: 木質バイオマス設備導入によるCO2排出削減事業
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クレジット発行量: 749 tCO2e
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プロジェクト実施場所:岩手県内の老人福祉施設
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発行対象: 2施設(対象期間:2021年7月1日~2025年10月31日)
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発行基準: EARTHSTORY制度
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第三者審査: EARTHSTORY審査チーム(妥当性確認:2025年10月30日、検証:2025年12月11日)

■ プロジェクト主体と応援者からのメッセージ

環境エネルギー普及株式会社 代表取締役 山口 勝洋
「岩手では重灯油の業務用ボイラが市町村に平均10以上は存在し、日々量的に石油が焚かれています。木質バイオマス燃料への置換えの時は熟しています。個々の事業所の熱需要に合わせた規模の熱供給を設計し、その範囲で発電を併せることで、木質エネルギーを質・量とも有効活用します。
ESCO(エネサービス)の事業形態で、老健施設等のエネ消費者には経済負担をかけず、主導性を持って提案・導入し、各地で複数展開を進めます。岩手県は33市町村で、330件が普及目標です。
小規模でも効率の高い、内燃機関による熱電併給ですが、ガス化という不安定化しやすい技術のため、保守運用の習熟で稼働率が大きく変わります。当社は、試行と改善に粘り強く努め、横展開します。熱利用は設計思想により、放熱ロスやポンプ動力など大きな差が出る所であり、良い形を磨いて広めます。さらに、チップ燃料を買うだけでなく、森林整備を目指しています。間伐を経済的にする作業道作りや、自伐型・木の駅型の取組にも参加します。
案件毎の経済的な条件は異なり、成立のハードルを下げ続けることで、適用事業所を増やしていけます。不断の保守運用改善からの稼働率、案件毎に設備導入のコストダウン、そして機会毎に価値提供の幅を広げ、クレジットなど副収入で収支を改善します。
本クレジットを応援購入いただける企業には、自社の脱炭素活動の目的に活かしていただき、同時に本取組を社会に広げるのを応援下さい。」

早稲田大学 社会科学総合学術院 教授 鷲津 明由
「再生可能エネルギーの最大活用によるカーボンニュートラル社会の構築のために、農山村などのローカルな地域経済の再生は解決すべき喫緊の課題だと思います。とりわけ、多くの人工林資源が成熟して収穫期を迎えているにもかかわらず十分に利用されていない現状の下で、中山間地域での木質バイオマスの利活用は、同地域の『トリプル・サスティナビリティ(環境・経済・社会の3面におけるサスティナビリティ)』の同時達成のための、最も効果的なソリューションだと思います。
環境エネルギー普及株式会社の取り組みは、地域の森林資源の特性や持ち味を生かし、設備の設計やメインテナンス、あるいは木質チップ利用等におけるこまめな工夫を着実に積み重ねていこうとする地道で素晴らしい取り組みです。私たちはクレジット制度を、農山村の『地域価値』をマネタイズし、地域内の経済循環のみならず、地域外の大都市・大企業と農漁村の経済とを連携させるための仕組みとしてとらえなおし、同制度を活用することを提案しています。株式会社Linkholaの運営するボランタリーカーボンクレジット『EARTHSTORY』は、地域の地道な活動を評価するための重要な仕組みです。この仕組みを使って、中山間地域におけるトリプル・サスティナビリティが実現することが望まれます。」

株式会社Linkhola 代表取締役 野村 恭子(環境学博士、技術士(環境))
「今回、木質バイオマス領域で、地域の未利用資源活用を象徴するバイオマスプロジェクトを支援できたことを光栄に思います。9月に早稲田大学の鷲津教授と岩手銀行と現地視察を快く受け入れていただき、導入先の2か所の施設を見学させていただきました。株式会社環境エネルギー普及の皆様が地元の林業家やチップ工場と共に試行錯誤して、資源の循環利用と雇用創出など持続可能な取り組みの仕組み化と実行力に感銘を受けました。今回、プロジェクト申請から3か月以内で発行できました。クレジットの販売収益がプロジェクト関係者に還元され、継続的に回ることを願ってます。EARTHSTORYボランタリークレジット制度は、『顔が見える』ストーリー性のある地域貢献型プロジェクトを、『超速』でどこよりも早くお届けしていきます。」
■ EARTHSTORYボランタリークレジット制度について
Linkholaは、民間主導の「ボランタリークレジット制度」の制度オーナーとして、申請、審査、発行までをワンストップで提供する「EARTHSTORY」を運営しています。最大の強みは、超速「最短3か月」でクレジット発行できる、革新的なクレジット制度、運営体です。国内外でボランタリーカーボンクレジットを創出でき、販売することができ、新たな収益を得ることのできる脱炭素ビジネスを支援します。
本プロジェクトやその他EARTHSTORYでのクレジット創出、販売、購入等にご関心のある事業者様は下記よりお問い合わせください。

【リリースに関する問い合わせ先】
環境エネルギー普及株式会社 TEL:019-601-6605
https://kankyo-energy.co.jp/contact
株式会社Linkhola 事業開発部 TEL:03-6821-1822
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