【シリアと周辺国ではしかの集団感染が拡大】ユニセフ 大規模予防接種キャンペーンを強化

イラク国内のシリア難民キャンプ等でのご取材対応中(日本人職員も活動中)

※本リリースは、ジュネーブとアンマンで発表された、現地時間4月30日付のユニセフ本部プレスリリースを基に作成したものです。


ユニセフとパートナー団体は、シリア、ヨルダン、レバノン、イラク、トルコでの予防接種キャンペーンの強化に乗り出しました。何百万人もの人が、シリア内戦の影響を受け、懸命の人道支援活動が行われているこれらの地域では、はしかの集団感染が拡大しています。はしかは、不衛生な環境や不十分な栄養、多くの人が身を寄せている環境下では、感染が拡大しやすく、命を奪いかねない感染症です。

 

© UNICEF/Iraq 2013/Salam Abdulmunem© UNICEF/Iraq 2013/Salam Abdulmunem

 

「シリア国内では、少しでも安全な場所を求めて多くの人が移動する一方、既存の保健サービスが崩壊しており、感染症拡大防止のための取組みが求められています。子どもたちがどこにいようとも、はしかのように命に関わる感染症から守らなければいけません。予防接種は、最も費用対効果が高く、我々にできることです。」と、ユニセフの地域保健アドバイザーのマヘンドラ・シェスは言います。
■国内外で増え続けるシリア難民・避難民
シリア危機から2年以上が経過。140万人以上のシリア難民が、レバノン、イラク、トルコ、エジプトといった近隣諸国へ避難をしています。いまなお、日に平均8000人ものシリア人が、国外へと避難しています。

シリア国内では、425万人がより安全な場所を求めて避難しており、その半数は子どもたちです。多くの人は、またたく間に感染症が広まるような、狭く不衛生な環境で生活をしています。紛争は、国全体で行われていた定期的な予防接種プログラムを含む保健システムに、甚大なダメージを与えています。

 

© UNICEF/ Syria-2013/Alma Hassoun© UNICEF/ Syria-2013/Alma Hassoun

■はしかの集団感染が拡大中

イラクのドミズ難民キャンプでは、332件(2012年12月以来)、レバノンでは約300件(2013年1月以来)、シリアでは133件、ヨルダンでは、多くのシリア難民が身を寄せているザータリ難民キャンプで5件、トルコでは、この1年で3000~4000件が確認されており、そのうちシリア難民は300件のはしかへの感染が、わかっているだけで報告されています。

■4月24日~30日「世界予防接種週間」にあわせ、予防接種キャンペーンを強化
ユニセフは、保健省やWHO、他のパートナー団体とともに、これらの国々で、すべてのこどもたちを感染症から守るため、予防接種キャンペーンを強化しています。ユニセフとWHOの支援を受け、シリアでは、250万人の子どもたちを対象に国家規模での予防接種を行おっており、これまで55万人の子どもたちが予防接種を受けました。レバノンでは、シリア、レバノン、パレスチナの子どもたち462,000人が、今年だけで、予防接種を受けています。

ヨルダンでは、ザータリ難民キャンプで大規模な予防接種キャンペーンを実施し、シリア人難民の子ども60000人がはしかの予防接種を受けました。加えて、国全体での予防接種キャンペーンが、近日中に実施される予定です。

イラクのドミズ難民キャンプでは、生後6ヶ月から5才までのシリア難民の子ども19,300人が、ユニセフの支援によって、予防接種を受けました。トルコでは、保健省が292,000人ものシリア難民が身を寄せている8つの県で、予防接種の強化に乗り出しました。

 

© UNICEF/ Lebanon© UNICEF/ Lebanon

■ユニセフ・イラク事務所では、135,000人のシリア難民の94%(128,000人)が避難している北部クルディスタン地方へのご取材のご希望に対応しています

• ユニセフ・イラク事務所では、日本人職員(専門:子どもの保護)が活動中。シリア難民支援にも従事しています。
• 現地へのアクセス: 北部の中核都市エルビル(Erbil)を経て、ドホーク(Dohuk)へ車で3時間かけて移動します。ドホークから20kmの場所に、40,000人のシリア人が避難しているドミズ難民キャンプがあります。同キャンプで、ユニセフは、水と衛生、教育、保健、子どもの保護の支援活動を実施しています。ドミズ難民キャンプ以外へのご取材も、ご相談をお受けしております。エルビル、ドホークとも治安状況はよく、ホテルへの宿泊と周辺への外出が可能で、10日以下の滞在であればビザは不要、写真・映像の撮影許可も取得しやすいとのことです。イラク北部には、ウイーン、イスタンブール、ベイルート、アンマンからは毎日フライトがございます。
■ ご取材のお申し込み、ご相談、お問い合わせ:

ユニセフ中東・北アフリカ地域事務所(在ヨルダン・アンマン)
Simon Ingram,   電話: +962-79-590-4740,  Eメール singram@unicef.org
Juliette Touma,   電話: +962-79-867-4628,  Eメールjtouma@unicef.org
Malene Jensen,   電話: +962-79-708-9007,  Eメールmjensen@unicef.org

ユニセフ本部(在スイス・ジュネーブ)
Marixie Mercado, 電話: 4179 756 7703;  mmercado@unicef.org

日本ユニセフ協会 広報室 電話:03-5789-2016  FAX : 03-5789-2036  Eメール: jcuinfo@unicef.or.jp
■日本ユニセフ協会について
公益財団法人日本ユニセフ協会は、先進工業国36の国と地域にあるユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内において民間としてユニセフを代表する唯一の組織として、ユニセフ活動の広報、政策提言(アドボカシー)、募金活動を担っています。http://www..unicef.or.jp

すべての画像


ダウンロード
プレスリリース素材

このプレスリリース内で使われている画像ファイルがダウンロードできます

会社概要

URL
http://www.unicef.or.jp
業種
官公庁・地方自治体
本社所在地
東京都港区高輪4-6-12 ユニセフハウス
電話番号
03-5789-2016
代表者名
赤松良子
上場
未上場
資本金
-
設立
-