臨時休校で、ひとり親の約半数が「収入が減る」、9割以上が「支出が増える」で内96%は「食費」
給食がなくて食費が増える、仕事に行けなくて収入が減る。小中高一斉休校でひとり親家庭が困窮
新型コロナウイルスによる臨時休校措置を受け、給食が無くなることやパート等の就労可能時間が減ることで、特にひとり親家庭に経済的影響がでています。
ひとり親家庭のフードバンク「グッドごはん」を運営する認定NPO法人グッドネーバーズ・ジャパン(東京都大田区)は、 これを受けての特別臨時配付を行っていますが、その際に利用者558人を対象に3月6日から12日までアンケート調査を行いました。有効回答数318件が得られ、その内小中高のいずれかに子どもが通っている家庭は277件でした。
ひとり親家庭のフードバンク「グッドごはん」を運営する認定NPO法人グッドネーバーズ・ジャパン(東京都大田区)は、 これを受けての特別臨時配付を行っていますが、その際に利用者558人を対象に3月6日から12日までアンケート調査を行いました。有効回答数318件が得られ、その内小中高のいずれかに子どもが通っている家庭は277件でした。
【回答者について】
アンケートに回答したのは、普段からひとり親家庭のフードバンク「グッドごはん」を利用する、「マル親医療証」を持つ、主に大田区(205件)、品川区(81件)、その他東京・神奈川・埼玉在住のひとり親家庭です。
養育する子どもの数は、「1人」が187件、「2人」が107件、「3人」20件、「4人以上」が3件と続きました。
また、子どもの就学状況については下記のような結果となりました。
- 「中学生」109人
- 「高校生」93人
- 「小学校5~6年」79人
- 「幼稚園または保育園」59人
- 「小学校3~4年」54人
- 「小学校1~2年」49人
- 「その他」24人
- 「未就学で幼稚園・保育園に通っていない」7人
小学校・中学校・高校いずれかに子どもが在籍している家庭277件について、「現在休校になっていない」と回答したのは2件のみで、休校になった家庭では次のような回答が得られました。
自宅(保護者)を選んだ方の中には、仕事を休んだり短時間にするなどの対応を余儀なくされている人や、病気の祖父と過ごしている、四国から祖母が来ているなどのケースも含まれています。
また、4月からは学童に預けられないので休校措置が長期化すると困るという声もありました。
【収入への影響】
グッドごはん利用者へ2019年に実施したアンケ―トによると、51%が非正規雇用で働いています。今回のアンケートでも、約半数が「通常より収入が減ると思う」と回答しました。その中には「収入が減ると思う。ではなく、大幅に減ります。」と回答する方もいました。
収入が減る、という声
- 減給になる可能性があり、会社と相談中
- 講師をしている塾が今後休みになる可能性があり、減収の恐れがある
- パートの出勤時間も制限されてしまい‥大変困っていました
- 子供に障害があるためパートの時間が減り、尚且つ子供の昼食にかかる食費が増える
- 自身の仕事でも大きく売上が落ち込み、まだ大分長く続きそうなこの状況に大変不安を感じています
- 突然休校となりなんとか職場に掛け合い始業時間を遅くしてもらいましたがパート契約のため収入減確定です
- 休校が急に決まり、職種(保育園、学童保育)的に仕事量が倍増した私にとっては地獄の日々です。毎日残業で買い物に行く時間もなく、夜遅くスーパーに行っても何も売っていない現状に驚きました。子どもたちには日々がまんの連続でこれがあと1ヶ月も続くと考えるとノイローゼになる人もいるのではないでしょうか。
休校により給食が無くなって自宅で食事をする、学童保育所にお弁当が必要になるなど、「影響がある」と答えた人の内96%は食費が増えると回答しました。また、子どもが自宅で過ごすことで光熱費への影響も予想されていました。
支出が増える、という声
- 小学六年生 中学三年生の子供がいますが、昼夜逆転してしまい食費も光熱費も高くなり辛いです。
- 自宅での食事量が増え、買い物に行くペースが増えています。仕事の都合上、スーパーの開いている時間には買い物には行けず、お米や、安売りしてる食品を購入できない事がありました。お昼は子供だけで過ごす事が多く、レトルトや冷凍食品を買うことが多くなりました。
- 食費もビックリするほど高額になりました。
- 今求職中で無収入の時に、子供三人も休校で食費も光熱費も増えて大変。
- 3月4月は出費が多い月なのに予定外のお昼代が増え、困ってました。
- 学童のお弁当の金銭的負担に加え精神的な負担も大きいです。
【グッドネーバーズ・ジャパンの食品の臨時配付】
グッドネーバーズ・ジャパンは、安倍総理大臣が臨時休校の要請をする考えを示した際に、ひとり親家庭が困窮すると考え、通常行っている月3回の食品配付(利用できるのは一世帯につき月一回)に加え、3月は登録者全員を対象に臨時配付を行うことを決定しました。
臨時配付に際し、多くの企業や個人に食品の寄付をいただいたほか、給食が無くなったことで余った食材の受け入れもしました。
臨時配付は3月16日から随時、宅配業者に依頼して配送します。
休校措置および臨時配付に対する利用者のコメント
- 感染や休校と不安が続く中、娘と「やった-!嬉しいね!」と笑顔になれ、ほんわかとした気持ちになれました。保育園勤務な為、休みがとれず、こまめに買い物へ行かれないので食材など本当に助かります。
- 新型コロナウイルスの影響で休校になり、保存のきく食品も品薄だったので、経済的にも食事面でも不安でした。日中、子供たちだけで過ごしているので、ストレスは多いと思います。せめて食事だけでも楽しんでもらおうと工夫するのも限界がありました。このような暖かい措置に感謝します!
- 自分で決めたひとり親環境ですが、一人ではどうしても難しい困難に多々あいます。今回も正直どうしようかと不安で子供に気付かれないように頑張っているつもりでも表情がくらかったり、いつのまにか子供に当たってしまっていたり。でもこうやってメールを頂けるとパワーになり頑張れます。
- 色々な物が不足している中で長期間の休校という事が起き、まず心配したのが常時家にいることになる子供の食事でした。その報道翌日にスーパーで日持ちする食品がほとんどない現実を目の当たりにし危機感を持ちました。せめてご飯だけでもと思っても、思うように買うことも出来ないのかと不安にもなりました。そんな中、臨時配布という連絡を頂き本当に助かりました。
■ひとり親家庭のフードバンク「グッドごはん」とは
「グッドごはん」とは、主に都内に住むひとり親家庭(※)を対象に、食品を無料で配付する事業です。企業や個人の寄付によって集まった、お米や調味料、レトルト食品、お菓子など、約18,000円相当のカゴいっぱいの食料を毎月最大165世帯のひとり親家庭に配付しています。
※1 当事業の対象者は、ひとり親家庭等医療費受給者証(通称 「マル親医療証」をもつ、所得が限度額未満かつ生活保護を受けていないひとり親家庭です。
https://www.gnjp.org/work/domestic/gohan/
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